

ブランド名品物語。file.08
メゾンの魅力を語るうえで欠かせないのが、
その象徴ともいえるアイコンたち。
第8回はマックスマーラから、
女性たちに捧げる3つのコートのお話。


30歳になったら手に入れたい、
私に自信をくれる
エターナルコート。
それはまるで、幼き日にずっと一緒にいたテディベアみたいに、温かくて柔らかい。その毛足の長いパイル素材にヒントを得たエコファー素材のコート「テディ」。リュクスなムードでありながら、いまの時代や気分にもマッチしている。
女性たちを優しく包み込み、ずっと寄り添ってくれるコートだ。


女性たちに愛されてきた、
永遠のデザインとモダニティ。
研ぎ澄まされたデザイン、スタイル、モダニティ。デザイナーのアンヌ・マリー・ベレッタが1981年に発表したコート「101801」は、いまもなお女性たちから愛されている。美しいカシミアウールを用いて表現した、マックスマーラの永遠の定番といえる。まさに“完璧”という言葉がふさわしい逸品。


その美しさとクオリティによって、
着る人の個性を引き立てる。
上品で、ゆったりとしたシルエットを共布ベルトでウエストマークして。美しいラップコート「マニュエラ」は、着る人の個性をしっかり引き立ててくれる。最高級のピュアキャメルヘアは、マックスマーラの品質を象徴している。
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コート「テディ」¥387,200
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コート「テディ」¥465,300
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コート「101801」¥399,300
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コート「101801」¥399,300
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コート「101801」¥399,300
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コート「マニュエラ」¥310,200
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コート「マニュエラ」¥310,200
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コート「マニュエラ」¥310,200

創業時から脈々と受け継がれている、
女性ファーストの明確な視点。


来年で創立70周年を迎えるマックスマーラは、その長い道のりを常に女性とともに歩んできた。1951年、アキーレ・マラモッティにより、イタリアのレッジョ・エミリアで誕生したマックスマーラは、オートクチュールとプレタポルテの隙間を埋める革新的な存在として、瞬く間に注目を集める。オーダーメイドの高級婦人服店を営む曽祖母、そして裁縫学校を営む母の側で育ったアキーレにとって、ファッションビジネスは身近なものだった。
特に新しい時代に向け、自立した女性を育てることを目的に、母が設立したマラモッティ裁縫学校こそ、マックスマーラの出発地点。当時、弁護士を目指して大学へ進学したアキーレだったが、卒業後は母と同じ道へ。裁縫学校の工房の一角で高品質な婦人既製服の製造を開始する。彼が提唱した「女性による女性のためのファッション」が動き出したのだ。なかでもフォーカスしたアイテムが、現在もブランドの核であるコート。「ファッションは手仕事によるもの」という認識が強かった当時のイタリアで、彼は裁縫学校で蓄積した高い技術と、革新的なテクニックを駆使し、レディスウエアの工場生産を見事に成功させた。プレタポルテの上質なレディスウエアは、当時、まだ定着していなかった“サイズ”の概念も広めた。“すべてのサイズ、すべてのオケージョン”に対応する服が揃うブランドとして台頭したマックスマーラは、現在でもその歩みを止めることなく、日々を逞しく、そしてしなやかに生き抜く女性たちを支えている。



いち早く、コートが主役のビジネスに着目したアキーレは88年、コートやジャケットに特化した工場を建設。ブランドが誇る職人たちの高いクラフトマンシップと最新の優れた生産方法を結び付け、常にノウハウをアップデートしてきた。いまでも、羽織るだけでスタイルが決まるシンプルでエレガントなマックスマーラのコートは、セレブリティはもちろん、世界中の女性たちを虜にしている。81年にはテーラードが美しい「101801」が登場。そして、98年の共布ベルト付きのラップコート「マニュエラ」、2013年のボリューム感が楽しい「テディ」など、タイムレスなアイテムが目白押しだ。緻密に計算された美しい定番のコートたち。そこにいまのムードを香らせる色や素材感をプラスして、決して色あせることないベーシックを作り続けているのだ。
創設時、裁縫技術を学ぶ少女たちの自立を後押しした、あの志は現在も健在。マックスマーラは06年より、注目の若手女優に向けた賞の授与を、15年より英国で次世代を担う女性芸術家の才能を育てる支援をスタート。さまざまなアプローチによって、世界中の輝く女性たちにいまもなお寄り添い、創業者の意思を継承している。