【パリ速報！】デュ・パン・エ・デジデがお隣にシンプルなレストランをオープン。

サン・マルタン運河からそう遠くない場所に、2002年にオープンしたパン屋さんのDu Pain et des Idées（デュ・パン・エ・デジデ）。商業を学ぶ途中でパン職人に転向したというクリストフ・ヴァスールが焼くパンは、開店後そのおいしさが口コミで徐々に広がりパリ中の話題となった。パリ市内のレストランでも彼のPain des amis（パン・デザミ）を出す店が多く、そのパンの味を知った人々がこれを求めて店まで足を運んで......。その名はパリを超え、フランスを超え、世界に広がり、いまでは小さな店の前のベンチ席に国際色豊かな観光客がパンとコーヒーで和む光景が定番化している。

最寄りの地下鉄駅はRépublique。photography: Benoit Linero

デュ・パン・エ・デジデのおなじみの味。photography: Benoit Linero

クリストフ・ヴァスール。2002年の開店前、彼は2週間の製パンの講習を受け、3週間パリのパン屋で修行をしてパン職人の資格を取ったそうだ。photography: Benoit Linero

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店の隣のスペースが空き、10月20日、クリストフはそこにLa Table par Du Pain et des Idées（ラ・ターブル・パール・デュ・パン・エ・デジデ）をオープンした。こうした場所を開くのは子ども時代からの夢だったという彼。60平米の店内に32席、テラスに20席あり、テーブルは中古家具をあえて選び、床のセメントタイルは昔のままを綺麗にして、と持続可能性に留意している。店内の大きな窯はピザ用である。ピザに限らず、パン生地、ブリオッシュ生地、パイ生地がこの店で新たなレシピへと昇華されるのだ。それらのお供には、ナディア・ヴェルアによるヴァン・ナチュールを。彼女のワインを味わえるパリ唯一の場所がこの店だとか。

朝食にはヴィエノワズリーとCoutumeのカフェを。ランチには4種のピザ。そのうちひとつはシェフの気分次第のお味とか。ピザ以外のメニューもある。ディナーはピザはなく、パン窯から生まれる料理が用意される。金曜には18時間低温調理した羊の料理がランチとディナーのメニューに加わる。伝説となっている彼のイチジクのタルトは、クレーム・アングレーズに浮かぶ新しいデザートに変化して登場というお楽しみも。シーズンによってはこれがリンゴのタルトとなる。パンと同様にクオリティを優先した素材へのこだわりはもちろんだ。味わいと健康、そして喜びと感動を大切にするクリストフらしいラ・ターブル・パール・デュ・パン・エ・デジデに行ってみよう。

しっかりと耳が焼かれたピザ。オープン間もない店ながら、早くもリピーターが続出。photography: Benoit Linero

左：デザート。　右：中古家具がカジュアルでアットホームな雰囲気を醸し出している。photography: Benoit Linero

ピザ窯が鎮座する店内。photography: Benoit Linero

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