シャネルの扉 #11
ソフトレザーを纏った、新しい2.55の魅力。
Toc Toc Chanel
July 13, 2016前回、この連載でフィーチャーしたシャネルのアイコンバッグ「2.55」が、この秋、再び進化を遂げた。2015/16年メディエダールコレクション"パリ イン ローマ"のショーで新たに発表されたのが、ソフトレザーを使った新生「2.55」だ。この新作バッグの素材は、最も貴重な部位のみを切り出して得られる最高級のカーフレザーで、その加工には完璧な技術が求められる。さらに、レザーのベルベットのような風合いと均質さを生かすために、特別な手法を駆使し、レザー本来の美しさを最大限に引き出していく。新たな素材を纏い、誕生した「2.55」は、モダンでシック、ナチュラルでありながら、ミニマルとシャネルらしい魅力が満載。ブラックやブラウン、そしてネイビーやバーガンディなどシーズンを超えて愛用できるタイムレスなカラーパレットが揃い、グログランリボンを飾ったり、ジャカード織のニット素材やメタルで装飾されたものなど、バリエーションも豊かにラインナップしている。普遍的でありながら、モダニティも兼ね備えた、新しい「2.55」はすべての女性のエッセンシャルアイテムと言えそうだ。
そして今秋、新たにシャネルのバッグコレクションに加わったのが、エレガントなドローストリング バッグ。「2.55」と同じく、最高級のソフトレザーを使って、自立して形を保つバケツ型のバッグをデザインした。バッグ全体にシャネルらしいステッチをあしらい、チェーンストラップにはCCマークのチャームをトッピング。非常に使いやすく、機能性の高いバッグは、2サイズあり、ブラック、ブラウン、ベージュ、カーキなどのシックなカラーパレットで展開される。短いチェーンハンドルと幅広のレザーストラップのふたつを付けることで、持ち方も自由に楽しめる仕上がりに。機能性とラグジュアリーな雰囲気が同居するタイムレスなバッグがまた誕生した。
texte: TOMOKO KAWAKAMI