「アクネ ペーパー」の歴史を振り返る、総集本が発売!
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アクネ ストゥディオズが、2005年から14年まで、年2回発行してきた雑誌「アクネ ペーパー」は、短い発行期間にもかかわらず、大きな影響を世界に与えてきた。いまや伝説的な雑誌となった「アクネ ペーパー」の総集本が、7月9日より発売開始に。
表紙と巻頭ストーリーでは、アーティストのクリストファー・スミスが自身のセルフポートレート作品を通して、これまで発行された1号から15号までの各テーマ(The CityやExoticism、Art and Spiritualityなど)をアーティスティックに再解釈。『Acne Paper』トーマス・パーソン編 ¥15,400(7/9、twelvebooksより発売)
「アクネ ペーパー」は、ファッションをあくまでも構成要素のひとつとして捉え、歴史への深い洞察を通して、広範な文化に目を向けてきた。写真、芸術、文学、ジャーナリズムをはじめとする多様な分野を、タイムレスなテーマを通して探究し、世代を代表するアーティストたちが多くの作品を発表。また、洗練されたアートディレクションと印刷物としてのクオリティも高く評価されてきた。
参加アーティストは、デヴィッド・ベイリー、ソール・ライター、サラ・ムーン、スノードン伯爵、アーヴィング・ペン、パオロ・ロヴェルシといった錚々たる面々。また、ロー・アスリッジ、ジェイミー・ホークスワース、ジュリア・ヘッタ、ソルヴァ・スンツボといった、現代に活躍するフォトグラファーたちの作品も余すところなく収録。総集本を編集したのは、「アクネ ペーパー」の編集長兼クリエイティブディレクターを務めたトーマス・パーソン。アズディン・アライア、イザベル・ユペール、アレハンドロ・ホドルフスキー、キム・ジョーンズ、デヴィッド・リンチなどとのインタビューやエッセイなど、これまで誌面で掲載された素晴らしい記事にあらためて焦点が当てられる。加えて、サラ・モーアなどによる新しいエッセイも追加して収録。
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MATERCLASS - Edeline Lee and Maria Nishio photographed by Snowdon for Acne Paper issue 3, 2006.
「「アクネ ペーパー」は、素晴らしい才能をもった人たちが力を合わせて、愛情を込めて制作した雑誌です。これほど文化的に多様な人たちと、その表現と知識とが、ひとつの雑誌に集められたことは、これまでおそらくなかったことでしょう」とトーマス・パーソンは語る。「こんな素晴らしい雑誌になるなら、こんな素晴らしい出会いと体験があるなら、そして、こんなにも終わりが寂しいなら……、きっと、雑誌など始めなかったでしょう」とアクネ ストゥディオズのクリエイティブディレクターであり、コファウンダーのジョニー・ヨハンソンもコメントを寄せている。
本誌をリアルタイムで楽しんでいたファンも、あらためて2000年代半ばから2010年代半ばまでのファッションとカルチャーに触れてみたいというひとにもおすすめの1冊だ。
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BEARDED LADIES - Hibiscus of the Cockettes photographed by Joshua Freiwald in 1970. From Acne Paper issue 6, 2008.
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L`AMANT - Sessilee Lopez and Liu Wen photographed by Daniel Jackson for Acne Paper issue 8, 2009.
text: Natsuko Kadokura