ドラマティックなアフタヌーンティーを楽しむ、秋のホテル3選!

文/せきねきょうこ

酷暑が続いた夏も過ぎ去り、いよいよ実りの秋が近づいています。ホテルではどこも渾身のアイデアで、魅惑のアフタヌーンティーを発表。今年の特徴はヘルシー、エレガント、そしていままで以上に季節感をと謳い、個性的なアフタヌーンティーを発表しています。旅することがまだ難しいいま、贅沢なラウンジや、景色のいい特等席で、夢を描きながら豊かな時を過ごしませんか? 

ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町,ラグジュアリーコレクションホテル
初心者にもおすすめのヘルシースイーツ。

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地上約180m、東京の景観を見晴らすオールデイダイニングでは、2種類のアフタヌーンティーと共に「ヴィーガンアフタヌーンティー」も提供。

東京の紀尾井町に聳える「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」では、「All -Day Dining OASIS GARDEN」にて9月1日から11月30日まで、秋のテーマであるAutumn Leaves のもと「~Vegan Afternoon Tea~」が提供されています。

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ヘルシーメニューがずらり。すべて魚肉、乳製品、卵などを使わないアイテムの数々。

6月からすでに提供されていたヴィーガンメニューは、予想以上の反響があり秋にも継続が決定。ただ、メニューは秋の味覚を彩り豊かに表現した秋バ―ションへ。健康を意識し、季節の旬の食材を用い、ランチにも充分に対応できるメニューと言いますから、本当に楽しみです。スイーツも、セイボリーも豪華そのもの。これでヘルシーだと知れば、アフタヌーンティー愛好家には嬉しいばかりでしょう。

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まるでスイーツ「モンブラン」のような栗のポタージュ。

一般的にヴィーガンと言えば、菜食主義の中でもワンランク厳しい完全菜食主義の食事。限られた食材を用い、乳・卵製品、動物性食品は一切使わない食事です。でも、ここ「All -Day Dining OASIS GARDEN」では、実り豊かな秋の野菜を使い、見た目の美しさだけでなく、食べても美味しいということで、ヴィーガン初心者にもお薦めだそう。イチジク、マロン、パンプキン、デーツなどのスイーツプレート、セイボリープレートには、きのこや銀杏、さつまいもやカリフラワー等、新鮮野菜のみで作られています。もちろん、ここではヴィーガン以外の様々な種類のアフタヌーンティーも提供されていますので、好みで選べるのも嬉しい限り。

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見た目も美しく、食欲をそそられる秋まるごとスイーツプレート。

「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」の原型は「赤坂プリンホテル」。長い歴史を経て、現在の姿は超高層の豪華なホテルとして、ラグジュアリーコレクションホテル 「フォーブス・トラベルガイド 2021」のホテル部門において、最高ランクの5つ星を獲得しています。

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東京の一等地、紀尾井町の中心に建つ高層ビル「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町,ラグジュアリーコレクションホテル」の全景。

ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町, ラグジュアリーコレクションホテル
東京都千代田区紀尾井町1-2
Tel: 03-3234-1111
www.princehotels.co.jp/kioicho

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琵琶湖マリオットホテル
琵琶湖の畔で秋を歓ぶひとときを!

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リゾートらしい美しいロケーション、琵琶湖畔に建つホテル全景。

琵琶湖の畔に建つ「琵琶湖マリオットホテル」では、9月1日から11月30日まで、景色の素晴らしさをより楽しめるよう、ホテル最上階レストラン「Grillグリル & Diningダイニング G」にて、秋の収穫祭をテーマにアフタヌーンティー「Afternoon Tea -Autumn Harvest」が提供されています。

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秋の「収穫祭」をテーマにした豊かな食材が揃う「Afternoon Tea -Autumn Harvest」。

収穫祭を謳うだけに、さすが豊潤な地方の食材をふんだんに使ったアフタヌーンティー。日本ならではの贅沢メニューは海外のグルメ達にも自慢したいところです。たとえば、秋の味覚の代表的な和栗をカシスとともにいただく甘酸っぱいムース「和栗とカシスのムース」や、地元滋賀県産の新米“みずかがみ”を使った「近江米とキャンディースイートポテトのタルト」は、お米を生クリームと牛乳で炊き上げ、揚げたさつま芋のキャラメリゼとチョコレートタルトが添えられる新食感のスイーツ。県産米の甘酒のブルーテ、ホンモロコのフリットなど、いずれも秋の旬を迎えた地元食材を採り入れたアイテムが新鮮です。

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秋の味覚の代表格、和栗を使ったモンブランとカシスのムース。モンブランは、アフタヌーンティー注文のお客さま限定のオプションメニュー(和栗と無花果のモンブラン&エスプレッソトニック)。

お茶にもこだわり、ドイツの高級老舗ブランド「ロンネフェルト」(1823年創業)のティーセレクションが楽しめるといいます。ロンネフェルトは淹れ方やポットにまでこだわり、美味しい紅茶を追求するブランドです。 

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スイーツやセイボリーと共になくてはならないのが重要な「お茶」。ここではドイツの高級老舗ブランド「ロンネフェルト」の紅茶、ハーブティーなど各種を揃え、アフタヌーンティーの上質さを選出。

「琵琶湖マリオットホテル」は2017年7月に創業。湖と共に比良の山々の情景を満喫できる自然豊かな環境に建っています。その環境を充分に利用し、充実のスポーツ施設(テニスコート、体育館、プール、フットサル、ゴルフ練習場、他)や、ホテル隣接地から湧出している天然温泉施設、プラネタリウムまで揃い、国際的なレベルのホテルとしてMICE用施設も整備されたラグジュアリーなリゾートです。

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ロケーションの良さが売りのホテルだけに、ガラス張りの窓から眺める景色は最上級。周囲の湖との一体感が楽しめる。

琵琶湖マリオットホテル
滋賀県守山市今浜町十軒家2876
Tel: 077-585-6100
www.biwako-marriott.com

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アマン京都
秋のアフタヌーンティーはアートの香り。

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すっかり美しい秋色に変化した森に包まれる「ザ・リビング パビリオン by アマン」。涼しさも増す秋にはテラスでのんびりと秋の香りと共に過ごすのも快適。

京都の奥座敷、鷲峯町の森に佇む「アマン京都」では、この地を起源に発展を遂げた装飾画の流派「琳派」への美のオマージュとして、静謐な趣の「ザ・リビング パビリオン by アマン」にて、秋のアフタヌーンティー「A touch of 琳派」が提供されています。

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アマンらしいアフタヌーンティーは、クラシカルであり斬新。

森がにわかに色づく秋。錦色や黄金色に染まる庭を愛でながら、古都の芸術に思いを馳せる秋の彩艶やかなアフタヌーンティーは、アマンらしいパフォーマンスを伴う提供が大いに喜ばれています。2段重仕立ての1段目には、総料理長の鳥居健太郎が打ち出す渾身のセイボリー、2段目にはエグゼクティブペストリーシェフ松尾浩幸が、丁寧に仕上げる和菓子仕立てのスイーツが並び、森に包まれて贅沢な時間が流れていきます。

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今年のアフタヌーンティーのテーマを表現した2品。右は、琳派の祖である本阿弥光悦と並ぶ俵屋宗達の最高傑作「風神雷神図屏風」の「雷神」をモチーフにした和菓子。金箔を使って稲妻や雷神をイメージ。左は、大正から昭和にかけて活躍した荒木十畝の四季花鳥「秋、林梢文錦」からインスパイア。リンゴの寒天と、国産レモンのムースを和菓子のように。

ティーセレクションは20種類以上、ゆったりと長い時間をかけて癒されるアフタヌーンティーのフィナーレを飾るのは、「アマン京都」が開業以来続けるシェフのパフォーマンスです。ペストリーシェフがゲストのテーブルに赴き、ワゴンでお団子を焼いてくれたり、京抹茶を目の前でお点前をしたり…満足度の高いアフタヌーンティーの時間です。

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アフタヌーンティーの最後にはペストリーシェフが登場、各テーブルでお団子を焼いてくれ、熱々を味わえる。

なかでも、今年初お目見えの注目は、京都・大原の南瓜のきんとんとブリュレをわらび餅で包みこんだ「秋雷(しゅうらい)」。これは江戸時代初期に活躍した画家で、琳派の祖である本阿弥光悦と並ぶ俵屋宗達の最高傑作「風神雷神図屏風」の「雷神」をモチーフとした一品で、凄みのある作品にインスパイアされた和菓子には、同様に金箔があしらわれています。もうひとつは、大正から昭和にかけて活躍した荒木十畝の四季花鳥「秋、林梢文錦」からインスパイアされ、紅葉のようなリンゴの寒天と、国産レモンのムースを和菓子に見立てているとか。セイボリーは、食感のいい大根と合わせ「フォアグラ大根」や「鱧カツサンド」、「カワキタ屋のシンケンとキノコのワッフル」、京都らしい艶やかな彩の「いくらとスモークサーモンのキッシュ」など、他では見られない独創的な発想のアイテムがティータイムを飾っています。

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錦絵のような紅葉に包まれた「ザ・リビング パビリオン by アマン」のテラス席でアフタヌーンティーを。

アマン京都
京都市北区大北山鷲峯町1番
Tel: 075-496-1333
www.aman.com/ja-jp/resorts/aman-kyoto

※無断転載禁止

Kyoko Sekine

ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。

http://www.kyokosekine.com

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