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LOUIS VUITTON
ルイ・ヴィトン ドロミテ クラシック ラン 2026、4日間の旅の記録。
水の都ヴェネツィアから世界遺産ドロミテの山岳地帯、そしてミラノを経て、F1イタリアグランプリの会場であるモンツァのサーキットへ――。2026年9月1日から4日間にわたり、14年ぶりとなるクラシックカーのイベント「ドロミテ クラシック ラン 2026」が開催。希少なクラシックカー22台と44人のドライバーとナビゲーターたちが、イタリア北部の絶景ルート約600kmを駆け抜けた。

ルイ・ヴィトンと自動車の関係は創業当時にまで遡る。創業者の息子ジョルジュ・ヴィトンは自動車愛好家として知られ、1897年には自動車旅行のためのトランクを手がけた。1993年に始まった「クラシック ラン」も、そうしたメゾンと自動車の歴史が背景にある。

旅の始まりは“ヴェネツィアのヴィラの女王”とも讃えられるピサーニ邸。ルイ・ヴィトンは、ヴェネツィアン・ヘリテージ財団と協力してこの文化遺産の修復を支援している。広大な庭園に、22台のクラシックカーがずらりと並び、出発を待っていた。夜はサン・マルコ広場の一角にあるドゥカーレ宮殿でのディナー。その最後には、サビーヌ・マルセリスがデザインし、老舗ヴェネツィアンガラスメゾン、ヴェニーニが作り上げたトロフィーと、特注のルイ・ヴィトン トロフィー・トランクが厳かに披露された。

2日目、クラシックカーは山岳地帯ドロミテへ。ユネスコ世界遺産にも登録された山並みは、垂直にそそりたつ岩壁が印象的で美しいが、山道のカーブは急で、ドライバーの技量が試される。20世紀初頭に製造されたベントレーやスポーツカーが走り抜ける様子に、対向車も止まって道を開け、沿道にいた人たちからは歓声が飛んでいた。

3日目は、ドロミテの岩峰からロンバルディアの緑豊かな平野を駆け抜ける。ゴールはミラノのモンツァ宮殿だ。最終日、4日の朝は、参加したクラシックカー総出でスピードの殿堂と称される、歴史あるモンツァ・サーキットで、F1イタリアグランプリの開幕に合わせてパレードを行った。イベントを締め括るガラディナーの舞台は、中世にミラノ公国の城塞として作られたスフォルツェスコ城。大会の表彰式で幕を閉じた。
年代も仕様も異なるクラシックカーでのラリーである本大会では、スピードを競うのではなく、設定されたタイムにどれだけ正確に合わせて安定して走ることができるかという“レギュラリティ”が競われる。総合優勝に輝いたのは、2006年、12年のクラシック ランに続いて3度目の優勝となるジャナンドレア・レダエリ。今回は1939年製アストンマーティンCタイプ スピード・ロードスター ベルテッリで出場した。

またエレガンス・イン・モーション賞は、女性4名によるクラシックカーレーシングチームを率いる、カタリナ・キヴァロヴァとマルタ・カレッロに贈られた。今回参加した車の中で最も大きく扱いも難しいとされる1931年製ベントレー 8 リッター バンデン・プラ 2 シーター・ドロップヘッドを、ルイ・ヴィトンのブルゾンと細身のパンツで運転する2人の姿は注目を集めた。受賞にはカタリナはポルカドットのロングワンピース、マルタはミニドレスで登場した。

- photography&video:Louis Vuitton
- text:Hideko Kawachi