フランク・ミュラーが販売する、正規認定中古時計。

Fashion

価値があるからこそ、一度購入した持ち主の手を離れて市場に戻る時計やジュエリーがある。作り手であるメゾンに買い戻された逸品は、新たな持ち主へ受け継がれる。高い技術と誇りを持つメゾンだけができる、アーカイブ販売の物語。


Franck Muller

クラシックとモダン、両方の魅力を持つ逸品。

草創期のクラシカルなデザインを魅力とする「7000 R DF」。1994年の少数生産となる稀少なモデルだ。スプリットセコンドクロノグラフの「7000 R」に「DF(ダブルフェイス)」を組み込み、裏面にはパルスメーター、タキメーター、テレメーターの表示が覗く。(WG、φ39mm、自動巻き)¥12,100,000(参考価格)/フランク ミュラー(フランク ミュラー ウォッチランド ギャラリー)

独立時計師のフランク・ミュラーが、1992年に創設したフランク ミュラー。同ブランドの正規認定中古時計(プレミアム アプルーブド ウォッチ/PAW)を展開するのが「フランク ミュラー ウォッチランド ギャラリー」である。フランク ミュラーはヴァシュロン・コンスタンタンやジャガー・ルクルトに比べると比較的若いブランドだが、ギャラリーのコレクションを紐解くと、ラインナップが実に興味深い。独特の曲線を湛えた「トノウカーベックス」が同社の代表作として知られるが、フランク・ミュラーはブランド創設前はアンティークウォッチの修復師としても研鑽を積んだ人物ゆえか、初期の作品には非常にクラシカルなスタイルが見える。7000系と呼ばれる古典的なデザインのラウンドウォッチがそのひとつ。写真の1994年に少数生産されたスプリットセコンドクロノグラフがその一例であり、初期の名作と呼ばれる時計だ。トゥールビヨンもまた、独立時計師の時代からフランク・ミュラーにとっては特別な存在であった機構。かつては懐中時計に使用されていたメカニズムをあえて腕時計へと組み込むことに挑戦したトゥールビヨンモデルは、まさにブランドを象徴するタイムピースとも言えるだろう。いわばこのフランク ミュラー ウォッチランド ギャラリーは、フランク ミュラーの足跡を辿る、まるでミュージアムのような場所。次世代へと受け継ぐべきヘリテージに出合えるはず。

1995年の「インペリアル トゥールビヨン」。アジアの王侯貴族がその繊細さゆえ「悪魔が憑いている」と呼んだトゥールビヨン搭載の懐中時計から発想した。トゥールビヨンのケージを”剣”に見立て、邪悪なものから守るというユニークな物語を加えた時計でもある。(WG、H43×W31mm、手巻き)¥9,350,000(参考価格)/フランク ミュラー(フランク ミュラー ウォッチランド ギャラリー)
インデックスをレリーフ状に仕立てた「トノウ カーベックス レリーフ」(右)と時計の精度を指し示すクロノメーター基準から名づけられた「クロノメトロ」コレクション(左)。レトロなダイアルデザインが印象的だ。 右(WG、H35×W25mm、クオーツ)¥1,210,000、左(PG×ダイヤモンド、H32.5×W23mm、クオーツ)¥2,508,000(ともに参考価格)/ともにフランク ミュラー(フランク ミュラー ウォッチランド ギャラリー)

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問い合わせ先:
フランク ミュラー ウォッチランド ギャラリー
03-6226-3210
https://watchland-gallery.jp/

*「フィガロジャポン」2025年1月号より抜粋

text: Aki Nogami

この記事の元URL: https://madamefigaro.jp/jewelry/250105-franckmuller-heritage.html