ファッション界が沸いた夜。「ミッドナイトブルーカーペット」に豪華セレブたちが続々登場。

ロンドンで12月1日に開催された「ブリティッシュファッション・アワード2025」には有名女優から大手ブランドのクリエイティブ・ディレクター、人気モデルまで多数が集った。

モデル・オブ・ザ・イヤーとなったアノック・ヤイはディラーラ・フィンディコグルーの服で登場。（ロンドン、2025年12月1日）photography: PA Photos/ABACA

ファッション業界で語り継がれる一夜となるだろう。2025年12月1日、ロンドンのロイヤル・アルバートホールで「ブリティッシュ・ファッション・アワード2025」が開催され、多くのセレブがレッドカーペット（正確にはネイビーブルーのカーペット）に姿を見せた。1989年以来、このセレモニーではイギリス・ファッション界のすぐれた業績を称えてきた。今回、デザイナー・オブ・ザ・イヤーとなったジョナサン・アンダーソンは3年連続の受賞だ。

モデルのアノック・ヤイは「モデル・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。「モデル・オブ・ザ・イヤーに選ばれたことは、この上ない名誉です」と彼女はその喜びを述べると、「エジプトから南スーダン、そしてアメリカへと続いた私の歩みは、不屈の精神と連帯のストーリーでした。この賞は、私のストーリーに共感してくれたすべての人たちのものです。私たちを祝福してくれてありがとう」と続けた。

昨年の2024年、この称号はアレックス・コンサニに与えられた。トランスジェンダーモデルが受賞したのは史上初だった。だがアノック・ヤイのファンの多くはこの決定を不服としてTikTokで不満を表明した。そこでアノック・ヤイは不満を和らげるために次のような発表を行った。「アレックスはこの業界でこれまで誰も成し遂げていなかったことを達成しました。それはトランスジェンダーモデルとして真に認められることです。彼女への評価は正当なものです。私が不快に感じるのは、トランスジェンダーだからという理由でアレックスを攻撃する人がいたことです」

衣装デザイン

今年は「コスチューム・デザイナー・オブ・ザ・イヤー」という賞が初めて設けられ、衣装デザイナーのケイト・ホーリーが受賞した。これは、ギレルモ・デル・トロ監督の映画『フランケンシュタイン』で、ニュージーランド出身の彼女が成し遂げた偉業に対して英国ファッション評議会が評価し、「映画の物語に命を吹き込むファッションのノウハウ、創造性、芸術性」を感じさせる仕事を讃えたものだ。

ブリティッシュ・ウィメンズウェア・デザイナーにはジバンシィのクリエイティブ・ディレクター、サラ・バートンが、メンズウェア・デザイナーにはグレース・ウェールズ・ボナーが選ばれた。この夜は映画界や音楽界からも多数のセレブが出席し、会場は華やかな雰囲気に包まれた。ケイト・ブランシェットはジバンシィのドレスで輝きを放ち、リリー・アレンはアレッサンドロ・ミケーレによるヴァレンティノのロマンチックなトータルルックで誰の目も釘付けにした。まさに最高のファッションイベントにふさわしい、グラマラスな夜だった。

ファッション・アワード2025