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胸の下のラインをあえて見せる「逆デコルテ」、この春のトレンドに！
Fashion 2022.03.12
アンダーブーブを見せるスタイルは1970年代に誕生した。以来数十年の時を経て、この春のランウェイやレッドカーペットで注目を集めている。
2022年2月23日にロンドンで行われたバットマンのプレミア上映会において、サンローランのドレスで登場したゾーイ・クラヴィッツ。photo : Getty Images
広く開いた襟ぐりやV字に切れ込んだネックラインから、チラリと見えるデコルテや胸の谷間にドキッとすることがある。同様に、デコルテは反対側から見てもドキッとするものである。バストの下側を露出して乳房の下のカーブを際立たせることが、今シーズンのランウェイやレッドカーペットで、盛り上がりを見せているトレンドだ。
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トレンドの原点
横から見て、バストの「外側」が見えるのがサイドブーブなら、「下側」が見えているのがアンダーブーブだ。乳首のすぐ下まで濡れた黄色いTシャツを着ている、女性のバストを強調した写真が表紙の1974年の『プレイボーイ』誌が示すように、アンダーブーブは70年代にすでに流行していた。さらに1980年代のエアロビクスブームともに、アンダーブーブはスポーティーでセクシーな美しさとしても人気になった。テレビ番組『ジムトニック』の主演のヴェロニクとダヴィーナは、体にフィットしたショートパンツと、非常に丈が短いブラカップ付きのクロップトップを着て踊っていた。これもアンダーブーブの別バージョンといえるかもしれない。
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逆デコルテは、主に1970年代のソフトポルノ文化として好まれていたが、2006年にパリス・ヒルトンがフランス版『ヴォーグ』の表紙を飾ったことで気品を取り戻した。 彼女がハイウエストのスカートに合わせて着ている、ハサミでカットしたようなタンクトップからはアンダーブーブが露わになってた。
リアーナが、2012年にバストの下に翼を広げた女神のタトゥーを入れたように、バストの下側を強調する方法は他にもある。カーラ・デルヴィーニュとアメリカの女優レナ・ダナムも同じ場所にタトゥーを入れている。
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ランウェイの新しいスター
逆デコルテは別名「オーストラリアン・デコルテ」とも呼ばれ、最近ではラカン スミスやミュウミュウのショーにも登場している。プラダの妹ブランドであるミュウミュウは、2021年10月に行われたパリ・ファッションウィークで2022年春夏コレクションを発表し、その中でもとりわけユニフォームライクなデザインが注目を浴びた。ローウエストのミニスカートと、バストのすぐ下でカットされたウールのクロップ丈トップスは、瞬く間にスタイリストやセレブたちのお気に入りのコーディネートとなり、話題を呼んでいる。イタリアのファッションジャーナリストのアンナ・デッロ・ルッソが、インスタグラムの投稿で「今シーズンの服」と主張したほどだ。
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2月14日に行われたニューヨーク・ファッションウィークのラカン スミスのショーでは、その前日にカニエ・ウェストとの破局したばかりのジュリア・フォックスが登場。大胆なカッティングが施された、タイトな黒のロングドレスを身にまとい、オープニングを飾った。
2022年2月14日、ニューヨーク・ファッションウィークに開催されたラカン スミスのショーのオープニングを飾ったジュリア・フォックス。photo : ImaxTree
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セレブたちのワードローブ
スターたちもこの新しいトレンドをいち早く取り入れている。多くの人がミュウミュウのコーディネートにいち早く夢中になる一方で、レッドカーペットで逆デコルテを着こなしたいと思う人もいたようだ。2月23日水曜日にロンドンで行われた映画『バットマン』のプレミア上映会で、アメリカ人女優のゾーイ・クラヴィッツは、アンダーブーブの丸くふっくらとしたカーブを強調した、体にぴったりと沿ったサンローランのブラックドレスを着用した。このデザインは、ゴッサム・シティのスーパーヒーローの有名なシンボルを彷彿とさせる。
逆デコルテは、従来のものに代わる新しいセクシーなデザインとして注目されているようだ。ただし、神聖な乳頭を決して露わにしないこと。あるいは、バストを見せても全部を晒さないことが秘訣である。
text: Blanche Marcel (madame.lefigaro.fr) translation : Shiho Tatsugami
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