パリ 7月のマルシェ「美肌をつくる夏のフルーツを楽しむ」
パリのマルシェとレシピ。
フランス革命記念日の7月14日から、すっかりヴァカンスモードに入ったパリ。
日曜日にツールドフランスが凱旋門にゴールしてから、本格的な夏休みが始まりました。カフェで集っていた人たちは口々に“ボン・ヴァカンス!”と嬉しそうな笑顔で別れていきます。
今日は凱旋門から3つ目の駅にあるLes Sablonsのマルシェへ。
すでに、お休みのスタンドが多く寂しくなっているのですが、普段は倍くらいの出店で、日曜は大変な賑わい。ここNeuillyヌイイは、セレブや政治家が住む高級住宅街なので、お値段はちょっと高め、でも品質も品揃えも良く充実しています。
目に飛び込んできたのは、まばゆいような熟れ熟れのフランス産トマト。
こちらはブルターニュのトマト専門店。自然農法ということで、なるほど形も大きさもバラバラなところがいいなあ。刻んで、ニンニクとオリーブ油で和えて、彩り良いブルスケッタにしよう!
甘い香りが漂ってくるのは、今がまさに旬のアプリコット。
夏のアペロに欠かせないオリーブはモロッコ産。美味しそうなものを少しずつ混ぜてもらって買います。
アラブ系の粉もんコーナーでは、タブレ用にsemouleセムールを。タジンやパエリアに使うスパイスもここなら豊富です。
いつもは、夏の終わりから秋の初めに出てくる白いんげん豆がもう登場、早い! 柔らかな新物は、この時期だけの楽しみなので早速サラダに。
ネクタリンや桃も真っ盛り。(他にも桃のレシピはインスタに)
リムーザン地方から、Reine claudeレーヌ・クロードが到着。
そして、これも早々とイチジクが!毎年のことながら、やっぱり初物は嬉しい。イベリコハムのお伴は、メロンからこれに替わっていきます。
今日は、旬の桃を使ってグルテンフリーのケーキを焼いてみました。
■『桃のケーキ、レモンバームとはちみつのシロップがけ』
Gâteau aux pêches, sirop de citronnelle et miel
桃(又はネクタリン)中サイズ 4〜5個
コーンフラワー(トウモロコシの粉、無ければ小麦粉を) 100g
アーモンドパウダー 30g
BP(ベーキングパウダー) 小さじ1
卵 2個
砂糖(甜菜糖など精製されてないもの) 40g
グレープシードオイル(または菜種油) 40cc
豆乳 50cc
ホワイトチョコ(細かく砕いたもの) 30g
スライスアーモンド 30g
はちみつ 大さじ2
水 大さじ1
レモンバーム 1枝
1.桃をよく洗い、8等分のくし形に切る。型にオーブンペーパーを敷いておく。オーブンを180度の予熱にセット。
2.ボールに、コーンフラワー、アーモンドパウダー、BPをふるい入れる。
3.別のボールに卵と砂糖を入れて、泡立て器で混ぜる。油を加えてさらに混ぜ、②のボールの中心に窪みを作ってそこへ注ぎながら混ぜていく。豆乳とホワイトチョコを加えて混ぜる。
4.型に流し入れ、桃を並べアーモンドを散らし、180度で30分ほど焼く。
5.シロップの材料を小鍋に入れて一煮立ちさせ、焼きあがったケーキに塗る。
暑い時期は朝の涼しい時に焼いて、冷ましてから冷蔵庫に。アイスクリームやヨーグルトを添えて食べるのも美味しい。イチジクやアプリコット、バナナ、ブドウなどもトウモロコシの粉によく合います。
トウモロコシには即効性の疲労回復効果、桃も同じく夏の疲れ取りに効く他、抗酸化力や美肌効果もあるというので、このバッチリなペアリング!
暑さが厳しくなるこの時期に美味しくて、お肌と体に良いものを 存分に楽しみたいですね!
■Marché des Sablons マルシェ・デ・サブロン
Avenue Charles de Gaulle Neuilly-sur-seine
営)水・金・日 7時30〜13時30
メトロ:1番線Les Sablons駅下車
料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業 適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理 教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。2016年春、ベジタリアン向けの料理本『LA CUISINE VEGETARIENNE』をフランス全土と海外県、ベルギー、スイス、イギリスなどのヨーロッパ各地で発売。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
Instagram : @haradasachiyo