シャネルを紐解く24のキーワード

シャネルのキーワード06 究極のオートクチュール。

シャネルを紐解く24のキーワード

本のコレクターで読書家でもあるカール・ラガーフェルドがパリの文学的遺産に敬意を表して手がけたのが、このほどパリで発表された2018/19年秋冬 オートクチュール コレクション。会場となったパリ、グランパレには、ブックスタンドやフランス学士院でパリらしさを添えたセーヌ川のほとりを再現した。

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Look 1、9 ©CHANEL

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Look 16、32 ©CHANEL

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Look 45、67 ©CHANEL

芸術と文化に彩られた街、パリの色彩を反映したコレクションには、歴史的建造物の屋根の色であるアーモンドグリーンをはじめ、夜のセーヌ川に反射するシルバーの煌めきなど多彩な色が並ぶ。「シルバーグレーが中心で、ほかの色はあまり使っていません。パリの街に合うのは淡い色味のグレーだからです。パリを表す色を存分に取り入れました」と、カール・ラガーフェルド。人の目を惹きつけるという意味の言葉「ハイ・プロファイル」をテーマに掲げた今シーズンのオートクチュール。袖が開閉するジャケットや大胆なスリットを入れたもの、ミニスカートとレイヤードしたロングスカートなどもキーピースだ。メゾンのコードであるブレードで装飾されたジッパーを多用したピースがモダンなエレガンスを演出する。

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フィナーレ。 ©CHANEL

フランスの誇る卓越した職人技が、シャネルのオートクチュール コレクションを作り上げている。 ©CHANEL

Mot-clé 06 / シャネルのキーワード 06

オートクチュール  Haute Couture

1858年にシャルル・フレデリック・ウォルトがパリのラ ぺ通りに婦人服の高級仕立て店を開業したのがオートクチュールの始まり。彼の登場により、クチュリエは単なる“洋服の提供者”ではなく、“クリエイター”となっていく。その後、1945年に、正確なオートクチュールの定義と規定が設けられ、2002年には、その時代に合わせた改定を加えることに。現在では、オートクチュールではメゾンのデザイナーがすべてオリジナル作品をデザインすること、最低でも20人以上のスタッフが常駐するアトリエで製作することなど、厳しい条件が課せられている。
 

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photo : BENOIT PEVERELLI ©CHANEL


さらには毎シーズン、パリ・クチュール組合によって決められた日程で、メゾンはデイウエアとイブニングウエアを含め、少なくとも25着以上で構成されたコレクションを発表しなくてはならない。ガブリエル・シャネルが南仏、ビアリッツにメゾン・ド・クチュールをオープンしたのは1915年。その後、1918年にパリ、カンボン通り31番地でメゾンを設立し、彼女はその生涯を通じて、このブティックでオートクチュールの製作を続けていく。
現在、もっとも古くから活動を続けているクチュールメゾンとなったシャネル。そのガブリエル・シャネルの遺伝子を受け継いだカール・ラガーフェルドは「クチュールとは表面的なもので、それ自体が極めて重要なもののように見せることができます。それは世界の動きを反映しており、お互いの歩調を合わせながら、それぞれ個性的なコレクションを作り上げなくてはいけません」と語る。
 

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photo : BENOIT PEVERELLI ©CHANEL


1983年以来、カールはシャネルのアーティスティック ディレクターとして年に2回のオートクチュール コレクションのデザインを手がけている。彼はクリエイティブなプロセスには動くボティが欠かせない要素だと捉え、実際のモデルを使ったフィッティングに重点を置いている。ショーの翌日、顧客たちはカンボン通りにあるシャネルのブティックを予約し、その贅沢な空間でフィッティングを楽しむ。顧客たちは皆、正確に自分のボディに合った木製のマネキンを持っていて、それを元に100時間以上をかけて、1着のスーツを完成させていく。「オートクチュールは、夢と現実逃避が凝縮した隔離された世界。ファッションの枠を超えた、時代に左右されない極めてラグジュアリーな世界です」とカール・ラガーフェルドは語る。

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最新オートクチュールコレクションを目撃したセレブリティ。

今回も豪華な顔ぶれがパリに集まったシャネルのオートクチュール コレクション。日本からは、シャネルのアンバサダーである中条あやみや、現在、話題沸騰中のモデル、Kōki,の姿も。そして新たにシャネルの顔となったペネロペ・クルスも駆けつけた。「素晴らしい職人技というものは、守らなければならないもの。シャネルはまさにその卓越した技を守りながら、職人たちと一緒に取り組んでいます。コレクションを最高のものにするために、たくさんの職人技が集結していることを目の当たりにし、とても感動しました」と語るのは、アンバサダーのひとりでもあるヴァネッサ・パラディ。

来場セレブリティたちのフレッシュな感想は必見。 ©CHANEL

texte : TOMOKO KAWAKAMI, graphisme du titre : SANKAKUSHA

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