齊藤工 活動寫眞館 ・参 水曜日のカンパネラ、コムアイ。
「齊藤工 活動寫眞館」について
フィガロジャポン本誌とmadame FIGARO.jpの連載「活動寫眞館」。現在発売中の本誌に登場したのは、コムアイ。水曜日のカンパネラとして活動するアーティストである。齊藤工が今回のポートレートを撮ったのは、昨年の秋にさかのぼる。
「新宿LOFTの地下ライブ等で水曜日のカンパネラを知り、3、4年前に雑誌で対談をしてから仲間のようになりました。互いに映画好き。何か一緒に作品を創りたいという話をずっとしていました」
実現したのは2016年の秋。アートプロジェクト集団、Chim↑Pomが新宿・歌舞伎町で「スクラップ&ビルド」をテーマにしたアートエキシビジョンを開催し、会場となった歌舞伎町振興組合ビル内でシューティングが行われた。
「水曜日のカンパネラのライブがあり、その後にセッションをしました。多角的であり、立体的。視覚だけでは捉えられない体感の中で、己の平面な価値観を覆してくれるChim↑Pomのアート。その空間で、自由に動き回る彼女。あっという間の15分間の撮影でした」
壁の作品はお掃除ロボットで描かれた。
ビルの中で佇むコムアイ。アートのコンセプトを直感で咀嚼し、時に踊り、時に佇む。静止している姿からも、躍動感がほとばしっている。
「これだけあらゆる“表現”が世の中に出し尽くされている中で、まだ未到達の道を歩む姿に、毎回刺激を受けます」。コムアイのレトロで前衛的な姿勢は、唯一無二である、と語る齊藤。Chim↑Pomとコムアイのセッションに痺れながらも、光と影のみでその輝きを捉えた。
コムアイと齊藤工の中にもある「スクラップ&ビルド」。既存のルールを壊し生み出すというクリエイターとしてのふたりの姿が、写真の中に写し出されているかのようだ。
水曜日のカンパネラとして活動するシンガー、アーティスト。7月はデジタルシングル「ピカソ」を発売、2017年秋冬のミラノコレクションでは、ドルチェ&ガッバーナのランウェイに登場した。
www.wed-camp.com
TAKUMI SAITOH
移動映画館プロジェクト「cinéma bird」主催。映画監督作に『半分ノ世界』(2015年・国際エミー賞ノミネート)。18年2月公開予定の初長編監督作『blank13』は、国内外の映画祭にて作品賞、監督賞、俳優賞等、現在5冠を獲得。写真家として、KinKi Kidsシングル『薔薇と太陽』ジャケット写真、綾野剛や柄本佑など俳優のオフィシャルスチールを撮影。
www.b-b-h.jp
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