鎌倉在住エディターが厳選! 桜をめぐる、春の鎌倉さんぽ。
鎌倉ウイークエンダー 2026.03.24
長谷川真弓
季節によって表情を変える鎌倉の街。特に3月下旬から4月上旬の桜の時期は、街全体が淡いピンク色に染まり、いつもより華やいだ雰囲気に。桜を鑑賞できるおすすめのスポットと、桜を眺めながらランチやお茶ができるお店をご紹介。この時期ならではの鎌倉を満喫して。
#01.桜を愛でながら神社仏閣めぐり
桜の名所が多い鎌倉の中でも、特におすすめの寺社をご紹介。桜が舞う境内に目を奪われ、お花見散歩にぴったりだが、寺院や神社のいちばんの目的は参拝であることも忘れずに。マナーを守って寺社を訪れてみて。
古都の春の華やぎを感じる|鶴岡八幡宮と段葛
古都鎌倉の中心的存在、源頼朝ゆかりの神社、鶴岡八幡宮。その参道である若宮大路は、頼朝が妻・政子の安産祈願のためにつくらせたもの。二ノ鳥居から中央に一段高く造られた約500メートルの参道が「段葛(だんかずら)」と呼ばれていて、桜並木が楽しめる。
2014年から2016年にかけて改修工事があり、桜は全面的に伐採され、そこに若木が植え替えられた。一時期はさみしい姿になったが、年々立派に華やかになっていく桜の姿を見守るのが楽しみという地元の人も多い。鶴岡八幡宮の境内もいたるところに桜が咲き、源平池のほとりを囲むようなソメイヨシノもみどころ。
神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
アクセス:鎌倉駅から徒歩10分
大仏様と桜のコラボレーションが圧巻|鎌倉大仏殿高徳院
国宝として知られる鎌倉大仏が鎮座する寺院として有名で、1年を通して観光客が多く訪れる。ソメイヨシノを中心に、およそ50本ほどの桜が境内を彩っている。特に大仏様の右手前の桜は大きくて立派! 桜ごしの大仏様を眺められる貴重な時期にぜひ訪れてみて。
神奈川県鎌倉市長谷4-2-28
江ノ電長谷駅から徒歩7分
広々とした空間が桜色に染まる|光明寺
13世紀中期に創建された寺院。境内にある木のほとんどが桜で、桜の名所として知られている。ソメイヨシノはもちろん、河津桜や寒緋桜などさまざまな種類の桜が植えられているので、長い期間にわたってお花見ができるのが魅力。桜の季節には「観桜会」が開催され、普段は非公開の大聖閣で予約制で抹茶席が体験できるそう。
神奈川県鎌倉市材木座6-17-19
アクセス:鎌倉駅東口下車。京急バスにて「光明寺」下車、徒歩1分。
小高い丘の上で桜景色を堪能|葛原岡神社
鎌倉のハイキングコースとして人気の源氏山公園の中にある、開運や学問成就の神社。境内には縁結び石があり、良縁祈願に訪れる人も多数。参道や境内に桜が咲き誇り、鳥居の前の広場の桜は特に美しいと有名。鳥居の右手にはテーブルやベンチのある広場があり、左手のゆるやかな斜面ではシートを広げてお花見を楽しむ人も。桜以外にも、初夏には約2700株の紫陽花が花を咲かせる。
神奈川県鎌倉市梶原5-9-1
アクセス:鎌倉駅より徒歩約30分
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窓の外もお皿の上も、春があふれる
#02.AMALFI UNO
窓のすぐ外には咲き誇る桜。美しい眺めと非日常が味わえると人気のイタリアン「アマルフィイ ウノ」は、七里ヶ浜の海を一望できる人気店「リストランテ アマルフィイ」の姉妹店として2021年にオープン。
オープンキッチンがあり、カジュアルな雰囲気の1階に対して、2階はテーブルクロスがかかったシックな空間。記念日などに訪れる人も多いそう。
料理は、アートのような盛り付けに定評のあるシェフの感性から生み出される。お皿をキャンバスに見立て、絵を描くように彩られた一皿は、テーブルに運ばれた瞬間「わぁ、きれい!」と思わず声に出してしまうほど。
美味しさはもちろん、驚きや感動を与えてくれる料理の数々が待っている。たとえば前菜の中の一品であるクレープは、イチゴやゴルゴンゾーラクリーム、散りばめられた抹茶のクッキーなどを自分で自由に組み合わせていただけるという、楽しい仕掛けが。
食材にもこだわり、シェフ自ら毎朝、鎌倉市農協連即売所(通称レンバイ)で仕入れる新鮮な鎌倉野菜をふんだんに使用。
メインのお肉やお魚料理は炭火でじっくりと焼き上げているのでジューシーで味わい深い。
コース料理は地野菜とパスタのライトコース、炭火で仕上げたメインのついたスタンダードコースなどがあるが、桜の時期は、特別なランチの「春コース」もおすすめ。春ならではの旬の食材を用いた、華やかな一皿ひと皿に心が躍る。
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深煎りの一杯と静けさを味わう
#03.自家焙煎珈琲Shadore
にぎやかな若宮大路沿いにありながら、ビルの2階に位置するこの店は驚くほど落ち着いた雰囲気。一歩足を踏み入れると、時を経た味わいのある大きな梁と柱が出迎えてくれ、何十年も続く老舗の喫茶店のような印象を受ける。
ネルドリップで一杯一杯丁寧におとしたコーヒーは、ひと口ふくむと口の中にまとわりつくような濃厚な口あたりで、余韻までじっくり楽しめる。
店主の相原ひとみさんがコーヒーの道に入ったのは、かつて四谷三丁目にあった喫茶店「珈琲専門 猫廼舎(ねこのや)」で一杯のコーヒーと出会ったことから。そのおいしさに衝撃を受けてその日のうちに「ここで働かせてほしい」とお願いしたのだそう。
オーナーの荻野氏に数年かけて焙煎も教えてもらった。独立したいまでは焙煎所をつくり、そこでいつも2日かけて焙煎をするという相原さん。
ハンドピックで豆を選別し、お湯で洗って雑味を可能なかぎりなくし、翌日に焙煎作業に入る。焼き加減は深煎りから極深煎りがこだわりだ。
コーヒーは毎月限定のオリジナルブレンドも提供している。その月からイメージする言葉や色からコーヒー豆を組み合わせていくそうで、それを楽しみに通う常連客も。
鎌倉ではなかなかない、静けさを味わえるのも魅力。おしゃべりを楽しむというよりも、落ち着いて会話をしたり、ひとりでゆっくり本を読むときに訪れたい。
月に一度、静かに珈琲を嗜みたい方限定の「喫茶黙(つぐみ)」という日も設けているそう。
静けさの中、窓の外の自然の美しさに目を奪われながら、一杯のコーヒーを心ゆくまで味わってみて。






