岡本多緒、ヴィルジニー・エフィラ、映画『急に具合が悪くなる』で最優秀女優賞を受賞!【カンヌ国際映画祭2026】
5月23日(土)、第79回カンヌ国際映画祭の閉幕式にて、女優のヴィルジニー・エフィラと岡本多緒が、濱口竜介監督作品『急に具合が悪くなる』での演技により女優賞を受賞した。

昨年は、ナディア・メリティが『La Petite Dernière(原題)』での演技によってカンヌ国際映画祭の審査員たちを魅了した。そして今年、その栄誉を受け継いだのはふたりの女性だった。第79回カンヌ国際映画祭の閉幕式で、ヴィルジニー・エフィラと岡本多緒が、濱口竜介監督作品『急に具合が悪くなる』での演技により女優賞を受賞した。ステージに上がったふたりは、込み上げる感情を隠すことができず、涙を浮かべた。スピーチでは、ニールス・シュネデールのパートナーとしても知られるヴィルジニー・エフィラが、作品のチームに感謝を伝えるとともに、とりわけ監督への思いを語った。
「映画の撮影が終わったときのことを覚えています。その時もやっぱり泣いたのですが、私は『この作品に関わった一瞬一瞬が喜びであり、光栄でした』と言いました」と彼女は語った。さらに彼女はこう続けた。「ここに立った多くの人たちが、『映画はチームで作るものだ』と話していました。でも、私たちは本当にそれを体験したのです。これほど『みんなで作っている』という感覚を常に感じた撮影は、これまでなかったかもしれません。濱口竜介監督は、私たちにひとつの冒険を与えてくれました。……いえ、“冒険”という言葉では小さすぎます。一生心に刻まれる人生の体験を与えてくれたのです。」スピーチの最後、ヴィルジニー・エフィラは岡本多緒を抱きしめながら、「信じられない、本当に信じられない」と繰り返し、涙を流した。
「私たちのように女性同士が出会う映画は、そう多くありません」
一方の岡本多緒もまた、深い感動をあらわにしていた。『急に具合が悪くなる』で彼女が演じたのは、がんと闘う日本人演出家マリだ。彼女は、ヴィルジニー・エフィラ演じる高齢者施設の責任者マリー=ルーと出会う。この出会いが日本人アーティストの人生を大きく変え、ふたりの女性はやがて深い友情で結ばれていく。
「ごめんなさい、とても感動しています。私がここにいられるのは、私たちの本当に素晴らしい監督のおかげです。脚本、演出、そして支え、そのすべてのおかげで、私は選ばれ、今日ここに立っています」と岡本多緒は語った。「私の共演者がすべて言ってくれましたが、そこには愛情と敬意がありました。それは私たちふたりだけに向けられたものではなく、スタッフ全員、作品に関わるすべての俳優たちにも向けられていたのです。毎日撮影現場でその愛情を感じられたことは、本当に素晴らしい経験でした。そして、それが私たちにこの道を進み続ける勇気を与えてくれるのです。」さらに彼女は、「ある意味で、“カップル”として私たちを認めてくださって、ありがとうございます」と感謝を述べた。
その言葉を受けて、ヴィルジニー・エフィラはこう付け加えた。「『テルマ&ルイーズ』のような作品はあります。でも、私たちのように女性同士が出会う映画は、そう多くありません。」ふたりの女優にとって、とても象徴的な言葉となった。
※この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
From madameFIGARO.fr
- text: Leonie Dutrievoz (madame.lefigaro.fr)
- translation: Hanae Yamaguchi