シャネルを紐解く24のキーワード

シャネルのキーワード09 ファッションとダンスの関係。

シャネルを紐解く24のキーワード

1913年、恋人のボーイ・カペルとともに、セルゲイ・ディアギレフが主宰するバレエ・リュスの演目『春の祭典』を観劇したガブリエル・シャネル。この偶然をきっかけにシャネルとダンスの関係が深まっていくことになる。

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ガブリエル・シャネルがバレエ・リュスの『青列車』のためにデザインしたコスチューム。 
photo : D.R. Collection Amedee de Costa Beauregard 

Photo : Bassano Collection Bibliotheque Nationale de France Paris

プリンシパルダンサーのニジンスキーが振付をし、ストラヴィンスキーが作曲したこの前衛的な作品に強い衝撃を受けたガブリエルは、時代を先取りした、この作品にすっかり魅了されてしまう。その後、さまざまな前衛的芸術家と積極的に親交を持ち、自身もダンサーのイサドラ・ダンカンなどが教えるダンスレッスンにも通っていたガブリエル。その頃に彼女は、自身でバレエ団を設立してダンス界に革命をもたらしたセルゲイ・ディアギレフと出会い、あの伝説の演目『春の祭典』を再演しようと奮闘していたディアギレフに「誰にもシャネルが関わっていることを知られないように」との条件を出して、資金のサポートを申し出る。

24年には、ジャン・コクトーが台本、ダリウス・ミヨーが音楽、そして緞帳とプログラムのデザインをパブロ・ピカソが手がけた演目『青列車』のコスチュームをシャネルがデザインすることに。着心地がよく、自由に動ける服にこだわっていたガブリエルは、実生活でも着られるようなモダンなコスチュームをデザインし、注目を集める。その後、98年春夏には、カール・ラガーフェルドがこの時のバレエコスチュームにインスパイアされたスイムウエアを発表した。

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『青列車』の舞台。 
Collection BnF Henri Laurens Decors du ballet “Le_Train_bleu” ©ADAGP Paris 2018_Photographie The Times News Licensing

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『青列車』に出演したダンサーたち。台本を手がけたジャン・コクトーと。 photos : Sasha Hulton Archive Getty Images

Mot-clé 09 / シャネルのキーワード 09

芸術 Art

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カール・ラガーフェルドによるバレエ・リュスのスケッチ。 © CHANEL


ガブリエル・シャネルの偶然の観劇から始まったシャネルと芸術との関係。現在、カール・ラガーフェルドが指揮をとるシャネルも、ダンス界との結びつきは固い。あらゆる芸術にアンテナを張り巡らせているカールは、ダンスにも精通しており、著名な振付家たちとも数多くのイベントでコラボレートしている。
「クラシックバレエでは完璧なものしか許されない」とカール。「私はモンテカルロ歌劇場、ミラノのスカラ座、パリのオペラ座などでコスチュームデザインを手がけました。私にとって最も印象深いクラシックバレエは、60年代の偉大なロシア人バレリーナ、マイヤ・プリセツカヤの舞台です。彼女は素晴らしかった。バレエは並みの才能ではやっていけない芸術なのです」
マドモアゼルの意識を受け継ぎ、シャネルは2000年からモナコのニジンスキー賞の授賞式のオフィシャルパートナーも務めている。

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9月に、パリ・オペラ座のオープニングガラナイトを後援。

180912_chanel_06new.jpgバレエ・リュスのプリンシパルダンサーであり友人のセルジュ・リファール(右)とガブリエル・シャネル。(1937年) photo : Jean Moral Brigitte Moral

毎年、9月に新しい演目がスタートするパリ・オペラ座。その幕開けを飾るのがオペラ座バレエ団の伝統的行事であるデフィレだ。26年から行われていた、このデフィレは一時、立ち消えとなったものの、ガブリエル・シャネルとも交流があったバレエマスター、セルジュ・リファールによって、45年に復活。現在でも、オペラ座の生徒とダンサーたちが行進するこのイベント、オープニングガラナイトは、パリ・オペラ座の呼び物となっている。シャネルは、今年9月のパリ・オペラ座バレエのオープニングガラナイトもサポートしている。

texte : TOMOKO KAWAKAMI, graphisme du titre : SANKAKUSHA

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