【Weekly連載 31】caoとふくしまアヤの往復書簡。
caoの心の育て方。
caoさんのちょっと不思議な体験話をもとに、いろいろな気付きが見つかる連載「caoの心の育て方。」今回は、以前から親交のあるスタイリストのふくしまアヤさんからcaoさんへ、caoさんからふくしまアヤさんへの往復書簡をお届けします。
caoさんへ
文章が苦手とおっしゃるcaoさんに、こうしてメールを書かせていただくのは一体何回目でしょうか??
いつも、苦手なものに“こそ”、チャレンジしてくださり、どうもありがとうございます。
この連載も、“敢えて”チャレンジしてくださいましたよね。
言葉がなくてもイメージで伝えられるから、きっと文章は苦手なんだと思いますが、そんな中で、是非、cao さんに聞いてみたいことがあります。
私は、近所のジムが閉まってから、赤坂御所の周りを走るようになりました。
そうすると、まるで定点観測のように、植物たちの毎日の変化が見て取れます。
丁度、桜の咲く前の、大地の息吹が、御所の石畳の壁や丘から、一斉に芽吹き出した頃からだったので、その姿は本当に愛らしく、愛おしく、発見で、毎日、キャーキャー興奮して、声を掛けながら、写真撮ったり、“かわいいね”、“美しいね”、“イケてるね”、“希望だね”と話しかけたりして、通り過ぎていました。
そのうちに、桜が内側から?段階的に朗らかに咲いてきたり、苔が朝露に濡れて、一斉に空に手を伸ばしてきたり、新緑があっちやこっちやから賑やかに芽吹いてきて、春特有の瑞々しい青さに癒やされたり、最近では、枯れていたの?と思うような木々からも、ようやく最後の新緑が出てきて、“おぉ、良かった、やっぱり生きていたんだね”、とホッとしたり。
あと、赤坂御所の中の木と、外苑の銀杏並木の木と、その周辺の木と、みんななんというか、それぞれに、彼らから、“発せられるもの”、がなにか違うんです。
キリッとしていたり、品格があったり、ちょっと、テンション低かったり、もう、色々で。
それって、なんなんだろー??って思いまして。
職人さんの腕前(剪定や手入れなど?)なのか、土地のパワーやそこに住んでいる人の想い、とかもあるのかな?と思ったり。
あとは、張り合い??生き甲斐??銀杏並木の木なんかは、毎日どこからともなく、あの憩いの場所に人が集まってくるから、張り合いがあるのか、めちゃくちゃ、威風堂々、凛と誇らしかったりで。
また、想いを声にして、例えば、“きれいだね”、って届けるのと、心のなかで、“きれいだね”、って想うのと、何か、彼らにとって(言葉を発しないように見える故)、受け取り方は、気持ちの張りなど、は違いますか??
なんか、最近、そんな地球の声に耳を傾けて、イマジネーション膨らませて過ごすのが楽しいです。
caoさんの日々感じている独自の目線から、もっと相互がハッピーに共存共栄するためのアイデア?アドバイス?を頂けたら幸いです。
アヤ
ふくしまアヤさんへ
WAO!!アヤさん
お便りをありがとうございます。
ふふっ
「caoの心の育て方。」の連載はチャレンジすることでいっぱい。
“ 敢えて ” のチャレンジなんて、そんな余裕はありませんよ。
いくつもの想いが重なっている心を言葉にする、文字にする
そんなチャレンジに、毎回身震いしまくりです。
たくさんの方々に助けていただいているから、今はやっとこ、やっとこで
連載させていただくことができているんですよ。
ホント、ヘタレなわたしです。
へへっ
アヤさんはアクティビティに身体を動かされていらっしゃるのですね。
朝は空気が綺麗で、木々や植物がお日さまとともに目覚めるから
おしゃべりするのにはいいですよね。
音を発して声をかけるのと音を発しないで思うのとでは、意味が違うと思うの。
すれ違いって、想いがいっぱいあって言葉が少ないときにならない?
それと同じ。
それから、声をかけることでその場の空気を優しさでまとうことができるんだよね。
これって、木々や植物もおなじ。
この声をかけるといいましょうか、おしゃべりが、らしさをまとう。
人の印象や木々や植物の雰囲気が場所によって違うのは、きっとこんな些細なことの積み重ね。
だと思うけども、アヤさんはどう思う?
アヤさんからの質問に
“ 日々感じている独自の目線から、もっと相互がハッピーに共存共栄するためのアイデア?アドバイス?を頂けたら… ”
と
アイデアやアドバイスとは違うかも知れませんが
わたしは木々や植物、鳥や虫たちからがっつりガン見されていることを楽しんでいます。
ププッ
アヤさん、自由に楽しんだらいいんじゃないかなぁ
自由に、気ままに、さぁっ
嬉しいお便りをありがとうですっ
caoより
Aya Fukushima
スタイリスト。美大を卒業後、デザイナーへ。その後スタイリストへと転身。数々のモード誌や広告を中心に活躍。物そのものの魅力を最大限に引き出す、真摯な姿勢と大胆なコーディネート提案が魅力。最近はファッション好きの人のために、“NO BORDER 、今の気分”をテーマにしたアートキュレーションECの新設立に向けて準備中。絵画の購入がご縁でTRiCERAさんと意気投合、ビジネスパートナーとして日本と世界のアートシーンを大きく変えるために、さまざまな仕掛けを考案中。
Instagram:@otua.co.ltd @ayafukushima_
https://otua.co.jp/
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illustration : MARIKO ENOMOTO