スタルクの新しいホテルは、屋上に野菜畑、地下にプール。

PARIS DECO

パリ16区にフィリップ・スタルクが手がけた Hotel Brach(ホテル・ブラック)がオープンした。かつて郵便局の集配センターだった場所を4年がかりでホテルに作り変え、合計7,000平米という広さである。1階にレストラン、パティスリー、エピスリーがあり、また地下にスポーツジムを備えているので、宿泊客だけでなく界隈の住民たちも気軽にやって来られる場所。ということで、ホテルを超えてここは生活の場という発想を得て、フィリップ・スタルクは内装を作り上げたそうだ。スタッフの制服はルコックスポルティフ。高級住宅地のイメージが強い16区にあって、ここはカジュアルで軽快な集いの場なのだ。

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客室のバスルームに備えられたスリッパ!? これで地下のジムへと。

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MOFのヤン・ブリスによる1階のパティスリー売り場。

バウハウスやシューレアリスムの写真やオブジェが飾られ、教養があり美意識も高い16区の住民が暮らしていそうなアパルトマン。そんな感じに客室はまとめられている。装飾品ももちろんスタルクによる選択だ。革や木素材を多用し、空間には寛ぎ感が漂う。ホテルにしては珍しく、ロビーは1階ではなく2階にあり、テラスバーも含めて滞在客に利用が限られている。ここはアラ・スタルクによる、天井とカーペットのモチーフが呼応しているのが面白い。

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客室は450ユーロ~。photo:Guillaume de Laubier

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窓の外は16区の住宅街。photo:Guillaume de Laubier

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滞在客専用のロビー。

合計59室あり、そのうちスイート7室が建物の上階を占めている。このホテルの屋上にはトマトやカボチャなどが育つ野菜畑があり、さらに鶏小屋も。といっても3羽なので毎朝とれたての卵3個は、いったい誰の口に入るのか……というのが気になるところだ。スイートの滞在客は菜園へのアクセスがあり、エッフェル塔だけでなくパリの景色を360°で楽しめる。

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スイートルームのテラス。photo:Guillaume de Laubier

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屋上菜園では野菜やハーブがすくすく育っている。

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菜園脇の鶏小屋。

1階のレストランBrach(ブラック)は地中海沿岸の国々からインスパイアされて、シェフのアダム・ベンタラが料理する。新鮮な素材、これはいまパリに新しくできるレストランが何よりもこだわることだが、ここでは生産者たちと直接のやりとりをすることで、鮮度のよさはもちろん味も申し分のない素材ばかりを使っている。レストランの長い廊下に沿った20メートルのカウンターが圧巻。一度、これは自分の目で見てみて!

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1階のレストランは160席ととても広い。さらにテラスにも20席あり。photos:Guillaume de Laubier

スタルクによる新しいホテルには、プールがふたつあるらしい。こうオープン前から話題を呼んでいたホテル・ブラック。地下は1,000平米からなる、会員制のスポーツクラブとなっている。30年代のボクシングクラブをイメージしたというだけあって、革素材がメインに使われているフィットネスルームなどはちょっとマスキュランな雰囲気。ヨガ、ピラティスといったクラスが催され、また栄養士や整体師などを配してメンバーの身体ケアにも力を入れている。プールは確かにふたつあり、ひとつが22メートルの長さ、もうひとつは6メートル四方のミニサイズだ。プールではなんとアクア・ポール・ダンスの個人レッスンも受けられるとか。会員でなくても、1日利用(有料)が可能だそうだ。

Hotel Brach
1-7 ,rue Jean Richepin
75116 Paris
https://brachparis.com
大村真理子 Mariko Omura
madameFIGARO.jpコントリビューティングエディター
東京の出版社で女性誌の編集に携わった後、1990年に渡仏。フリーエディターとして活動した後、「フィガロジャポン」パリ支局長を務める。主な著書は「とっておきパリ左岸ガイド」(玉村豊男氏と共著/中央公論社)、「パリ・オペラ座バレエ物語」(CCCメディアハウス)。

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