BE:FIRST JUNON、端正な色香とともに。

Culture

グループとして国内だけでなく海外にも活動の場を広げ、個人でも演技、作詞、作曲とますます才能を開花させているJUNON。少年のようなあどけなさと、静寂な瞳に浮かぶ妖艶な視線を併せ持つ、彼の28歳の「いま」を見せてくれた。


人前で歌うことはできても、話すことはまだ照れます

BE:FIRSTは海外での人気も高い。「意外な手ごたえがあったのは、ドイツやフランス。当日券で入ってくれた方も多分いて、いろんな音楽に触れてピュアに楽しもう、という感覚なのか、盛り上がってくれたのが印象的でした」。イヤーフラップ帽¥484,000、トップ¥231,000(ともに予定価格)/ともにミュウミュウ(ミュウミュウ クライアントサービス)

183センチのすらりとした佇まいに、甘さを秘めた端正な顔立ち。編集部が用意した衣装を纏って、クールな顔で撮影をこなすJUNON。

「ファッション撮影は楽しいですね。自分では普段選ばないようなスタイルを着られるので、いろんな驚きや発見があります」

『SUMMER SONIC 2026』東京公演のステージで初披露したベビーピンクヘア。フレッシュな色気が見る者の心を射抜く。ジャケット¥913,000、シャツ¥236,500、パンツ¥297,000、シューズ¥258,500、ベルト¥154,000(すべて予定価格)/以上プラダ(プラダ クライアントサービス)

穏やかな空気の中で、撮影は淡々と進んでいく。撮影中に抱いたJUNONの印象はクールな人。だがインタビューとなると新たな一面が見えた。

「僕、本当にシャイなんですよ」

“シャイ”という言葉が本人の口から、インタビュー中に3回は出てきただろうか。そしてその言葉を発するたび、きれいな瞳でこちらを見ながら、照れくさそうにはにかむ。確かにシャイだ。

「包み込まれるようなボリュームで気持ちよいスタイルでした」。ピンクヘアと鮮烈な赤のポイントカラーがリンクする。コート¥2,598,200、パンツ¥239,800、シューズ(参考色)¥187,000/以上ボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)

そのパブリックイメージとは裏腹に、10月公開の映画『RYUJI 竜二』では柳楽優弥演じるヤクザ、竜二の舎弟、ひろしを演じている。JUNONにとっては『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』(2025年)に次ぐ、映像作品2作目にして重要な役柄での抜擢だ。

「特殊な世界で生きるひろしを演じることは、自分にとって貴重な経験でした。人のために命を懸けて、感情をむき出しにして対峙していく──シーンに入り込んで演じられた感覚も強くて、一日の撮影が終わった後、楽しいと思えて、やりがいがあった日々でした」

濁った世界にいて、オアシスのごとく澄んだ存在感を醸していたJUNON。

「普通の人に近い役柄だったので、素の自分から大きく変えることもなくて。ひろしには優しくて弱い一面があるので、この場面ではひろしはこう思うんじゃないかなど、水田伸生監督と考えていきました」

JUNONが出演した映画の主題歌を収録したBE:FIRST 4枚目のアルバムがリリースされる。「今回はいままででいちばん自分たちが制作に入り込んだアルバムです。自分たちも成長したと思うし、新しい自分たちを提示できたと思うので、大きな意味のあるアルバムになってると思います」ジャケット¥485,100、シャツ¥464,200、パンツ(参考商品)、ネックレス¥158,400/以上ルイ・ヴィトン(ルイ・ヴィトン クライアントサービス)

JUNONが作詞・作曲に参加したBE:FIRSTの楽曲「It’s not a bad life」は映画の主題歌に起用されている。

「曲は、映画が仮編集のタイミングで仕上げました。竜二の背中を象徴的に映すシーンに、ひとりの男としてのかっこよさを感じて、そこを思い描いて作った曲です。試写を観ていて、主題歌が流れた時は、イメージどおりになっていたことに本当に感動しました」

個人でもグループでも前進する姿勢が加速する。

BE:FIRSTは、結成5周年を迎えた。

「一瞬で過ぎたようにも感じますが、あらためて思い返すといろいろありましたね。ライブ会場も有難いことに大きくなって、成長を感じる日々です。今後のグループの展望は、社長(SKY‐HI)と何年後はこうしたいとホワイトボードに書いて話したりしています。メンバー全員の個性がとにかく強いので、それぞれがソロでも活動しながら、グループとして揃った時にさらにパワーアップするような存在になりたいと思っています」

メンバー全員がソロでも活動しながら、グループとしてさらにパワーアップする存在でいたい

ニット¥489,500、中に着たシャツ¥139,700(ともに予定価格)/ともにセリーヌ(セリーヌ ジャパン)

その個性あふれる集団での自身の役割を問うと、しばし考え込んだ。

「……うーん、自分ではわからなくて。ファンの方はクールとか穏やかそうと言ってくれるけど、メンバーからは変人扱いされていますし。でも僕、シャイで。人前に出るのも得意じゃないんです。みんなで話す時は、それぞれ均等に意見を言い合って、その結果、まとまる。SHUNTOも、以前は誰かが促すと意見を話し始めるタイプだったのが、いまでは自分から発言するようになりました。LEOが頼れる年上の役割を担ってくれるので、僕も結構頼っていて。時々喧嘩が始まりそうな瞬間もあるけど自然と収まってます」

現在、28歳。社会人として勝負の年齢ともいわれる年齢だが、現在の達成度に点数をつけるとしたら?

「30点ぐらいかな?(低すぎませんか⁉と驚くと)……じゃあ、40点にしてもいいですか?(笑)世の中には自分がまだ知り得ないことがいっぱいあるし、達成したいこともいっぱいあると思うんです。早い段階で満足したら楽しくないかなって。そう思うと、やっぱり35点ぐらいかも」

俯瞰と内省、そして静寂、彼ならではのバランスで。

自分の性格を3つの言葉で表すなら?と聞くと、やはり最初に出てきたのは「シャイ」。次に「好奇心旺盛」、そして最後に「負けず嫌い」。

「歌うのと話すのとではまったく違うんですよね。人前で歌うことはできても、話すのは照れるという感覚がまだあります。好奇心。なんでも知りたいし、なんでもやりたい。やらないで終わる人生にはしたくないです。あと、負けず嫌いは、社長にも周囲にも言われますね。でも、なんでもかんでもではなくて、諦めがつく部分とプライドを持ってやる部分と、区別するタイプの負けず嫌いかな」

話していて、彼に引き込まれる理由のひとつは、驕ることなく持ち続けているこの普通の感覚と、全体が“見えて”いる視野の広さなのだと感じる。

「考えていることのほとんどは、表には出していないかもしれません。だからといって裏があるわけでもなく、言わなくていいことは言わないというだけ。計算ではなく無意識にそうしているみたいです」と、自己分析を吐露してくれたところで、自分でこういうこと話すの恥ずかしいな……とまた照れる。

悩むことは多い?

「悩みはします。でも引きずることはあんまりしないですね」

友だちや周囲には相談しますか?

「あまり相談はしないです。パーソナルな部分は特に」

物事を俯瞰するタイプですか?

「割とそう言われるのですが、自分のことはあまり俯瞰できないんですよね。見えている時もあるんですけど」

ぽつりぽつりと口にする言葉が、正直で飾らない。それだけに、性格をつかもうとしてもふわっと迷宮に入ってしまったかのよう。どの角度からいつ見るかで変化するカレイドスコープのような魅力がある。

「迷宮入りのままで大丈夫ですか? 考えすぎると自分でも自分のことがわからなくなります。自分探しにインドにでも行ってこようかな(笑)」と、最後にまた照れた笑いを見せた。

世の中にはまだ知り得ないことも、達成したいこともたくさんある

インタビュー後、いつも彼を見守るマネージャーが「彼は本当に好奇心の塊で負けず嫌い、新しいことにどんどん挑戦したいし、知らないことがあると悔しそう」だと教えてくれた。コート¥433,400、ジャケット¥320,100、パンツ¥148,500、シューズ¥184,800/以上ジバンシィ by サラ・バートン(ジバンシィ ジャパン)

枠にはめようとしたのが間違いかもしれない。ただ、とてもチャーミングな人柄であったことは記しておきたい。

JUNON
1998年5月23日生まれ、東京都出身。6人組ダンス&ボーカルグループBE:FIRSTのメンバーとして2021年にデビュー。透明感のあるハイトーンボイスに定評があり、自身で作詞・作曲も手がける。俳優としても活躍し、出演作『RYUJI 竜二』が10月30日公開。『BE:FIRST Stadium Live 2026 We are the “BE:ST”』のDVD&Blurayが9月30日に、4thアルバム『BE:4U』が11月3日にリリース予定。
@_uounr_

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  • photography: Keita Goto(W)
  • styling: Mana Yamamoto
  • hair: Yuki Oshiro
  • makeup: Natsuho Makino
  • text: Naho Sasaki

*「フィガロジャポン」2026年11月号より抜粋