attitude クリエイターの言葉

多彩な表情で人間愛を表現、アロー・ブラックの新作。

インタビュー

アヴィーチーの思いを引き継ぎ、人間が持つ尊厳と愛を歌う。

アロー・ブラック|ソウルシンガー

2010年代の音楽シーンにEDM旋風を巻き起こしたきっかけのひとつといわれる、アヴィーチーの「Wake Me Up」。そのフィーチャリングアーティストとして注目されたのが、アロー・ブラックだった。

「あの曲は自分にとってすごく重要なもの。キャリアを大きく切り拓き、さまざまな音楽コミュニティへ導いてくれた。アヴィーチーとの出会いは、僕にとって恩恵だった。彼はダンスミュージックという枠を超えて、どんな音楽も作る。実験的で、型を破って危険を伴うことを恐れない。最高の音楽を作るためにはなんだってする人だったんだ」

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自分が決めた人生の道を歩んでいく強い決意を綴ったソウルフルでドラマティックなピアノバラード「My Way」、結婚10年を迎えた妻への変わらない愛を告げる「I Do」など、個人的な思いや出来事から派生した楽曲でありながらも、最終的に愛することの美しさや尊さを噛みしめられる内容に。
『All Love Everything』BMG ¥2,355(編集部調べ)(10月2日発売)

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子どもたちが与えた、楽曲制作への影響とは。

アヴィーチーの思いを引き継ぎ、これまで多様なジャンルのミュージシャンと積極的にコラボしてきたアロー。7年ぶりに完成したオリジナルアルバム『All Love Everything』は、ある大きな出来事が制作に影響を与えたという。

「この7年の間に、ふたりの子どもが生まれたよ。それで家族のことを考える時間が増えた。それに自分名義のみの作品をリリースしてこなかったから、アイデアがたくさんストックされていたんだ。結果、僕の人生におけるディープな部分を表現したパーソナルな作品になった」

これまで彼のボーカルは、DJ系のエレクトロミュージックを通して耳にする機会が多かったが、本作においてはアコースティック系のシンプルなソウルサウンドが中心。飾り気のない人間味あふれる姿や家族をピュアに愛する思いが、声質のみからでも伝わる。

「今回フォーカスしたのは、自分がこれまでに聴いてきた音楽を純粋に表現すること。だから、アコースティックなフォークからポップでトロピカルなものまで、音のスペクトラムを楽しんでもらえると思う。また曲のフィーリングによって、歌い方も変えているんだ。大人の雰囲気を放つものもあれば、クリーンでタイトな声を駆使したものもある。曲の持つストーリーに合わせて、異なる表情を感じられるはず」

本作からは新たに生まれた命を慈しむ思いだけでなく、もっと広い視野で捉えた人間愛も表現している。「人間は、みな同じ命を持っていて平等だ。誰しもが同じ尊厳を持つ。たとえ違う環境にいても必ず共通点があることを、僕のアルバムから感じてほしい。自分と誰かの関係に結びつけて、そこに存在する愛を見いだしてもらえたらうれしいよ。たとえば、子どもや両親とかね」

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Aloe Blacc/アロー・ブラック
アメリカ・カリフォルニア州出身。2003年よりソロ活動を開始。ファレル・ウィリアムスがプロデュースした『Lift Your Spirit』では、グラミー賞にノミネート。昨年は8年ぶりの来日公演を果たし、興奮と感動を呼んだ。

*「フィガロジャポン」2020年11月号より抜粋

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interview et texte : NAOHISA MATSUNAGA

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