Parisienne file.vol.14 アリス・グルニエール=ヌブー/画家・女優
アトリエ建築に住む、パリジェンヌのデコスタイル。
パリジェンヌファイル
4年間の留学生活を終えて、この夏パリに戻ったばかりのアリス。夏休みの間に住まいを探して、ひと月前に引っ越したばかりの新居です。
「ブローニュの森に近くて、静かな環境。なにより昔のアーティストが暮らしていた趣きあるアトリエ建築が気に入りました」
個人貸しの情報サイトで偶然見つけたアパルトマンは、広い窓とパリの景観を望める最高の物件。こうして彼女の新生活が始まりました。
インテリアはブロカント市で見つけた家具や、祖母から譲り受けた家具など古いモノを中心にレイアウト。そこにブラジル人デザイナーZanini de Zanineなど現代作家のデザインを合わせてミックステイストに。「ボーイフレンドがアンティークギャラリーで仕事をしているので、週末にデザインオブジェや家具を見て回るのも大好きなんです」
パリのアパルトマンを彩る、アンティークたち。
【アンティークの食器棚】
「祖母が大のアンティークファン。この食器棚も彼女から譲り受けました。無垢なウッドの質感が好きで、わざとガラスは入れずにラフに使用しています」50年代の絵柄がついたジアンのアンティーク皿やカフェオレボールを収納したチャーミングな雰囲気。
【19世紀末のアトリエ机】
作品を描くためのアトリエ机は、19世紀末のベルエポック様式のもの。「繊細な彫り飾りやカラフルにペイントされた装飾が美しい、この机は祖母のコレクションのひとつ。椅子はフィリップ・スタルクを合わせて、クラシック×コンテンポラリーを楽しんでします」
【サロンの飾りテーブル】
ヴァンヴの蚤の市で購入した丸テーブルには、ラルチザン・パフュームの香水や、ボン・メゾンの香りキャンドルなど香りアイテムを並べたお気に入りのコーナー。ヴィンテージのオレンジ色の照明がポップなニュアンスを添えます。
【寝室のジュエリーコーナー】
暖炉の上の普段使いするアクセサリーは、ボックスに収納せずにあえてショップのようにディスプレイ。「パールやサファイアのネックレスなどフェミニンなアイテムでベッドルームを飾って、柔らかい空間を作ります」
パリ郊外のブルーニュ生まれ。パリ国立芸術大学ボザールを卒業後、ロンドン芸術大学のセントラル・セントマーティンへ進学し、現代アートを専攻する。 今年7月に帰国。現在は画家として、パリを拠点に始動。同時に女優として、TVドラマなどでも活躍中。 www.alicegreniernebout.com
photos:YUSUKE KINAKA, réalisation:HIROKO SUZUKI