【2027年春夏コレクション】ミラノでは全71ルックを展示。エンポリオ アルマーニが示した、しなやかなワードローブ。
シルヴァーナ・アルマーニとレオ・デル・オルコが手掛けた2027年春夏メンズ&ウィメンズ コレクションをプレゼンテーション形式で発表したエンポリオ アルマーニ。今季のテーマは、「TRACES OF TIME ― 時の痕跡」。

今回、ミラノのArmani/Teatroで行われたプレゼンテーションでは、館内の細長い空間「Vela」を初めて新作発表の舞台とし、全71ルックをランウェイを思わせるように一列に並べて披露した。

メンズとウィメンズ、フォーマルとカジュアルを自在に行き来しながら進化を続けてきたエンポリオ アルマーニのワードローブ。今季は「時」という視点を新たにまとい、素材の変化を通して、流れるようなシルエットや端正なジャケット、しなやかなテーラリングを再解釈する。
シルヴァーナ・アルマーニとレオ・デル・オルコが手がけ、今季も合同で発表するコレクションが描くのは、「時が残す痕跡」。その核となるのが、保存と侵食という相反する性質を併せ持つ、塩の結晶だ。素材加工や刺繍に用いられた塩の結晶に加え、アシッドウォッシュや低温染色が生む不均一な色彩が、静かに時間の経過を思わせる。



リネンには着込まれた衣服の風合いをトロンプルイユで再現し、シアサッカーには凹凸やしわを、ベルベットにはレーザー加工によるまだらな質感を纏わせた。




重ねたオーガンザは透け感と光の反射で奥行きを生み、すべての素材に、まるで記憶を刻んだような深みを宿している。軽やかな動きと確かな構築性の両立が、コレクション全体を貫くシルエットの軸となった。



通底するのは、軽やかさ。リネンや薄手のシルク、シャツ地、ビスコース、ジャージーが、重さを感じさせないフォルムを描き出す。ジャケットは構築的な輪郭をやわらげ、パネルや結び目をあしらったデザインへ。パンツは空気をはらむように軽く、ニットはアンダーウェアのように肌に馴染む。




メンズとウィメンズのコードは自然に溶け合い、テーラリングと透け感、ジャケットとベスト、ワイドパンツとトップスが自由に組み合われ、色彩は、ニュートラルからブラックへ。オーバーサイズのバッグ、ロープや布を用いたスリッパ、ヘッドピースが、それぞれのルックを静かに完成させた。
- text: Akiko Mizuguchi
- edit: フィガロジャポン編集部