15人の目利きが選ぶ、新旧のいいモノ案内。#13 ショップオーナー安藤小葉のメンズシャツの着こなし。
Fashion 2017.08.10
ファッション好きな目利きの15人に、永年愛用してきた昔からの名品と、この秋冬狙っている新作アイテムを聞きました。
ヴィンテージショップ「HOOKED vintage clothing and object」のオーナー、安藤小葉さんが選んだアイテムは、シャツとドレス! 自分の体形に合ったシャツと、エッジの利いたデザインに惹かれるドレスとは?
【昔ながらの名品】ブルックス ブラザーズのヴィンテージシャツ
綿の硬さ、ストライプの細さに魅了されている1930年代のシャツ。男性用で、ほどよくゆとりがあるサイズも自分らしいですし、凛とした表情の中にタフさがあるところが好きです。
襟が高くストイックな印象も、ニュアンスで誤魔化していないメンズシャツの持つ魅力だと思います。
なで肩を強調するので避けている形ではあるのですが、それを無視しても着たいと思える魅力があり、見え方なんて二の次だと思える、自分の象徴のようなアイテムだと勝手に思っています。
10年ほど前に購入して以来、個人的にメンズシャツを集めるきっかけになった思い出深いアイテムです。
アイロンで背筋を伸ばして着るのも落ち着きますし、洗いざらしでシワシワのまま着ているのもまた、味わい深い逸品です。
ひとつのものを長く着続けるよさは、自分の変化にいい意味でも悪い意味でも気づけていいですよね。
【新名品】ソニア リキエルのリネンドレス
首元の閉鎖感、ショルダーボタンのストイックさ、素材の素朴さに反して、胸元の開放感と色使いのモダンさが目を引く一体。
カーキワンピース¥257,040(参考価格)、バッグ、ブーツは参考商品/ソニア リキエル(ソニア リキエル 青山店)
肩のステッチの入り方も人間的で素敵。乗馬ブーツや素足、白のネイルや黒い髪、色々なスタイルを連想してしまう、強さと柔らかさを併せ持つ、シンプルな1枚です。
イノセントな雰囲気を醸し出しつつも、着る女性の解釈の多様性を試させられているような、ほどよい緊張感のあるルックです。
スタイリングするのではなく、ストンとドレス主体で装う方が新鮮であり、自分だったら日焼けした肌で櫛目を入れたヘアスタイルに、黒の乗馬ブーツ、黒のグローブで合わせたいなと想像しました。
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HOOKED オーナー
都内ヴィンテージショップのバイヤーを経験後、自身の店「HOOKED vintage clothing and object」を2017年4月よりopen。周囲の流れによらず、自分の装いたいものを主体としたモードな女性の集まるお店。
instagram :@hooked_vintage
@koyou_ando
photo : JOHN CHAN