ピルをやめると、身体にはどんな変化が起こるの？

女性たちがピルの服用をやめるのは、第3世代のピル問題（低用量ピルに比べて血栓症を起こすリスクが高いという報告がある）、もっと自然な避妊法に戻りたいという考えなど、複数の理由が存在する。しかし、いざピルの使用をやめると、体にはどんな変化が起こるだろうか？

Ifopの調査によると、2018年には15〜49歳までの女性の33％がピルを使用していたが、8年前は40.8％だったという。 photo : Getty Images

「ピルをやめてから、私はもう一度生きた心地がするようになった」とナント出身の24歳の女性、ルーシー*は言う。ピルを服用して6年、身体が火照るようになり、避妊の方法を変えた。「もう無理だった。自分が無気力な状態だと感じ、性欲も全くなくなって、地獄だったわ。いまは自分が悲しいとき、そして幸せなとき、その理由がわかるの。もう私の人生をホルモン剤に振り回されたくはない」

彼女のように、多くのフランス人女性が、銅付加IUDやコンドームなど、より「自然な」避妊法を支持し、ピルの使用をやめている。

2018年にIfop（フランス世論研究所）が実施した調査によると、15〜49歳の女性のピル使用率は33％であったが、8年前の2010年には40.8％であった。

産婦人科医のジョセリン・ブランチャード医師は、2012年に起こった第3世代ピルの問題が一部理由となり、女性たちのピルへの信頼が薄れたとみる。「多くの女性が避妊薬を変えるために私に会いに来ます」と医師は語る。「私は彼女たちの決意を尊重します。それが常に最良であるかどうかはわかりませんが、私は滅多に彼女たちの意見に反対しません。最良の避妊法は患者が選択するものです」

多くの女性にピルが適していることは事実。しかし、ピルをやめると解放感を感じる人もいれば、一部の女性にとっては有害になることもある。

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“かなりの改善”

「4カ月の間に、かなりの改善が見られた」と、回想するのは25歳のマリー。「気分がずっと良くなり、気分の浮き沈みが減り、シュッと萎むかのように、体重も数キロ減った」と語る。

これは単なる印象ではない。ブランチャード医師は「一部の避妊ピルは水分を滞留させる」と語る。つまり、ピル使用中は水分の保持が高まるので、使用をやめると「痩せた」という印象を与えるのだ。

23歳のサーシャは2017年にピルの服用をやめたところ、数キロ体重が落ち、ブラが2〜3サイズ小さくなったが、数年間消えていたはずのニキビが再びでき始めた。いくつか不快な点はあったものの、彼女はピルをやめたことを後悔していない。「私は二度とピルを服用しない。何カ月にもわたって、新しい自分を発見したように感じたの。自分の感覚を認識し、自分の身体の仕組みを理解することを学び、より敏感になった」と断言する。

24歳のサロメは、銅付加IUDを使い始めてから、「はるかに快適な生活」になったと感じている。「自分の身体に調和していると感じるわ。気分の変化はそれほど激しくなくなり、髪は艶やかになり、性欲も増えた」と認める。

婦人科医のオリアンヌ・カリエ医師は「ピルの服用をやめると、膣が乾燥しなくなり、性欲の高まりを感じる人もいます」と断言する。

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女性の問題

人々がピルを手放したいと考える時、身体は別の決定を下す。シャーロット（27歳）は、ピルをやめた翌年にひどい生理痛に苦しみ、出血がさらに激しくなった。24歳のエリサも、生理痛を鎮めるために再びピルの服用を余儀なくされている。

「不思議なことではありません。ピルによって生理痛が軽減したり出血量や生理日数が減ったりと、ポジティブな効果を感じられる女性もいます」とカリエ医師。また、「女性によっては、ピルは生理周期を整えるためにも役立ちます」とブランチャード医師は続ける。

23歳のマチルダは「ピルに一度も安心感を覚えたことはない」と言うものの、ピルをやめようとすると、体が再びピルを欲する。「ピルを服用して数年後、IUDを挿入したけれど、卵巣に出血性の嚢胞があるため、悪夢だった」

それ以来、彼女は再びピルを服用し始め、残念ながらコンドーム以外に男性用の避妊用具がまだ存在しないことに気がついた。「避妊に関する研究は主に男性によって行われているため、女性に避妊の負担がかかりやすいのです。通常、避妊はまずカップルで話し合うべき問題なのです」とブランチャード医師は指摘する。

＊名前は仮名。
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