新しいふたつのブティックで、ディオールの夢の世界に遊ぶ。

PARIS DECO

ディオールでお買い物!といったら、クリスチャン ディオールのクチュールメゾン創業の地であるモンテーニュ通り30番地の本店へと足が向く。このブティック、大規模な改装工事が始まったところである。そして、それと同時にシャンゼリゼ大通り127番地にディオールの新しいブティックがオープンした。

世界中の観光客が集まる大通り。このブティック、モンテーニュ通りのファサードにオマージュを捧げるトロンプルイユの外観が、まず彼らの足を引き止める。ドレープのファサードをくぐってブティックの中に入るのは、まるで魔法の国に招き入れられるような気分が味わえる。

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シャンゼリゼ大通りにオープンしたディオールの、過去と未来が共存するファサード。

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新しい時代へとページをめくるようなファサード。

奥行きのある地上階は、売り場から売り場へと見て回るのがとても楽しいワンダーランドだ。シャンゼリゼ大通りだけのエクスクルーシブ品、靴、バッグ、ジュエリー、パフューム……。2階のメンズフロアへ、そして3階のレディスフロアへと導くのは、リボンのようにしなやかなカーブを描く白い螺旋階段である。3フロアを貫く壁は白いカナージュで覆われ、その前に整然と並べられたボディを装うのは、日頃目にすることのできないアトリエ作業である白いトワルのドレスやジャケットだ。ディオールが歴史あるクチュールメゾンであることを誰の目にも意識させる。この夢のような階段を上がる時、白い革の手すりにそっと触れてみよう。官能的なほど柔らかく、リュクスが凝縮された繊細な感触に驚かされるはず。

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1階の奥のスペースではバッグや帽子などの小物に加え、ディオールにまつわる書籍の販売も行っている。

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マリア・グラツィア・キウリによる秋冬コレクションに呼応して、床もタータンチェック!

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カナージュ、トワル……白い世界の中の階段はしなやかなリボンのよう。

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トワルを鑑賞しながら、ゆっくりと上のフロアへと階段を上がりたい。

このブティックのためにデザインされたソファやショーケースなども、目を楽しませてくれる。淡いピンク、いぶしゴールド、歪みのある鏡……バッグや靴の後ろの壁はトワル ドゥ ジュイのモチーフが浮き彫りされた真っ白いレザー。控えめな美しさがちりばめられたモダンエレガンスに満ちた空間である。アトリエを備えたブティックなので、バッグや革小物などのパーソナライズも出来上がるまで約1時間だという。この空間をあちこち散歩すれば、待つ時間もあっという間に過ぎてしまうだろう。

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ゆったりとした空間。散歩するようにブティックのインテリアを楽しめる。

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2階メンズフロア。キム・ジョーンズとベビー ディオールのコラボレーションも販売している。

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3階、レディスフロア。

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オープニングを飾るエクスクルーシブ品、そして先行販売の品が待つシャンゼリゼ大通りのブティック。

Dior
127, avenue des Champs Elysée
75008 Paris
営)10時〜20時(月~土) 11時~19時(日)
無休

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改装中の本店のお隣、モンテーニュ通り28番地。建物1階の右側にベビー ディオールのブティックがある。7月29日、建物の左側に世界初のディオール メゾンのブティックがオープンした。入口の外に置かれたトワル ドゥ ジュイのガーデンチェアが、誘いかけてくる小さなブティックだ。

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ディオール メゾンへようこそ。© Adrian Dirand

クリスチャン・ディオールがほかのクチュリエと異なったのは、メゾン創業と同時に、香水、さらにインテリアオブジェなど、彼の美意識が彩る暮らしを女性たちに提案したことだ。本店内にトワル ドゥ ジュイの壁紙が包むコリフィシェ(小間物屋)と名付けたスペースを設け、種々の小物を販売していた。回想録で彼はインテリアについて、こう語っている。「完璧に装飾された部屋より、感性の豊かさを感じる明るいインテリアを好みます。インテリアは住む人の特性やその時の気分によって時と共に変化していくのです」

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ブティック内、コンクリートとクリスチャン・ディオールが愛した18世紀建築を想起させるモールディングの組み合わせが過去と未来を結びつける。© Adrian Dirand

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店内の一部、壁には淡いブルーのトワル ドゥ ジュイの壁紙が用いられている。そこから抜け出したように動物や植物が白いオブジェとなって、遊びを添えるディスプレイだ。© Adrian Dirand

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昨年日本でも人気を呼んだトワル ドゥ ジュイの食器のコレクション。赤かブルーか……迷わせる魅力的な展示だ。© Adrian Dirand

現在ディオール メゾンのクリエイティブ ディレクターを務めるコーデリア・ドゥ・カステラーヌは彼のエスプリの継承者。彼が讃えたフランス的アール・ドゥ・ヴィーヴルとおもてなしの喜びを、この小さなブティック内で提案している。

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コレクション “ムッシュ ディオール”。 ©Audrey Corregan

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コレクション “カナージュ”。 ©Audrey Corregan

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コレクション “ミュゲ”。 ©Audrey Corregan

Dior Maison
28, avenue Montaigne
75008 Paris
営)10時〜19時
無休
大村真理子 Mariko Omura
madameFIGARO.jpコントリビューティング・エディター
東京の出版社で女性誌の編集に携わった後、1990年に渡仏。フリーエディターとして活動した後、「フィガロジャポン」パリ支局長を務める。主な著書は『とっておきパリ左岸ガイド』(玉村豊男氏と共著/中央公論社刊)、『パリ・オペラ座バレエ物語』(CCCメディアハウス刊)。

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