大村真理子の今週のPARIS
なぜ私が住む6区のサンジェルマンには美味しいレストランが少ないのだろう。と、わかっていながら、いつも思ってしまう。観光客が多く訪れる地区はリピーターをあてにしなくても、飲食店はやって行けるものだ。では7区になぜ美味しいレストランが多いのか。エッフェル塔好きなアメリカ人観光客もいるにはいるが、基本的にはブルジョワ住宅地。ここの住民の金銭感覚はとてもしっかりしていて、価値のないものにはお金をださない。だから7区で生き残ってるレストランは味と質のバランスが良いというお墨つき・・・と私は勝手に考えている。
美味しいイタリアンがパリにはない・・・と嘆く声があるが、というわけで、これも7区に行けばいいのだ。とりわけのお勧めは「ラ・タヴェルナ」である。昼から白いテーブルクロスがかかっていて高級感があり、どことなくイタリアの田舎の町一番のレストランといった風情が漂う。いささかクラシックな内装のせいだろうか。土日も営業しているということは、領収書族ではなく地元のファミリーが対象の店であるという良い証。
パスタは季節によってメニューが変わる。写真の野菜のスパゲッティ(14ユーロ)はシンプルながらメリハリのある定番の一皿だ。もしその日のおすすめにイセエビ、イカ墨のパスタがメニューにあったら、ぜひそれを。リゾットは日替わりの一種のみだが、はずれがない。写真はサフランとズッキーニ(20ユーロ)。パスタの茹で加減、米の硬さが、この店ではフランス人に迎合した”ゆるい”ものではないのが、イタリアのイタリア料理好きの日本人にはありがたい。


何をとっても失敗のない店だが、前菜には魚料理にカテゴライズされているフリットミスト(19ユーロ/写真一番上)はどうだろうか。イカ、エビ、ズッキーニが軽くからりと揚げられている。デザートは蜂蜜ソースとレーズン・ナッツのトッピングが珍しいパンナコッタ(8ユーロ)を。良い時間が過ごせた!と食事をしめくくれる。


75007 Paris
tel 01 45 51 64 59
営) 12時~14時30分、19時30分~23時
休) 土のランチ、日のディナー