カーラ・ブルーニ、時代を超えて進化するスタイル変遷。

トップモデルとして華やかなキャリアを築いた後、ニコラ・サルコジ元大統領の妻として4年間、ファーストレディの役割を務めたカーラ・ブルーニ。その間に、彼女のスタイルも大きな変化を遂げてきた。写真とともに、その軌跡を振り返る。

1992年のカーラ・ブルーニとクロード・モンタナ。photography: Bertrand Rindoff Petroff / Getty Images

カーラ・ブルーニのスタイルには、常にどこか肩の力の抜けた、気負わない魅力が漂っている。その個性は、トップモデルとして歩み始めた初期のランウェイからすでに表れていた。建築家の道を志していたイタリア系フランス人の彼女は、1980年代後半、思いがけず19歳でトップモデルの仲間入りを果たし、若くして華やかな社交界と接点を持つようになった。

彼女の美しさはランウェイで人々を魅了してきた。アイライナーなしでも際立つアーモンド形の瞳から、乱れても常に完璧なロングヘアまで、カーラ・ブルーニはシャネル、ジャン＝シャルル・ドゥ・カステルバジャック、イヴ・サンローランのランウェイを次々と彩った。また、舞台裏の映像では、彼女の自然で気取らない素顔が映し出される。ジャンニ・ヴェルサーチェと肩を組み、イヴ・サンローランの頬にキスをし、1993年春夏コレクションの後にはクロード・モンタナとファム・ファタールの雰囲気を大げさに演じてみせた......。

さらに、有名な一枚の写真がある。かつてないほど女性らしく、自由な姿で、ロンドンのグロヴェナー・ハウス・ホテルでの夜に捉えられたものだ。1992年5月31日、イギリスの写真家デイブ・ベネットは、タイトなヴェルサーチェのコンビネゾンに身を包み、唇にワイングラスを当て、片手にタバコ、もう片方の手にマールボロの箱を持つ彼女を写真に収めた。青い瞳はカメラを突き刺すように見つめ、ボリューム感のあるシニヨンヘアは、1960年代のブリジット・バルドーの写真を思わせる。こうしてカーラ・ブルーニの伝説が始まり、新たなアイコンが誕生した。

モード界のプリンセスからファーストレディへ

しかし1997年、彼女は10年間の献身的なモデル活動に終止符を打ち、音楽活動に専念することにした。ステージ上では、カーラ・ブルーニは華やかなドレスを脱ぎ捨て、2000年代のトレンドを反映した、よりパリジャン風な装いへと変化した。レザーパンツ、フレアジーンズ、漆黒のスーツ、キャスケット帽......フェミニンな雰囲気を保ちながらも、よりロック色が強くなったワードローブだった。2007年、当時のフランス大統領ニコラ・サルコジとの出会いが、彼女のスタイルをさらに劇的に変えていくことになった。

夫の在任中、カーラ・ブルーニは、そのスタイルの完璧さ、いや非の打ちどころのなさで注目を集めていた。体に沿ったテーラードスーツや舞踏会用のドレス、上品に仕立てられたセットアップは、彼女を歴史上最も洗練されたファーストレディのひとりに押し上げ、時にはエレガントなジャッキー・ケネディに例えられることさえあった。2008年、故エリザベス女王に面会した際には、ジョン・ガリアーノが手掛けたディオールの洗練された装いで周囲の視線を一身に集めたことも印象的だった。その同じドレスを、彼女は数年後の2024年12月7日、パリ・ノートルダム大聖堂の再開記念式典に再び身にまとった。モデルとして過ごした年月が残した遺産のように、彼女の洗練されたセンスは一切色あせていない。

カーラ・ブルーニのスタイル

トップモデルとして華やかなキャリアを歩んだ後、カーラ・ブルーニは4年間ファーストレディの役割を務めた。その間に、彼女のスタイルも大きく進化を遂げた。写真で振り返る。