アイコンバッグに宿る、ものづくりのものがたり。 Y2K生まれの新スタンダード、ミュウミュウのマテラッセ。

Fashion 2023.03.02

プラダの創業者、マリオ・プラダの孫娘のミウッチャ・プラダが1993年にスタートしたミュウミュウ。ブランド名はミウッチャの幼少時からのニックネームに由来している。イタリアの名門、ミラノ大学で学んだ才媛でもあるミウッチャは、70年代後半からプラダのファミリービジネスに参加し、アクセサリーのデザインを担当。工業用の防水ナイロンを使ったバッグを大ヒットさせるなど、ミウッチャのビジネスセンスとクリエイティビティによってプラダは世界的な人気ブランドとしての地位を確立する。

1993年にミュウミュウをローンチした時のラインナップは、上質な素材をカジュアルに仕上げたファーのジレやムートンブーツ、レザーのサボやサンダルなど。当時から今に至るまで、ミウッチャの感性をダイレクトに反映した、より自由で幅広い層に向けたラインナップを展開している。

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NYで開催された1995年秋冬コレクションのショー。

1995年には初のショーをNYファッションウィーク中に開催。異素材を使ったウェアや絶妙なカラーリング、サイズ感など、いま見ても色褪せない魅力を放つルックが並んだ。その後、ロンドンやミラノでショーを開催したのち、2006年からはパリファッションウィークで新作を発表している。

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ミウッチャの感性とクラフツマンシップが生んだマテラッセレザー。

パリで開催された2006年秋冬コレクションのショーより、マテラッセレザーのバッグを持ったココ・ロシャ。

マテラッセレザーが発表されたのは2006年秋冬コレクション。ソフトなナッパレザーをふくれ織りで立体的に仕上げたもので、ひと目でミュウミュウとわかるデザイン性の高い素材だ。スムースレザーよりも傷がつきにくく目立ちにくいという機能的なメリットもあり絶大な支持を受け、以来さまざまなアイテムが登場。Y2K生まれながら、既にブランドを象徴する存在といって差し支えないだろう。

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昨年の登場以来、継続で展開している定番モデル。バッグ「ミュウワンダーマテラッセレザーホーボーバッグ」（H17×W20×D6cm）¥291,500（予定価格）/ミュウミュウ（ミュウミュウクライアントサービス）

「ミュウワンダー」は昨年5月に誕生したミュウミュウの新アイコンバッグ。マテラッセレザーのソフトな質感と呼応する、ハンドルと本体が一体化した丸みのあるフォルムが特徴。ワンダー（Wander）とは、英語で“歩き回ること、ぶらつくこと”という意味をもつ。

ミウッチャはこれを“好奇心の赴くままに歩き、何かに夢中になること、何かを発見すること”と解釈し、肩に掛けて気ままに歩き回ることができる「ミュウワンダー」を考案した。ソフトなマテラッセレザーは使い心地も抜群。“自由奔放なスピリットから生まれる、ひねりをきかせたラグジュアリー”というミュウミュウのエスプリを反映したバッグだ。

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New Item

バッグ「マテラッセレザートートバッグ」（H27.5×W35×D9.5cm）¥368,500、シャツ¥144,100、パンツ¥170,500、ベルト¥71,500（すべて予定価格）/ミュウミュウ（ミュウミュウクライアントサービス）
photography: Guen Fiore

今季はマテラッセレザーを使ったバッグとして、スクエアなトートが新登場。大きめトートバッグはA4の資料や14インチのノートパソコンが収まる、ワークシーンにも寄り添うサイズ。飽きのこないタイムレスなフォルムながら、表情豊かなマテラッセレザーでシンプルになりすぎない点が魅力。オン・オフともに着こなしにアクセントをプラスしてくれるバッグだ。便利な取り外し＆長さ調整可能なストラップ付き。

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