グラミー賞ノミネート作曲家、挾間美帆が新作を発表。

ジャズ作曲家として世界的に活躍する挾間美帆が、デンマークラジオ・ビッグバンド（Danish Radio Big Band、以下DRBB）との共演で、全曲オリジナル曲によるビッグバンド・アルバム『イマジナリー・ヴィジョンズ』を9月24日に全世界発売。日本盤は、より高音質・高忠実度のUHQCDで、キングインターナショナルから9月下旬に発売される。

挾間美帆＆デンマークラジオ・ビッグバンド『イマジナリー・ヴィジョンズ』 日本盤 キングインターナショナル ￥3,000（9月下旬発売）

DRBBは、1964年に創立された、北欧唯一の国営放送局のビッグバンドで、挾間は、2019年からDRBBの首席指揮者を務めている。2012年にジャズ作曲家としてメジャーデビューを果たして以来、目覚ましい活躍を見せ、2020年には、米グラミー賞ラージ・ジャズ・アンサンブル部門ノミネートを『ダンサー・イン・ノーホエア』で果たした彼女にとっては、3年ぶりとなる今回の新作アルバム。DRBBの就任から2年、満を持して自身のオリジナル作品のみを収録したアルバムを全世界に向けて発表し、その成果を問うことになる。

「このアルバムは私にとってひとつの道標となる作品です。自身にとって初めてのビッグバンド書き下ろし作品集、そして自分のバンドではなく”首席指揮者”という立場を背負ってから初めて、そのバンドにプロデュースしたアルバムとなるからです。2019年に首席指揮者に就任して以来、このデンマークラジオ・ビッグバンドは、私のビッグバンド作品への大きな大きなインスピレーション源となってくれています。2020～21年という未曾有の時代のもとでこのレコーディングを遂行したことは、強烈に心に残る経験となりました。いつも思いやりに満ち、ウィットに富んだあたたかさを持つデンマークラジオ・ビッグバンドが私を包み込んでくれるように、このアルバムを聴いてくださる皆さまにも彼らの音楽への情熱と愛情が伝わればうれしいです。そしてこの音楽が皆様を、多くの感情・記憶や”イマジナリー・ヴィジョン（想像上の光景）”へといざなってくれることを願っています」と、挾間美帆は新作発表にあたりコメントを寄せている。

9月17日に大阪、18日、19日には東京とライブを行い、その後もアメリカ・モントレージャズフェスティバル、デンマーク・コペンハーゲンではDRBBとのコンサートを開催予定。今後の活躍にもぜひ注目して。

DRBBのメンバーと一緒に。アルバムの録音は、今年3月、コペンハーゲンにて行われた。

©Agnete Schlichtkrull

挾間美帆（はざま・みほ）：ジャズ作曲家/デンマークラジオ・ビッグバンド首席指揮者　国立音楽大学およびマンハッタン音楽院大学院卒業。これまでに山下洋輔、坂本龍一、鷺巣詩郎、NHK交響楽団など多岐にわたり作編曲作品を提供。2012年にジャズ作曲家としてメジャーデビュー。2014年、第24回出光音楽賞受賞。2016年、米『ダウンビート』誌の「未来を担う25人のジャズアーティスト」に選出。2019年、『ニューズウィーク日本版』の「世界が尊敬する日本人100」に選ばれる。自身のジャズ室内楽団 m_unit の3作目のアルバム『ダンサー・イン・ノーホエア』は、2019年米「ニューヨーク・タイムズ」紙の「ジャズ・アルバム・ベストテン」に選ばれ、2020年米グラミー賞ノミネートを果たす。2017年からシエナ・ウインド・オーケストラのコンポーザー・イン・レジデンス、2019年からデンマークラジオ・ビッグバンド首席指揮者、2020年にはオランダの名門メトロポール・オーケストラの常任客演指揮者に就任。