BE:FIRST JUNON、端正な色香とともに。
グループとして国内だけでなく海外にも活動の場を広げ、個人でも演技、作詞、作曲とますます才能を開花させているJUNON。少年のようなあどけなさと、静寂な瞳に浮かぶ妖艶な視線を併せ持つ、彼の28歳の「いま」を見せてくれた。
人前で歌うことはできても、話すことはまだ照れます

183センチのすらりとした佇まいに、甘さを秘めた端正な顔立ち。編集部が用意した衣装を纏って、クールな顔で撮影をこなすJUNON。
「ファッション撮影は楽しいですね。自分では普段選ばないようなスタイルを着られるので、いろんな驚きや発見があります」

穏やかな空気の中で、撮影は淡々と進んでいく。撮影中に抱いたJUNONの印象はクールな人。だがインタビューとなると新たな一面が見えた。
「僕、本当にシャイなんですよ」
“シャイ”という言葉が本人の口から、インタビュー中に3回は出てきただろうか。そしてその言葉を発するたび、きれいな瞳でこちらを見ながら、照れくさそうにはにかむ。確かにシャイだ。

そのパブリックイメージとは裏腹に、10月公開の映画『RYUJI 竜二』では柳楽優弥演じるヤクザ、竜二の舎弟、ひろしを演じている。JUNONにとっては『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』(2025年)に次ぐ、映像作品2作目にして重要な役柄での抜擢だ。
「特殊な世界で生きるひろしを演じることは、自分にとって貴重な経験でした。人のために命を懸けて、感情をむき出しにして対峙していく──シーンに入り込んで演じられた感覚も強くて、一日の撮影が終わった後、楽しいと思えて、やりがいがあった日々でした」
濁った世界にいて、オアシスのごとく澄んだ存在感を醸していたJUNON。
「普通の人に近い役柄だったので、素の自分から大きく変えることもなくて。ひろしには優しくて弱い一面があるので、この場面ではひろしはこう思うんじゃないかなど、水田伸生監督と考えていきました」

JUNONが作詞・作曲に参加したBE:FIRSTの楽曲「It’s not a bad life」は映画の主題歌に起用されている。
「曲は、映画が仮編集のタイミングで仕上げました。竜二の背中を象徴的に映すシーンに、ひとりの男としてのかっこよさを感じて、そこを思い描いて作った曲です。試写を観ていて、主題歌が流れた時は、イメージどおりになっていたことに本当に感動しました」
個人でもグループでも前進する姿勢が加速する。
BE:FIRSTは、結成5周年を迎えた。
「一瞬で過ぎたようにも感じますが、あらためて思い返すといろいろありましたね。ライブ会場も有難いことに大きくなって、成長を感じる日々です。今後のグループの展望は、社長(SKY‐HI)と何年後はこうしたいとホワイトボードに書いて話したりしています。メンバー全員の個性がとにかく強いので、それぞれがソロでも活動しながら、グループとして揃った時にさらにパワーアップするような存在になりたいと思っています」
メンバー全員がソロでも活動しながら、グループとしてさらにパワーアップする存在でいたい

その個性あふれる集団での自身の役割を問うと、しばし考え込んだ。
「……うーん、自分ではわからなくて。ファンの方はクールとか穏やかそうと言ってくれるけど、メンバーからは変人扱いされていますし。でも僕、シャイで。人前に出るのも得意じゃないんです。みんなで話す時は、それぞれ均等に意見を言い合って、その結果、まとまる。SHUNTOも、以前は誰かが促すと意見を話し始めるタイプだったのが、いまでは自分から発言するようになりました。LEOが頼れる年上の役割を担ってくれるので、僕も結構頼っていて。時々喧嘩が始まりそうな瞬間もあるけど自然と収まってます」
現在、28歳。社会人として勝負の年齢ともいわれる年齢だが、現在の達成度に点数をつけるとしたら?
「30点ぐらいかな?(低すぎませんか⁉と驚くと)……じゃあ、40点にしてもいいですか?(笑)世の中には自分がまだ知り得ないことがいっぱいあるし、達成したいこともいっぱいあると思うんです。早い段階で満足したら楽しくないかなって。そう思うと、やっぱり35点ぐらいかも」
俯瞰と内省、そして静寂、彼ならではのバランスで。
自分の性格を3つの言葉で表すなら?と聞くと、やはり最初に出てきたのは「シャイ」。次に「好奇心旺盛」、そして最後に「負けず嫌い」。
「歌うのと話すのとではまったく違うんですよね。人前で歌うことはできても、話すのは照れるという感覚がまだあります。好奇心。なんでも知りたいし、なんでもやりたい。やらないで終わる人生にはしたくないです。あと、負けず嫌いは、社長にも周囲にも言われますね。でも、なんでもかんでもではなくて、諦めがつく部分とプライドを持ってやる部分と、区別するタイプの負けず嫌いかな」
話していて、彼に引き込まれる理由のひとつは、驕ることなく持ち続けているこの普通の感覚と、全体が“見えて”いる視野の広さなのだと感じる。
「考えていることのほとんどは、表には出していないかもしれません。だからといって裏があるわけでもなく、言わなくていいことは言わないというだけ。計算ではなく無意識にそうしているみたいです」と、自己分析を吐露してくれたところで、自分でこういうこと話すの恥ずかしいな……とまた照れる。
悩むことは多い?
「悩みはします。でも引きずることはあんまりしないですね」
友だちや周囲には相談しますか?
「あまり相談はしないです。パーソナルな部分は特に」
物事を俯瞰するタイプですか?
「割とそう言われるのですが、自分のことはあまり俯瞰できないんですよね。見えている時もあるんですけど」
ぽつりぽつりと口にする言葉が、正直で飾らない。それだけに、性格をつかもうとしてもふわっと迷宮に入ってしまったかのよう。どの角度からいつ見るかで変化するカレイドスコープのような魅力がある。
「迷宮入りのままで大丈夫ですか? 考えすぎると自分でも自分のことがわからなくなります。自分探しにインドにでも行ってこようかな(笑)」と、最後にまた照れた笑いを見せた。
世の中にはまだ知り得ないことも、達成したいこともたくさんある

枠にはめようとしたのが間違いかもしれない。ただ、とてもチャーミングな人柄であったことは記しておきたい。
JUNON
1998年5月23日生まれ、東京都出身。6人組ダンス&ボーカルグループBE:FIRSTのメンバーとして2021年にデビュー。透明感のあるハイトーンボイスに定評があり、自身で作詞・作曲も手がける。俳優としても活躍し、出演作『RYUJI 竜二』が10月30日公開。『BE:FIRST Stadium Live 2026 We are the “BE:ST”』のDVD&Blurayが9月30日に、4thアルバム『BE:4U』が11月3日にリリース予定。
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- text: Naho Sasaki
*「フィガロジャポン」2026年11月号より抜粋