ビュリーのスタッフが明かす、洒脱で自分らしいヘアスタイルをつくるコツ。
19世紀のパリの薬局に着想を得たボタニカルなアプローチと、優雅でレトロな美しい意匠で人気のオフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー。この店舗で働く、通称”オフィシエール”たちのヘアアレンジが、ブランドのアイテムを上手に駆使しながら洗練された存在感を放っていると話題だ。前回に引き続き、全国から厳選した4名に、オリジナルで考案したヘアの装いと個性際立つ佇まいのポイントについて教えてもらった。
エレガンスと教養を兼ね備えた、ウェットなカール。/Mireiさん(神戸店)


神戸店のアシスタントブティックマネージャーであるMireiさんは、カールさせたミディヘアの片側をバレッタで留め、アシンメトリーなシルエットに。1920年代に流行したフィンガーウェーブ風のヘアの動きが、顔まわりをあでやかに彩る。「きらびやかでモダンな『華麗なるギャツビー』の世界観から着想を得て、このスタイルを思いつきました。つくりたかったのは、華やかでありながらもけっして過剰ではなく、静かな強さや知性を感じさせるバランス。バレッタを少し低めの位置につけると、甘くなりすぎず、落ち着きと気品のある印象に仕上がります」。少し重めの濡れた質感も、大人っぽく芯のある雰囲気を支えている。

まずは首もとのシルクスカーフに通したアフロコームで、ざっくりと毛流れを整えて。カールの美しい曲線や立体感を崩さず梳かしたら、フォルムを整えてバレッタで留めればアレンジが完成する。さらに「カールのしなやかさと美しいツヤを保つため、モリンガオイルを髪や頭皮になじませて、定期的にトリートメントを行っています」とのこと。
快活なお団子ブレイズへ、オブジェのようなコームを添えて。/Moekoさん(新宿店)


ロングヘアをアップにして太さの異なる4本の三つ編みをつくり、ツインシニヨンにして細長いコームでアクセントを加えたのは、新宿店でブティックマネージャーを務めるMoekoさん。「まず髪全体を2つに分け、その後それぞれの束を三つ編みにしてお団子の形に。すべてをきっちりまとめきらず、あえて三つ編みの一部をランダムな感じで垂らしているのがポイントです。少し未完成なニュアンスを残すことで、動きや遊び心のある印象が生まれます」。華やかな髪型を主役にするべく、ウェアにはシンプルなアイテムを選べば、大人でも挑戦しやすく。「三つ編みを何本もつくる工程は少し時間がかかりますが、その分アレンジの幅が広く、髪質を問わずさまざまな派生形を楽しめるんです」

ブレイズをつくる際、あらかじめ手にバオバブシードオイルをなじませておくと、自然なツヤとまとまりが生まれる。わずかに角度が異なりユニークな趣を放つ2種のコームは、なんといずれも髭用のものだとか。「独特で動きのあるフォルムに惹かれ、アクセントとして取り入れてみました。ヘアアクセサリーというより、小さなオブジェを髪に添えるような感覚で使っています」
空気を含んだまとめ髪の仕上げに、硬質な品格をひと差し。/Nagisaさん(札幌店)


パリのルーブル美術館さながらの見目麗しい石膏像がいくつも飾られている札幌店。ここでアシスタントブティックマネージャーとして働くNagisaさんは、彫刻作品のような雰囲気が店舗空間とリンクする優美なコームを愛用している。香水瓶を模した特徴的な形は、スイスの工房でひとつひとつ手づくりされたものだとか。「かんざしとして使った時に、とても華やかな存在感が出るところがお気に入り。髪はきっちりまとめすぎると少し強い印象になってしまうため、全体を軽くほぐしながら低めの位置でラフにまとめて、肩の力を抜いたナチュラルなバランスを意識しています。顔まわりに少しおくれ毛を散らすと、柔らかさや抜け感が生まれ、より親しみやすい印象に」

「少しラフさを残すくらいのさじ加減が、このスタイルを美しく見せるポイント」と教えてくれたNagisaさん。ヘアスプレーを使いすぎると髪質が硬く見えがちなので、少量のシアバターをなじませながらツヤ感とまとまりを演出するのがおすすめだそう。「髪に空気を含ませるようなイメージで、ふんわりとした質感に。カットする際にレイヤーを入れてもらっておくと顔まわりのヘアが簡単に出せるため、柔らかな印象をつくりやすいです」
憧れのスタイルをポケットに忍ばせ、アティテュードを持ち歩く。/Musashiさん(新宿店)


ミニマルで潔いバズカットがトレードマークのMusashiさんは、コームをポケットから取り出す仕草までをも“ヘアスタイル”の一部として取り入れる新宿店のオフィシエだ。インスパイアされたのは、1950年代のジェームズ・ディーンやマーロン・ブランドといった名優に代表される、ロカビリーファッションに身を包んだ青年たち。「彼らがふとした瞬間にコームを出して髪を撫でつける仕草がすごくかっこよくて。単なる髪型だけではなく、その身のこなしやライフスタイルに大きな魅力を感じ、現代っぽく取り入れてみました。ヘアは日中に少し崩れたタイミングでさっと整える前提で、タイトに保ちつつもちょっとラフに」。計算された余白のおかげで、お直しの時間や所作へ心躍る奥行きが生まれる。

Musashiさんが「コンパクトなので本当に持ち歩きやすく、外出先で少し整えたい時にすごく便利」と語るトラベル用コーム。付属のケースには当時のロックンロールな青年たちの名称である「グリーサーズ」の文字を刻印し、より愛着のある1本に仕上げた。ミニサイズの香水と併せて持ち歩き、スタイルの一部として楽しんでいるそう。「友人に会う前や日中気分を切り替えたい時に、髪を整えつつ軽く香りをつけ直すのが好き」
ビュリージャパン
0120-09-1803(フリーダイヤル)
https://buly1803.jp
- editing: Misaki Yamashita