【SHIRTS】シルエットが鍵になる、最新フェミニンルック。

スタイリストのスタイル塾

フィガロおなじみのスタイリストが、スタイリングの極意を教える人気連載「スタイリストのスタイル講座」。第3回はシャツ好きの清水奈緒美さんが、私物の愛用シャツを+1テクで最旬スタイルにアップデート。プレッピー、レイヤードに続き、最後は最新のフェミニンルックを披露。

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マリ マロのシャツ/スタイリスト私物 カシミアのニット¥329,400/ザ ロウ(コロネット) スカート¥156,600/ニナ リッチ(コロネット) クラッチバッグ¥90,720/ピエール アルディ(イーストランド) ストラップシューズ¥110,160/ドリス ヴァン ノッテン

“小物でパンチを効かせた、フルボリュームのシルエットがいまっぽい。”

ミニマルやマニッシュなスタイルに少し飽きがきて、全体的にロマンティックやドラマティックなフェミニニティを感じることが多かった今季のランウェイ。一見、フォーマルな印象があるシャツですが、選ぶデザインやスタイリング次第でフェミニンに着ることもできるんです。

ゴールドのジップがアクセントになったノーカラーのシャツは、パリのマリ マロのもの。元々はシャツブランドではなかったんですけど、数シーズン前からシャツが大人気になって。他にはない進化形シャツが多いので、私も愛用しています。そのシャツにたっぷりめのザ・ロウのカシュクールニットを合わせて、ボトムにはニナ リッチのミモレ丈のフレアスカート。今季のマーク・ジェイコブスのランウェイのような、上下ともにフルボリュームが新鮮です。

上下ともにシックなアイテムだからこそ、ギリギリの線を狙わないとコンサバになってしまうので、小物は少しパンチの効いたものを。ピエール アルディのカラーブロックのクラッチや、ドリス ヴァン ノッテンの丸みを帯びたレオパード柄ヒールがポイントのストラップシューズを選びました。でもあえて薄い黒のストッキングを合わせて、ダサさのギリギリを狙うのが好きなんです。

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“定番のダイヤモンドネックレスで、大人の可憐さもアピール。”

時代を象徴するシルエットの形やバランスは、スタイリングを考えるときにとても重要なポイント。フィット&フレアは、ずっと変わらず好きなシルエットです。でもそのシーズンの気分によって、ビッグなシルエットが気になったり、上下ともにタイトにしたくなったり。全身のボリュームバランスだけでなく、それぞれのアイテムによっても、どのボリュームで着るのが一番良いアイテムなのかを考えます。

上下でボリュームを出してしまうと、繊細さや可憐さが欲しくなってしまいます。それを補ってくれるのが、マイスタンダードのひとつでもあるひと粒ダイヤモンドのネックレス。オーダーメイドで作ったこのネックレスは、派手すぎず控えめすぎずの絶妙な存在感。今日着たジップ付きのシャツに合わせるときは、ダイヤモンドが覗くように少しジップを下げます。素肌に映えるので、季節を問わず重宝しています。

 

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“シルエットのスパイスになる、色遣いと素材感。”

ボリューム×ボリュームのスタイリングは野暮ったくなりがちなので、小物でトレンドを意識したものやスパイスになるようなデザインを選びます。たとえば、セリーヌの「カバ ツイステッド」は3色構成のカラーブロックで、意外と服を選ばないのでおすすめ。レンガ色のサンダルもセリーヌのものですが、ファーがあしらわれたストラップが足元に華やかなインパクトを与えてくれます。素足はもちろん、ソックスを合わせてもいいと思います。ドリス ヴァン ノッテンのスカートは、レオパード柄とチーター柄のマッチが絶妙です。これを穿くだけで、今年らしいコーディネートが作れると思います。

ナイロン素材が軽やかな雰囲気。シャツ¥150,120/ニナ リッチ(コロネット)

サイドのジップを開いてルーズに。ニット¥179,280(参考価格)/パコ・ラバンヌ(ステディ スタディ)

表情の異なるアニマル柄が魅力。ペンシルスカート¥109,080/ドリス ヴァン ノッテン

ボタンレスが新鮮なクールな一枚。トレンチコート¥319,680/ザ ロウ(コロネット)

表情豊かなカラーブロックのバッグを主役に。「カバ ツイステッド」¥232,200/セリーヌ(セリーヌ ジャパン)

秋色に染まったファーが足元を華やかに包む。サンダル¥199,800/セリーヌ(セリーヌ ジャパン)

●問い合わせ先:
コロネット Tel. 03-5778-2396
ステディ スタディ Tel. 03-5469-7110
セリーヌ ジャパン Tel. 03-5414-1401
ドリス ヴァン ノッテン Tel. 03-6820-8104

【PROFILE】
清水奈緒美/NAOMI SHIMIZU
東京都出身。ファッション誌のエディターを経てスタイリストに。本誌「フィガロジャポン」などの雑誌を始め、広告やCM、アパレルブランドのキャンペーンなどのさまざまなスタイリングを手がける。品を感じさせるシックなコーディネートに、キラリと光るモードのさじ加減が絶妙。

photo:SEISHI SHIRAKAWA(MANNEQUIN), JOHN CHAN(OBJETS), sylisme:NAOMI SHIMIZU

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