Parisienne file.vol.13 サシャ・フロック=ポリアコフ/エコール・ド・ボザール学生
英国調をアレンジ、パリジェンヌ秋のおしゃれ計画。
パリジェンヌファイル
この秋、気になるのは英国調のクラシックというサシャ。
「まずは、ツィードやベロアなどの素材でブリティッシュなスタイルを取り入れたいですね。秋の短いパリでは、朝夕の外出時にすぐにコートやジャケットが必要になる。だから、薄手のシャツや、Tシャツの上にツィードを羽織るだけで、季節の先取りを楽しめるんです」
「ダブルのチェスターコートやジャケットなど、昔からユニフォーム的なデザインが好きで、メンズっぽいジャケットやコートに注目しています。色は、ダークグリーン、マロンなどの渋めカラーで、素材の魅力を引き立ててくれる、シンプルでベーシックなフォルムをチョイス。そして、べルトやスカーフなどの小物使いで、オリジナリティを添えるのがスタイリングのコツです」
好きなものもトレンドアイテムも、素材やカラーを軸にセレクト
【チェスターコート】
2016年にユニクロとカリーヌ・ロワトフェルドがコラボしたチェスターコートは、ロング丈なので、大人っぽく着こなせるのがポイント。パンツの裾をロールアップして、ヒールのサンダルとあわせて、足元に抜け感を作ります。
【グリーンのロングジレ】
なぜか昔からグリーンが大好き! というサシャ。「難しい色だと思われがちだけれど、黒やブラウン、ベージュなど落ちついたトーンにアクセントを加えてくれるからお気に入りです。このジレは、今年の夏に、マックスマーラで購入した秋物第一弾。カシミアの軽さと構築的なシルエットがお気に入りの1着です」
【ヴィンテージのバッグ】
「大ぶりなゴールドの留め金飾りや、ブランドのシグネチャーのバンブーのハンドルなど、控えめながら、ディティールにデザインを感じるバッグが今の気分!」サシャのお気に入りは、ママから譲り受けた1980年代のディオールのボルドーバッグと、1990年代のグッチのバッグ。斜め掛けして、クラシックなバッグをカジュアルに持ちたいそう。
【ツィードのジャケットとメンズのベルト】
クラシックなジャケットは、イギリスのHarry Hallという老舗乗馬ブランドのもの。上質なツィード素材に惹かれて、ロンドンで購入したそう。ベーシックなデザインのジャケットだから、メンズのベルトでリボン風にウエストマークして、フェミニンな仕上げに。
ロシアとイギリス、フランスの血を引く、パリ6区生まれのパリジェンヌ。 印象画家の巨匠、セルジュ・ポリアコフを曾祖父に持ち、父は著名イラストレーターのFLOC'H(フロック)、母はギャラリーオーナーという芸術一家で育った彼女。現在は、パリの国立高等美術学校の3年生で、デッサンを専攻している。
photos:MANABU MATSUNAGA, réalisation:HIROKO SUZUKI