ミシュラン3ツ星店出身、鮨とユニークなペアリング体験が魅力の「みつい」へ。【麻布十番／フィガロ東京レストラン】

みつい
［ 麻布十番 ］

付け台に置かれた皿も唐津焼。おおらかな作風の藤ノ木陽太郎の作品。料理はすべて￥27,500のコースから。握りは左から、やま幸から仕入れるマグロの中トロ、コハダ、ナガスクジラ。

凛とした味わいの鮨と、ユニークなペアリング体験。

ミシュラン3ツ星を持つ江戸前鮨の名店、青空で8年半の修業後、西麻布の鮨祥の付け場を任された三井祥が今年5月に独立。麻布十番に密やかな佇まいの鮨店を開いた。すべての客と向き合えるようにと考えた店内は、半六角形の白木のカウンターが独特。設えたおくどさんにも目を引かれる。伝統の中に独自のセンスを加味した店内同様、その鮨もきりりと酢で締めたコハダや軽く漬けにしたマグロなど江戸前ならではの鮨ダネを継承しつつ、時にクジラの握りや焼き鮨といった新味も。起伏に富んだコース内容が魅力。ペアリングとともに楽しみたい。

名物の「焼き鮨」。ノドグロやキンメダイなど脂がのった魚を使う。取材日はノドグロ。炭火焼き担当は主人の旧友でありイタリアン出身の君波真吾料理人。

つまみに合わせて供する泡盛の古酒は石垣島の伝統的な川平焼、凛火のカラカラで。沖縄出身の女将のセレクト。ペアリングは7杯￥7,700

内装は、京都を拠点に活動する杉原明が手がけた。

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＊「フィガロジャポン」2025年7月号より抜粋