シャネルの扉 #01
シャネルの2016春夏オートクチュールコレクション。
Toc Toc Chanel
February 17, 2016シンプルな木造の家と芝生のガーデンを舞台に2016年春夏のオートクチュールコレクションが発表された。「ラグジュアリーなエコがテーマのひとつ。一歩進んだエコロジーを、ハイファッションを通して提案したかった」とカール・ラガーフェルド。ウッドやストロー、そしてそれを使った刺繍や新しい素材、それは見事なクラフトマンシップにより、ラグジュアリーで洗練されたコレクションへと昇華された。さらに今季、全面に押し出したのがベージュ。「ガブリエル・シャネルはベージュの女王」とカールも語るように、エクリュからアイボリー、生成色、モカまでベージュを基調にしたカラーパレットを展開。メゾンのアイコンカラーを纏ったショートジャケットとスカートのセットアップなどがずらりと並ぶ。なかでもエレガントなロング丈のペンシルスカートは生地をバイヤスに使うことで動きやすさを追求。モデルたちの腰には、モダニティの象徴とも言えるスマートフォンケースが。カールらしい遊び心も光る。
Accessories
蜂モチーフやスマートフォンケースがアクセント。
春らしい配色のツイードジャケットの胸やモデルの片耳には、蜂モチーフのブローチやイヤリングがキラリ。そして、モデルたちが腰に付けているスマートフォンケースにも蜂のモチーフを飾った。このスマートフォンケースは、ツイードやクロコダイル、ビーズ刺繍にウッドビーズを使ったものまでバリエーション豊かに揃い、コーディネートのアクセントに。足元には、コルク製のバイカラーシューズでシャネルらしさを演出した。
Celebrities
フロントロウの華やかなセレブリティたち。
今回のショーのフロントロウにも、いつもながらA級リストのセレブリティたちが華を添えた。ダイアン・クルーガーにモニカ・ベルッチ、カーラ・デルヴィーニュなどのお馴染みの顔に加え、日本からは女優の中条あやみやマドモアゼル・ユリアなどの姿も。「メゾンのヘリテージをモダンでフレッシュに蘇らせる、カールのクリエーションにはいつも驚かされるわ!」とはグウィネス・パルトロー。
texte: TOMOKO KAWAKAMI