メイクアップアーティスト水野未和子が教える 自分らしく眉をアップデートする方法。

長さも形も生え方も、ひとりひとり特徴が異なる「眉」というパーツ。トレンドの移り変わりも大きく、メイクの難易度が高いと感じている人も多いのでは......？　そんな「自分に似合う眉がわからない」というお悩みを解消してくれるツールが「ディファインブラシ」。このブラシを開発したメイクアップアーティスト水野未和子が、生まれ持った眉を生かしながら、いまっぽくアップデートする方法を伝授します。動画とあわせてチェックして！

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似合う眉＝骨格に合った眉。

その人がもともと持っている魅力を生かし、立体感や生命感を際立たせる＝ディファインする「ディファインメイク」を提案してきた水野。雑誌のビューティ撮影などで数々の現場を経験する中、眉メイクについても多くの悩みを聞いてきた。

「とにかく整えなきゃ、って思い込みで、眉を切ったり抜いたりしている人が多いですよね。でも、眉はその人の骨格に合った形や長さで生えているもの。形だけを均一にしようとすると不自然になるから、うまくいかないんです。まずは、自分の眉をじっくり観察することから始めましょう」

左右の眉を見比べると、角度や生え方、長さが揃っていないという人がほとんど。

「鏡をまっすぐ見ながら眉を整えようとしても、どうしても眉頭を描く時に手の甲で眉が隠れてしまう。だから顔を傾けてメイクしている人が多く、それが左右の眉バランスを取りにくい一因にもなっています。今回、開発したディファインブラシは、鏡と向き合った状態で眉を隠さずにサイドからブラシを入れられるよう、それぞれ、穂先の手前を曲げているんです」

左から: 眉の輪郭をぼかしたり、毛流れを整えたり。肌当たりも柔らかで使いやすい。スクリューブラシ 001 ￥4,180、眉毛の一本一本を自然に描けるほど薄く仕上げられたブラシ。穂先の手前には20°の角度がつけられている。ベントアイブロウブラシ S 002（キャップ付き） ￥5,720、穂先の手前を15°に曲げた厚めのブラシ。骨の凹凸にフィットして、眉のアウトラインをふんわりと思い通りに描ける。ベントアイブロウブラシ L 003（キャップ付き） ￥6,380/ディファインブラシ

以前は市販のメイク用ブラシを自分で曲げ、角度をつけて使っていたという水野。このブラシには、数多くの撮影現場を経験し、モデルや女優たちの声を聞いてきた彼女ならではの工夫とこだわりが込められている。

「ブラシのデザインは絵筆にヒントを得ました。002と003のブラシに付いているキャップは牛革で、使い始めは固い質感ですが、なじんでくると次第に柔らかくなります。持ち手の部分も木材なので、使い続けることで味が出てきます。長く愛用して、自分だけのブラシを育ててほしいですね」

プロダクトとしての美しさも備えたディファインブラシで、自分らしい眉を仕上げよう！

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立体感と奥行きのある眉を描くコツは？

自眉が薄い、眉山から先が細すぎるなど、アンバランスな眉の持ち主は、1色のアイブロウだけで仕上げると、のっぺりと貼り付けたような印象の眉になってしまいがち。

「色と質感を変えた2種類のアイブロウを重ねて、立体感と奥行きを出すと、より自然な眉を演出できます。また、目が離れている顔立ちの人には、眉頭に1〜2本描き足してあげると、目の錯覚で顔全体が中心に寄って引き締まります。モデルの彼女は、もともと眉の形も長さもしっかりしていますが、より生命力を引き出すテクニックをお伝えします」

＜How to makeup＞
1. スクリューブラシで眉全体の流れを整える。 

2. ベントアイブロウブラシ L 003にパウダータイプのアイブロウをとり、眉のアウトラインを描く。毛が薄くなっている部分や足したい部分があれば、フワッと色をのせる。眉尻に毛を足す時は、眉山からスッと骨格に沿って下ろすのがポイント。

3. アウトラインが完成したら、ベントアイブロウブラシ S 002でカラーワックスのアイブロウをとり、眉頭に1〜2本、毛を描き足す。ブラシを立てて、下から上に向かって1本1本描くように。眉の中間〜眉尻にかけても、薄い箇所に毛を1本1本足すように、描いていく。

4. ベントブラシ 001にリフトアップ ブロウワックスを少量とり、毛流れを整える。眉頭はまっすぐ上に、真ん中は斜め45°上に向けて。眉山から眉尻は斜め下に流しながらキュッとすぼめるように。

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水野はブラシとともに眉用ワックスも開発。眉毛1本1本を根本から上向きに整えて、ほどよくフィックスさせる。

「質感みずみずしく、毛流れに躍動感が生まれ、立体感のある眉が叶います。でもカチカチに固めることはありません。眉用ですが、産毛にニュアンスを加えて顔周りのアクセントにしたり、もみあげにアレンジを加える時にも使えます。髪をアップにした時、襟足をタイトにまとめるのにもおすすめ」

ディファインブラシ リフトアップ ブロウワックス ￥3,190

アイブロウのおすすめは、濃淡2色以上がセットになったもの。ワックス＆パウダーなど、質感も異なるものだとさらに眉の立体感や奥行きが演出しやすい。

左上: アドバンスドアイデンティティ ブラウシェーピングデュオ 06 ￥4,180/スリー　右上:カネボウ　アイブロウデュオ ED3 ￥2,300/カネボウインターナショナルDiv.　左下: スウィーツスウィーツ 3Dアイブロウワックス 01 ￥990/シャンティ　右下: アイブロウワックス＆パウダー W2 ￥660/セザンヌ

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毛流れを意識して、眉のポテンシャルを引き出す。

男性の場合はヘアサロンで眉を整える人が多いけれど、長さを切り揃えただけでは、ちぐはぐな印象になってしまうことも。

「眉を整える＝切る、と思いがちなのですが、全部まっすぐ同じ長さに揃えてしまうと、いかつく見えてしまったり。大切なのは、自身の骨格に沿う"毛流れ"を意識すること。そうすれば、長さを切らなくても生命力のある生き生きとした眉が叶います」

手を加えて色や形を整えるというよりも、透明のワックスでツヤを与えることで、元の眉そのものを美しく見せる。それこそがディファインメイクの真骨頂だ。

＜How to makeup＞
1. スクリューブラシ 001にリフトアップ ブロウワックスをとり、眉頭を立ち上げる。

2. 眉の真ん中から外側は、斜め45°上に向け、毛流れに沿ってブラシを入れる。

3. 眉山の頂点から眉尻に向けては、キュッとすぼめるように流し、最後に肌から浮いてこないよう、指で押さえる。

水野未和子｜Miwako Mizuno
メイクアップアーティスト。オレゴンに留学後イギリスに渡り、LCFでメイクアップを学ぶ。卒業後、フリーランスのメイクアップアーティストとしてロンドンでキャリアをスタートし、帰国後は多くの雑誌や広告、CMなどを手がける。その人がもともと持っている魅力を生かし、立体感や生命感を際立たせる「ディファインメイク」のメソッドには、数々の女優やモデルも厚い信頼を寄せる。著書に『ディファインメイクで自分の顔を好きになる "私だけの魅力"が絶対見つかる自己肯定メソッド』（講談社刊）がある。
Instagram: @mizuno.miwako