パリで見つけた、全身黒でも垢抜ける方法は?
Snap of the Week
おしゃれ番長の栗山愛以が、週1でお届けするスナップ連載。今週は「ブラック」のスタイリングをピックアップ。
文/栗山愛以
ダークなスタイルを紹介した「ダークムードなおしゃれって?」で秋冬はモノトーンが多い、とお伝えしたが、今年は全身黒、ほぼ黒、でもOKなムード。でも、考えなしに黒を着ると、ただの地味な人になってしまいそう?! 魅力的に見せるにはどうすればいいのか、パリのストリートから学ぶ。
ほんのちょっとの肌見せが差し色に。
コートの中はどんなスタイリングなのかわからないが、ほぼ黒で占められるこの角度でもバランス良く見えるポイントは足元にある。「ミラノのモデルから、肌見せコーデを学ぶ。」の回で紹介したスタイリストさんの「全身黒の時は肌も差し色になる」説がここでも証明され、トレンカの隙間から見えるほんのちょっとの肌色がいい仕事をしている。大人気、プラダのラバーソールのローファーをセレクトしていることもあってか、全体にプラダの2021年クルーズコレクション的?! ほぼ黒でもダーク方向には行かず、軽やかな印象に。
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素材感の違いで魅せる、意志のある黒。
次の方は本当に真っ黒。でも素材感の違いでメリハリをつけている。クレージュのハイネックのトップにレザーのコートをドレスのように着て、薄手のタイツにソックスを重ね、厚底のバッファローのスニーカー。彼女の堂々とした佇まいにしっくりきていて、意志を持って黒いアイテムを選んでいることが伝わってくる。
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柄を差し込んで変化をつける。
最後はちょっと柄を差し込む手法。全部無地よりも変化が生まれる。ばさっとおろしたオレンジのロングヘアも大きなポイントになっているので、黒をメインにしたい時はヘアメイクもトータルで考えるとよさそう。色がないぶん、着こなしやシルエットにいつも以上に目がいく。トップのラフな着方、短め丈にしたパンツ、履き込んだ厚底のラバーソールの靴のセレクトが、重要な役割を果たしている。
texte : ITOI KURIYAMA, photos : IMAXTREE