京都産にお取り寄せ、物語がつまった愛らしい手土産。【クッキー缶手帖】

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見て楽しい、食べておいしいクッキー缶。小さな箱にぎっしり詰まったクッキー缶は、おすすめの手土産です。もちろん、自分で味わうたのしみも。文筆家・甲斐みのりさんが教えてくれたクッキー缶をご紹介します。


◆店名:cafe&deli comori
◆製品名:小さな森のクッキー缶 ¥3,880(税込)

世界遺産に登録される下鴨神社や糺の森からほど近い「cafe&deli comori」は、“子どもから大人までちょっと気分が上がる”というコンセプトのもと、2022年にオープンしたカフェ。店内は親子で安心して過ごせるよう、キッズスペースや授乳室を用意したり、メニューにアレルギー表示をしたり。砂糖不使用のスムージーや、野菜たっぷりの食事、見た目も愛らしいケーキやお菓子が評判だ。

そうして、「少し気分が上がる時間を提供したい」という思いから誕生したのが、見て、並べて、食べて楽しめる、体験型クッキー「小さな森のクッキー缶」。食べるだけでなく、並べたり飾ったりしながら心躍る時間を過ごせるように、1年以上試行錯誤を繰り返し完成。大小2匹のクマ、自分で組み立てるツリークッキー、切り株クッキー、どんぐりクッキー、きのこ型のレモンボーロと、森をイメージした全8種類のクッキーは、なんと積み木のように立てて並べることができる、3D(立体)仕様。クッキー同士をどうやって接着させるか、配送時に割れにくい工夫、異なる形のクッキーの詰め方、ふたを開けた瞬間に笑顔がこぼれてほしいと、ひとつひとつ課題をクリアしたという。

缶のデザインは、当時芸術大学に通っていたスタッフを中心に、何度もデッサンを重ねて、意見を出し合った結果、シンプルながら優しい雰囲気に着地。長く親しんでほしい、食べ終えたあと小物入れとして手元に残してほしいと、思いが込められている。

「おおぐま」はバターたっぷりのさっくり生地。白ごまを使った「こぐま」はさっくり、ほろっとした食感。落ち葉をイメージした「フロランタン」は、ザクザクのアーモンドをたっぷりと。「切り株」にはココアとプレーンクッキーにアーモンドをまとわせて。「ツリー」は宇治抹茶を贅沢に使い、「ツリー木の実つき」の赤い木の実は北海道産ビーツで色付け。ふっくらフォルムの「どんぐり」はバターとココアの生地。「きのこボーロ」はレモンピール入りのレモンボーロ。素材や製法を厳選し、一枚一枚全て手作業で焼き上げている。

家族や友人やパートナーと、みんなでクッキーを組み立てて、お皿の上に物語を作り出す。フルーツやアイスクリームを添えてアレンジするのも楽しそう。

cafe&deli comori
京都市左京区下鴨東本町7番地ARS LOCUSビル1F
営)平日 11:00〜17:00(土曜~20:00、日曜~18:00)
休)不定休
取り寄せ可
https://shop.comori-cafe.com/

◆店名:架空のパティスリーしろいし洋菓子店
◆製品名:しろいし洋菓子店のクッキー缶 ¥3,200(税込)

「しろいし洋菓子店」は、オンラインや、期間限定のポップアップショップなどで展開する架空のパティスリー。北国に佇む紺碧の建物“マンション・インディゴ”に暮らす個性豊かな住人や、その仲間たちをモチーフにした、クッキー缶やパウンドケーキがラインナップ。焼き菓子を通して、自分自身が物語の中に潜り込んだかのような没入感を得られるところがユニークだ。効率やスピードが重視されるこの時代だからこそ、職人が一つ一つ時間をかけて手作りすることを大切に、機械による大量生産では表現しにくい多彩な形のお菓子を届けてくれる。

毎週木曜日に「BAKE the ONLINE」で販売される「しろいし洋菓子店のクッキー缶」は、1缶で4段別々のクッキーを味わえるのが特徴的。青、白、オレンジ、ぐるぐると螺旋を描くように、3色のグラフィックが施されたクッキー缶を開けると……。

1段目・2段目には、缶のグラフィックとつながるように、螺旋状にクッキーがぎっしりと。テーマは、「501号室 夜更かしのためのクッキー4種類」。味は、芳醇で濃厚な味わいの発酵バター、ミルクティーのような上品な余韻が残るアールグレイ、ほろ苦くざくざくとした食感がアクセントのチョコ&カカオニブ、生地に皮付きアーモンドを練り込み軽やかな食感に仕上げたアーモンドの4種類。街が寝静まった夜のひととき、映画を観たり読書をしたりしながら、静かにつまみたくなるロマンティックな佇まい。

3段目のテーマは、「302号室 絵描きとリスの窓辺でかじるフロランタン」。さっくりとした食感のバター生地に、アーモンドと柑橘が隠し味のキャラメルを重ねたフロランタンが。マンション・インディゴの窓辺で、リスと心が通じ合う優しい絵描きが、ともにお菓子をほおばる姿が思い浮かぶ。

4段目は、「201号室 雪の降らない日のブールドネージュ」がテーマ。アーモンドパウダーをたっぷりまとったブールドネージュは、建物も街路樹も白く染まる雪の日の街の景色そのもの。ほろほろと儚い口溶けが、夢の中の世界のよう。

豊かな味わいはもちろんのこと、蓋を開けたときの驚きや、食べ進めるほど広がる高揚感を考え抜いた設計。アートと物語を融合した特別なクッキー缶だ。

BAKE INC.公式オンラインショップ
「BAKE the ONLINE」

取り寄せ可
https://bake-the-online.com/
※販売日は変更になる場合があります。詳細はオンラインサイトにてご確認ください。

甲斐 みのり

文筆家/エッセイスト

文筆家。旅、散歩、お菓子やパンや手みやげ、クラシックホテルや建築、雑貨や暮らしなどについて執筆。地方自治体の観光案内冊子も手がける。著書は『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』『にっぽん全国おみやげおやつ』『愛しの純喫茶』など50冊以上。

  • photography: Yuko Sayama