フレッドのCEO、ヴィンセント・ライネスが明かす、ジュエリーが永く愛される理由。【仕事が私にくれたもの】

Society & Business

日本での成功は、正しいことをしている証。

ヴィンセント・ライネス/Vincent Reynes
フレッドCEO
ISGビジネススクール卒業後、代理店に入社。2001年にLVMHグループに入社し、ブルガリの香水・化粧品マーケティング部門を統括。22年にブルガリジャパンの社長兼CEO に就任、24年9月より現職。

1936年、フレッドはフレッド・サミュエルによってパリで創業された。南仏の光に着想を得た、人生に寄り添い、歓びを分かち合うジュエリーを提案してきたユニークなメゾンだ。90周年を迎えたいまも、その核は揺るがない。

「ブランドのパーソナリティは変えるものではありません。フレッドがこの90年間であり続けたもの、それが今日のフレッドであり、これからも変わることはない。これから先もモダンで、クリエイティブで、光と色彩への愛に満ちた存在であり続けます」とCEOのヴィンセント・ライネスは語る。その精神を象徴するのが、66年に誕生した「フォース10」だ。

90周年記念の新作。「フォース10」リング(WG×ダイヤモンド)¥5,698,000~、同 ネックレス(WG ×ダイヤモンド)¥3,454,000~/ともにフレッド(フレッド カスタマーサービス)

「ジュエリーの世界で初めて、男女問わず愛される存在でした。当時としては非常に異例でしたが、それはブランドの価値観の自然な延長だったのです」

さらに“ジュエリーは、金庫に閉まっておくものではなく、身に着けて楽しむもの”という思想のもと、ストーンを付け替えられるなど、個々のスタイルに応じて自在に変化するパーソナライズにも注力してきた。

左:1989年に初めて製作されたドール形のペンダント「フレディス」ではさまざまなアーティストたちとコラボ。写真家、ジャン=ポール・グードはモノトーンでシックに。 右:2021 年にはトモ・コイズミとコラボし、透かし彫りでドレスを再現。

「ジュエリーもその日の気分や人生の瞬間に合わせて選ぶことが重要で、それを可能にするのがクラフトマンシップです。今日、多くのメゾンが芸術家と協業していますが、私たちはジャン・コクトーらとずっと前から組んで、創造性を高めてきました」と言うように、創造性は領域や既存の概念を横断してきた。

伝統と革新を両立する彼らにとって日本は特別な市場だ。

「日本の顧客は世界で最も洗練され、知識が深い。ここで成功することは、私たちが正しいことをしている証です」 

94年に銀座へ進出した歴史を持ち、「日本は私の第二の故郷」とも言う彼。一貫した価値と進化。その両輪によって、フレッドの輝きはこれからも更新され続けていく。

問い合わせ先

フレッド カスタマーサービス
03-5635-7040
https://www.fred.com/jp/ja_JP/

  • text: Tomoko Kawakami

*「フィガロジャポン」2026年6月号より抜粋