Promotion

DIOR

【黒木華のDIOR探訪 Vol.3】視覚、嗅覚、触覚で感じるフィッティングルーム、光井花の装飾。

Fashion

東京・代官山に出現した「ディオール バンブー パビリオン」は、多くの日本のクリエイターが関わりディオールのコードと和の美意識を穏やかに共鳴させている、ディオールのコンセプトストア。

日本の日用的な素材に西洋の伝統文様を重ねるテキスタイル作家・光井花は、ディオールのためにふたつの新たなフィッティングルームを生み出した。

メンズ ルームに併設されたフィッティングルーム。一歩足を踏み入れると、まるで茶室に入り込んだかのようにイグサの青々しい香りに包まれる。ドレス¥910,000、シューズ¥180,000/ともにディオール 上からイヤーカフ「ボワ ドゥ ローズ」(PG×ダイヤモンド)¥400,000、イヤーカフ 同(PG)¥310,000、リング「ローズ ディオール クチュール」(PG×ダイヤモンド)¥760,000/以上ディオール ファイン ジュエリー(クリスチャン ディオール)

東京・代官山のディオール バンブーパビリオンで、強い存在感を放っているのが、テキスタイル作家・光井花によるふたつのフィッティングルームだ。ひとつはイグサを用い、もうひとつは久留米絣の廃棄糸から着想を得た刺繍の空間。いずれも、ディオールを象徴するトワル ドゥ ジュイを日本の素材で再解釈した作品である。

「ディオールのパリのビジュアルデザインチームが、私がイグサで制作していたモナリザの作品に興味を持ってくださって、『それを見せてもらえますか』とお声がけいただいたところから始まりました」と振り返る。

当初はファッション関連の依頼だと思っていたそう。しかし実際には、フィッティングルームという空間そのものを手がけるプロジェクトだった。

上:フィッティングルームに使うブルーに染められたイグサ。 中央・下:「トワル ドゥ ジュイをなるべく一筆書きで描き直して、少し省略して、わかるようでわからないという新しい解釈の図案にしました」と光井。最後は店舗で、手作業で仕上げた。©RUI YOSHIZAWA

「『アーティストとして一緒に何かやりましょう』と言ってくださった時でも、私でいいのかな?本当かな?とずっと蜃気楼の中にいるようでした」と光井。

興味深いのは、ディオール側が求めたのが、文様の“再現”ではなかったこと。最初に送られてきたトワル ドゥジュイの図案を、光井は当初、かなり忠実に表現しようとした。しかしディオールから返ってきたのは、「わからないくらいでいい。トワル ドゥ ジュイかも、くらいで」という答え。その言葉を受け、光井は文様を消えかけていくような表現へと変換していった。

刺繍作品では、むら染めされた糸の自然なグラデーションを生かし、文様がイレギュラーに消えていくような効果を生み出した。一方、イグサの空間では、掛川織の伝統文様をピクセル化。

タイムレス ルーム内のフィッティングルームは、まるでファンタジーの世界に迷い込んだような空間。ふたつの空間の印象の違い、作風の幅広さに驚く。

光井はさらに「フィッティングルームに入った時に『もしかしてこれって!』という発見があるような壁面を目指しました」と目を輝かせながら語った。

このふたつの空間に強く惹かれた俳優の黒木華も「イグサのフィッティングルームは、鮮やかだけど畳のような落ち着く色彩に魅了されました。入るとリフレッシュできるような懐かしさを感じてイグサの香りに包まれる、特別な体験。刺繍の部屋は遠くから見た時と近づいてディテールを見た時で、まったく印象が変わります。繊細な糸の色の違いやグラデーションの陰影は、ぜひ近くで体験してほしい」と続けた。

「扉を閉めるとほかの空間から遮断されて没入感がある。さらに床材として日本人にはとてもなじみのあるイグサがディオールの世界観の中で壁面になり、メゾンの一部として存在している。そのことを若い人にも感じてもらえたら」と光井。

イグサや糸といった日常素材がディオールの中で新たなラグジュアリーへ変わる。その意外な変化も見どころのひとつだ。

Hana Mitsui
1990年、アメリカ、コネチカット州出身。英国のロイヤル・カレッジ・オブ・アートを修了。日本の伝統的な素材を用い、建築、ファッション、アートを横断する作品を制作。

Haru Kuroki
1990年、大阪府出身。映画『小さいおうち』でベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞。初の著書となる『はるの献立日記』(飛鳥新社)を刊行。主演舞台「NORA」(会場:東京芸術劇場 プレイハウス)が絶賛公演中。

「ふたつのフィッティングルームで異なる空間が出来上がっているサプライズがありました」と語る。

問い合わせ先

クリスチャン ディオール
0120-02-1947(フリーダイヤル)
Instagram X Facebook

  • photography: Osamu Yokonami
  • styling: Mana Yamamoto
  • hair: Mirai Uejo
  • makeup: Arina Nishi
  • text: Tomoko Kawakami