どこまでやる? やらない? 美容医療とのほどよい距離感。

Beauty

美容医療を活用すれば見た目年齢のコントロールが自在な時代。でも、やるもやらないも自分次第。常識と情報をアップデートしながら、理想の着地点を見つけて満足度の高い肌管理を。

photography: Shutterstock

人工的ではなく、自然なのに疲れが見えない肌が知的な大人の理想。美容医療で理想の仕上がりに近づく方法を、知識とセンスと誠実さで一目置かれる目黒げんクリニックの医師がレクチャー。

「美容医療は、肌や輪郭に悩みがありセルフケアの限界を感じた時に役に立つもの。情報を持つことは大事ですが、“何をやりたい”ではなく“どこが気になるか”を相談してほしい。さらにゴール設定をどこに置くかも重要」と形成外科専門医の市原佑紀院長。

「顔は皮膚・皮下組織・骨の3層構造。それぞれの層の状態に応じて、“足す・減らす・引き締める”アプロ
ーチで調和の取れた仕上がりに」

皮膚科専門の朝倉佳恵医師は、「原因や症状に合わせて選択肢があるかもクリニック選びのポイント。予算やスケジュールも加味して最善のプランを提案できます。安さや“取り放題”“入れ放題”で決めるのは危険」と忠告。

美容医療だけで100点を求めないことも意識したい。

「印象は表情+メイクで完成するもの。美容医療は80点程度でいい。特に表情の動きに関わるボトックスやヒアルロン酸注入の場合は、笑顔時の仕上がりもチェックして。いちばん大切なのは、美容医療で一発逆転を狙わないこと。1回で20代になれる治療はないし、明日からもまた老ける。年齢の変化に合わせて定期的に全体をメンテナンスすることが、自然で美しいウェルエイジングの正解では?」

年代別、お肌のお悩み。

20代30代

潤いと弾力は人生のピーク。
皮脂やストレスで肌荒れも。

小ジワ、くすみ、ハリ不足……
初期エイジングの始まり。

20→30代、お悩み別対処法>>

40代50代~

ボリュームロスと下垂が混在。
明確なたるみで輪郭も変化。

皮膚、脂肪、筋肉の老化と、
骨の萎縮で顔印象が変わる。

40→50代以上、お悩み別対処法>>

もっと知りたい、美容医療のいま。

目の下のぷっくり脂肪。脱脂とその適齢期とは?

SNSを中心に20代にも広まった脱脂。
「傷跡が残らない経結膜脱脂法のほか、脂肪を再配置するハムラ法もあります。目の下の脂肪は加齢で増える可能性が高く、それに伴い皮膚も伸びるので成熟世代で脱脂するならタイトニングも必要。手術以外にクマの上下をヒアルロン酸で膨らませてカバーする方法も。遺伝的に眼窩脂肪が多く、気になるなら早めに相談を」(市原医師)

韓国で美容医療を受ける場合、気を付けるべきことは?

安くて手軽な韓国の美容医療。
「注意したいのは注入や肌育注射。どんな成分をどの層に入れたのかわからないとトラブルが起きた時の対応が困難に。通訳をつけて施術内容を細かく把握して」(朝倉医師)、「仕上がりやアフターケアなど認識のズレがないか確認も必要」(市原医師)

老化で顔の骨も萎縮する⁉ その対策は?

40代から骨密度は急降下するが、顔の骨も例外ではなく萎縮して骨格が変わる。「眼球や脂肪が収まるくぼみである眼窩が広がり、頰骨は後退し鼻腔は横に広がります。さらに下顎が小さくなり後退。目元のたるみ、頰の平坦化、人中の長さ、輪郭の崩れにも影響。カバーするならヒアルロン酸注入、筋トレのエムフェイスは抑止にも。鼻の肥大はRFニードルの皮脂腺ケアも有効」(市原医師)

自分に合うクリニックの見つけ方は?

技術や知識があり、適正価格でアップセルがないことは大前提。
「症例写真を見て、自分の理想と医師の美的感覚が近いかも判断材料に」(市原医師)。ベルトコンベア式のクリニックは上級者の単発治療向き。長期的に肌を託したいなら担当医師にじっくり相談できるクリニックを。

首のシワ、手の血管浮きの治療方法はある?

老化が顕著な首と手。
「首の縦ジワにはボトックス。横ジワは肌育注射やトレチノインの外用で真皮に厚みを。手の甲も質感に関しては同様。血管が目立つなら全体をヒアルロン酸や脂肪の注入でボリュームアップ」(市原医師)

ダイヴ サインズセラム〈医薬部外品〉20g ¥14,850(医療機関専売品)/ポーラメディカル

シワ改善有効成分ニールワンを配合。顔や首、手の甲にもハリを与え、ふっくらした印象に。

未来の美容医療はどうなる?

これまでは要らないものを取り、減ったものを足す施術が中心。
「最近は自分の組織を見直し活性化して、元の状態を目指す方向にシフトしています。細胞を積極的に再生させる肌育治療や筋肉を動かしやすくするエムフェイスもその典型」(市原医師)。
人工的でない自然な若返りがメインストリームに。

市原佑紀
Yuki Ichihara

目黒げんクリニック院長、日本形成外科学会専門医。洞察力に優れ、飾らない人柄と満足度の高い自然な仕上がりが人気で、アフターケアにも注力。研究熱心で学会発表や講演活動も多い。

朝倉佳恵
Yoshie Asakura

皮膚科専門医。2013年日本医科大学医学部卒業。26年4月に目黒げんクリニック入職。丁寧なカウンセリングで肌状態を見極め、過不足ない治療を行う。

目黒げんクリニック
2021年に開業。形成外科、美容外科、美容皮膚科を網羅。最新の知識と卓越した技術を持つスタッフが、ひとりひとりの肌悩みに真摯に向き合う。
東京都目黒区目黒1-6-17 Daiwa目黒スクエア8F
03-6420-3944
診)9:00~18:00
休)土、日、祝、年末年始
https://megurogenclinic.com/

問い合わせ先

ポーラメディカル
[email protected]
https://polamed.co.jp/

  • illustration: Chiharu Nikaido
  • text: Eri Kataoka

*「フィガロジャポン」2026年7月号より抜粋