頭髪に関する悩みを、AIシステムで解決する。【TIB SHOP】

Society & Business

鈴木葉留奈(ViewBE)

2026年7月22に開催されたフィガロジャポンBWAピッチコンテスト。会場は、世界中のイノベーションの結節点として、革新的なアイデアやテクノロジーで社会を前進させる挑戦者が集う「Tokyo Innovation Base(TIB)」。1階に常設されるTIB SHOPに出店経験のある起業家3人が、コンテストの基調講演のなかで、それぞれ3分間のピッチセッションを行った。

BWAピッチコンテストの基調講演に登壇した鈴木葉留奈。

二人目の登壇者はViewBE(ビュービー)の鈴木葉留奈。「頭髪は身体の内側からのサイン。美容は健康への身近な入口」をコンセプトに、自分自身で把握できていなかった頭髪の状態と悩みへのアプローチ方法に関するAIシステムの開発を手がけ、消費者向けと法人向けの2軸で展開している。もともと化粧品メーカーに勤務していた鈴木。独立後を含めた10年におよぶヘアケア商品の開発歴や毛髪診断士の資格を生かし、2021年にViewBEの創業に踏み切った。「起業のきっかけは、自分自身が円形脱毛症を発症したことでした。髪のトラブルをきっかけに、現状を把握し、日々の心と生活を整えたいという思いが生まれました」

 自分の頭皮の状態を正確に把握しておらず、相談先もわからなかったことに衝撃を受けた鈴木は、必要としている人に適切な情報やサービスが届く仕組みの必要性を感じた。さらに、女性は産後の抜け毛や更年期の薄毛など、ホルモンバランスの揺らぎによって頭髪が変化することに着目。こうしたパーソナルな悩みを解決するために考案したのが、スマホによるAIでの頭髪チェックができるサービスFaview(ファビュー)だ。

BWAピッチコンテスト会場の展示ブースでは、タブレットを使ったFaviewの頭髪AIチェックシステムを紹介。
頭髪AI診断のシステムについて説明する。

「頭髪の写真をもとに独自の診断を行うことで、ヘアケア製品だけでなく食事や運動など生活習慣のアドバイスまで行うことができます。また、いままで可視化されなかった個別の頭髪状態や生活情報のデータをもとに、ほかの企業と一緒に商品開発をしたり、マーケティングの施策を行ったりしています」。消費者ひとりひとりに合わせた情報やサービスを届けながら、美容以外の業界と協業することも視野に入れている。

また、TIB SHOPに出店したことをきっかけに、代官山蔦屋書店で頭髪の診断体験を行ったり、コスメ売り場の設計を手がけたりするなど、業務の幅も拡大した。「店頭でのタプレット診断を開発したことで、体験型の提案も実現できました。体験者のリアルな声を聞くことができたのは大きな収穫です。広告は出していませんが、すでに2万人のユーザーに利用いただいています。月1回の頭髪診断を習慣化することで、ユーザーの方々に自身の健康状態を知ってもらえている手応えを感じます」

頭髪診断システムによって、画一的だったヘアケアの常識をよりパーソナルなものに変革しようとチャレンジを続ける鈴木。アジアを中心としたグローバル展開も視野に入れ、toC、toBの両面から新たな可能性を模索している。

イベントにて、来場者にFaviewの説明をする鈴木(左)。

ViewBE
https://viewbe.jp/

Other exhibitors
個性豊かな、TIB SHOPの出店者たち。

BWAピッチコンテスト2026では、TIB SHOP出店経験者のなかから、3名の基調講演登壇者を含む10名の起業家たちによるプロダクト展示を行った。来場者が自由に製品を手に取り、出店者と会話を交わし、互いに刺激を与え合う場となった。そのなかから、2名をピックアップ。

良質なベビーウエアで親子の時間を楽しく。

豊竹朝梓(Khu)

新生児が12カ月間着続けられる、調節可能なデザインを施したベビーウエアブランド「Rico & Bhambo(リコアンドバンボ)」。デザイナーの豊竹朝梓(とよたけあすか)自身、出産をきっかけにベビー服をハンドメイドした体験がブランドの原点に。
https://www.ricoandbhambo.com/

「見つけた」を安心して繋ぐ「つながるQR」。

木津愛子(QRing)

QRingが提供する「つながるQR」は、落とし物や迷子、高齢者の見守りなど、「見つけた人」と登録先を電話で繋ぐQRコードサービス。QRコードをスキャンすると、発見者は自身の電話番号を相手に知らせることなく、登録先へ電話で連絡できる。持ち物への取り付けや見守りなど、さまざまな場面で活用できる。
https://www.qring.jp/

TIB SHOP
東京都千代田区丸の内3-8-3 1F(Tokyo Innovation Base内)
Tel. 080-4100-2304
営)11:00~19:00(月~金) 11:00~17:00(土、日、祝)
休)年末年始
https://tib.metro.tokyo.lg.jp/shop

photography: Aya Kawachi text: Junko Kubodera