時代を切り拓け! 世界の注目クリエイター。 ミラノで話題の建築家、マテオ・ジェノヴァーゼの挑戦。
Culture 2018.08.16
オリジナルな発想で時代に風穴を開け、見たことがないものを創る。エネルギッシュな勢いのある、若手クリエイターたちにインタビュー。
|ミラノ|
顧客は大富豪! 贅と伝統と向き合う。
マテオ・ジェノヴァーゼ(建築家)
Matteo Genovese
1986年、ミラノ生まれ。ミラノ工科大学卒業後、2014年より現在のスタジオArte Consultantsにて建築家として活躍。イタリアに古くから伝わる最高峰技術と素材を使いこなす。
若さに優位性を見いだして、新しいアイデアを受け入れてくれる、そんな環境に感謝しているよ。
イタリア、アラブ、インド、ロシアなど、世界中の大富豪をクライアントに持つマテオ。オフィスには、モザイクの大理石やハンドメイドの刺繍カーペットなど贅沢品がそこかしこに置かれている。「イタリアには、紀元前1万年前に人が住んでいた洞窟や1100年代建立のビザンチン教会がある。幼い頃から古い建築物に触れてきたから、自然と興味を抱くようになった。身をもって歴史を感じた時に新しいアイデアが生まれる」と話す。デコラティブで最高級の素材をふんだんに使ってこそ喜ぶのが彼のクライアントだが、「僕のテーマは、伝統を重んじたクラシックなスタイルにいかにモダンなエッセンスを融合できるか」だという。古きよき建築をどう未来に繋げていくか、彼の挑戦は続く。
*『フィガロジャポン』2018年8月号より抜粋
photos (PORTORAIT) : FRANK VAUGHAN, réalisation : KIYOE SAKAMOTO