※この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する
「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。
データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
カンヌ国際映画祭の各時代を振り返る7回シリーズの第1回。カンヌ国際映画祭にはハリウッドスターもヨーロッパ映画界のレジェンドも、各時代のビッグスターが訪れた場所だ。1950年代にカンヌにやってきたスターたちを写真で振り返る。
第11回カンヌ国際映画祭でのソフィア・ローレン。(カンヌ、1958年5月)photography: Mirrorpix / Mirrorpix via Getty Images
カンヌ国際映画祭の設立が発表されたのは1938年のことだった。この映画祭はやがて世界的なスターが訪れるビッグイベントとしての地位を確立していくこととなる。1950年代は第2次大戦後、ヨーロッパの文化産業が復興していく時代であり、カンヌ国際映画祭はヨーロッパ作品とハリウッド作品が出会う戦略的な場となっていった。
アメリカ映画界の大スターたちは出演作の上映に合わせて大西洋を渡り、ハリウッド作品の国際的な存在感を高めようとカンヌへやってきた。1955年にはあのグレース・ケリーが映画祭に登場する。ここでモナコのレーニエ3世と出会い、やがてモナコ公妃となったのだ。アメリカの強力なスタ―システムを象徴するカーク・ダグラスをはじめとして、多くのハリウッド俳優がカンヌのメインストリートであるクロワゼット通りを訪れた。ただしハリウッド黄金期を体現していたグラマラスなマリリン・モンローに関しては、この映画祭にやってきたことを裏付ける記録は残っていない。
ここは同時に、フランスやヨーロッパの映画界で活躍する俳優たちにとって国際的知名度を高める格好の舞台でもあった。1959年にはシモーヌ・シニョレが映画『年上の女』で女優賞を受賞している。変革の風が吹き始めたフランス映画界で、新しい潮流の象徴として颯爽と現れたニューフェイス。それがブリジット・バルドーだった。女優は1950年代末のフランス映画界における新たなアイコンであり、カンヌ国際映画祭のイメージをより自由でメディア性の高いものへ変えることに貢献した。同時期にイタリア映画も存在感を高めていく。その躍進を象徴するのがソフィア・ローレンとジーナ・ロロブリジーダだ。こうして1950年代は、カンヌがヨーロッパの小さな映画祭から、国際的なマーケットへと変貌を遂げる転換期となった。
1950年代のカンヌ国際映画祭を彩ったセレブたち
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第8回カンヌ国際映画祭。21歳のソフィア・ローレンがプリンセスドレスで映画祭の開幕式に登場。(カンヌ、1955年5月)photography : ullstein bild Dtl. / ullstein bild via Getty Images
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1958年の第11回カンヌ映画祭のスペシャルゲスト、ジーナ・ロロブリジーダ。photography : Keystone-France / Gamma-Keystone via Getty Images
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第12回カンヌ国際映画祭。シモーヌ・シニョレとイヴ・モンタン夫妻がカンヌ映画祭で大きな話題を呼んだ。この年、シニョレはジャック・クレイトン監督のイギリス作品『年上の女』での演技により女優賞を受賞している。(カンヌ、1959年5月)photography : Gilbert TOURTE / Gamma-Rapho via Getty Images
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第8回カンヌ映画祭が開催された1955年、グレース・ケリーが初めてカンヌを訪れる。ジョージ・シートン監督作品『喝采』がコンペティション部門に参加したからだ。女優は同作で第27回アカデミー主演女優賞を受賞している。photography : Mirrorpix / Mirrorpix via Getty Images
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第12回カンヌ国際映画祭。1959年、婚約中だったロミー・シュナイダーとアラン・ドロンが映画祭へ。大注目の華やかなカップルだった。photography : Gilbert TOURTE / Gamma-Rapho via Getty Images
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第11回カンヌ映画祭。マルティーヌ・キャロルとジーナ・ロロブリジーダが、パルムドールを受賞したミハイル・カラトーゾフ監督作品『鶴は翔んでゆく』でヒロインのヴェロニカ役を演じたタチアナ・サモイロワに特別表彰を授与している。(カンヌ、1958年5月20日)photography : Keystone-France / Gamma-Keystone via Getty Images
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第10回カンヌ国際映画祭。映画『プリンセス・シシー』の3部作でスターとなったロミー・シュナイダーが母のマグダ・シュナイダー、共演のカールハインツ・ベームと映画祭に到着。(カンヌ、1957年5月)photography : Gilbert TOURTE / Gamma-Rapho via Getty Images
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第6回カンヌ国際映画祭。1953年、弱冠18歳のブリジット・バルドーがカンヌに初登場。photography : Archive Photos / Getty Images
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