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ドイツワインと、アジア料理。この夏、意外な組み合わせに注目!
ぐんぐん気温が上昇する季節。潤んだ風を吸い込めば、熱気の中スパイスが香るアジア料理に誘われる。いま、洗練されたモダンアジアンに合わせたいのは、冷涼気候の下で造られた、きれいな酸が特徴の軽やかなドイツワインだ。東京で話題のレストラン2店を巡った。

北緯48度から51度にかけ、国土をいくつも流れる河川に沿ってブドウ畑が点在するドイツ。かつてはブドウ栽培の北限に近いエリアとされ、赤ワイン用のブドウが充分熟さず、“ドイツといえば白ワイン”のイメージが強かったかもしれない。しかし、昨今の地球温暖化を伴う気候変動は、ドイツのワイン造りにとってプラスに作用したようだ。豊富な日照量の下、ブドウはよく成熟する。結果、リースリングに代表される爽やかでキレのある溌剌とした白ワインから、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)で造られる複雑な味わいの赤ワインまで、多種多様なワインが生み出されている。造り手の世代交代も進んだいま、ドイツワインのトレンドワードは、「軽やか」「洗練」「ローアルコール」だ。

各国のワイン生産者たちが冷涼気候のブドウ栽培地を探し求める昨今、世界が羨む恵まれた銘醸地がドイツにはいくつも存在する。そこで生み出される軽快なワインは、都市部を中心にモダンに進化を遂げるアジア料理との親和性が抜群だ。新鮮な旬の食材の食感と持ち味を生かし、柑橘やビネガーの酸味を効かせ、辛味を抑えたスパイスでエキゾチックな香りと複雑な風味を纏い、甘味をともなう現代のアジア料理。それらは、のびやかな酸味と大地のミネラル、そして時には穏やかな甘味を残して造られたドイツワインと好相性を奏でる。この夏、東京の最新アジア料理シーンをリードする2軒の注目店で、“モダンアジアン×ドイツワイン”の未体験のサプライズを体感して!
コースで味わう、モダン・タイキュイジーヌ。|thalee ling(タレーリン)
代々木上原「thalee ling」は、日本人の感性とフレンチの技法を背景にした新しいタイ料理を繊細で洗練されたコース仕立てで提供する隠れ家レストラン。コースは7品6500円、8品9500円で、ワインはソムリエセレクトによるペアリングコース(6種5000円、7 種6500円)を選ぶのが最適解。産直の旬の食材で“甘・辛・酸”を巧みに表現したヌーヴェル・タイを、目で舌で味わって。

コース3品目、ほんのり温かい前菜「クイッティアオロート」は、豚挽肉のミンチを唐辛子と混ぜ、発酵させたジンソムと呼ばれる餡に、淡竹(タケノコの一種)を忍ばせ、ライスペーパーで包んだ蒸し春巻きだ。さっと塩水に漬け熟成させた、ねっとりとした生赤エビと、香りの穏やかなマイクロパクチーをトッピングに。レモンの酸味と赤唐辛子が効いたピリ辛ドレッシングをかけて。合わせるのは、バッカスやフクセルレーベなどドイツ系品種を主体に、6種類の白ブドウをブレンドしたオレンジワイン。アルコール度数10%のライトボディ、あえてキリッと冷やした爽快感を味わいたい。ブラッドオレンジを思わせる爽やかな酸と、和のだしのような旨味が、レモンの風味、豚肉やエビの旨味と調和する。

メインの魚料理の前に供される「ゲーンチュータオフー」は、ほっこりとした茶碗蒸し的ひと品。アサリ出汁ベースの茶碗蒸し生地の上に、レモングラス、バイマックルー(コブミカンの葉)、タイショウガで香りを移したスープに、山形県庄内の農家から取り寄せた旬のアスパラガス、釜揚げシラスを加え、ゼラチンで冷やし固めジュレ状にしてオン。ライムの皮を削って。ワインはモーゼル地方のリースリング100%で造られた白を。アルコール度数10%、マスカットや青リンゴの香りとフルーティなボリューム感、ミネラルを感じる、やや甘味を残したやさしい味わい。ライムの皮やアスパラガスの青味、茶碗蒸しのやわらかな食感とハーモニーを奏で、ほっと心落ち着かせてくれる。

thalee ling
東京都渋谷区元代々木町16-16 今井ビル1F
営)11:30〜15:00(最終入店13:00、土、日、祝)
17:30〜22:30(月〜金)、17:00〜22:30(土、日、祝)
不定休(毎週水曜、隔週火曜休)
Tel 050-5447-0811
予約はこちらhttps://www.tablecheck.com/ja/shops/thalee-ling/reserve
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スパイス小皿料理でユーラシアを旅して。|BhelPuri(ベルプリ)
若者で賑わう下北沢にあって、ワイン通の大人たちが夜な夜な集う「BhelPuri(ベルプリ)」。オーナーシェフでソムリエの小師(こもろ)直樹が手がける“ユーラシア料理”がナチュラルワインとともに楽しめる。スパイスを多用したアラカルトの小皿料理は、東アジアからシルクロード、中東を経由してヨーロッパ西端までジャンルレス!

ミャンマーで食される発酵茶葉を使ったサラダ。紫キャベツ、赤タマネギ、トマト、青唐辛子、ローストした空豆とヒヨコ豆、干しエビ、ゴマに、オリジナルでカニカマを加えて。ドレッシングはマナオ(タイ産ライム)果汁をベースに、米酢、ナンプラー、ピーナッツオイルを和えたオリジナル。「ソーマ・ヴァインズ」はマルセイユ出身のフランス人と、ノリッジ出身のイギリス人がラインヘッセンに移住して立ち上げた国際色豊かなワイナリー。ピノ・グリ100%で造るこのワインは、アルコール度数11%で飲み口のいいオレンジ。茶葉の渋味やドレッシングの酸味、干しエビの旨味と、ワインのタンニンやジューシーな酸、出汁系の旨味が相乗し、おいしさが増幅していく。

ユーラシア西端、ポルトガルの伝統料理だが、ここにふんだんなスパイスを加えてアジアンテイストに仕上げるのがベルプリ流。現地ではタコの食感がなくなるまでやわらかく煮るが、日本人の食習慣に合わせ、適度な食感を残して仕上げた。タコはたっぷりのオリーブオイルに、マスタードシード、ディルシード、セロリシード、スモークパプリカなどのスパイスとニンニクを加え、オーブンで火入れし、新ジャガ、ミニトマト、オリーブも加えて贅沢なコンフィ(オイル煮)に。ワインはフランケン地方の若手生産者が造る軽やかロゼ。シュペートブルグンダー、ドルンフェルダー、ドミナ*のブレンドで、アセロラのようなフレッシュな酸が特徴。アルコール度数は10.5%。ナンプラーを効かせたタコの旨味を噛みしめるほどに味わいながら、ワインがグイグイと進む。
*主にフランケン地方で栽培される、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)とポルトギーザーの交配品種。

BhelPuri
東京都世田谷区北沢2-12-2 サウスウェーブ下北沢 1B
営)17:30〜23:30(22:30L.O.)
不定休
tel 080-9447-3004
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ジャーマンワインウィークス2026が今年も開催!
ドイツワインの魅力をグラス1杯から楽しめるジャーマンワインウィークス2026が開催! 今回ご紹介した2軒をはじめ、全国飲食店にてフェアが開催される。これまでのイメージにとらわれない多様性とフードフレンドリーなドイツワインを、ぜひペアリングとともに試してみては?
「German Wine Weeks 2026」
対象:全国の飲食店・小売店・オンラインショップ
参加店は公式サイトをご覧ください。
期間:2026年6月1日(月)〜7月31日(金)の間で、各店1週間以上の開催
主催:Wines of Germany 日本オフィス トレードマーケティング
TEL 050-3495-3096
https://jp.winesofgermany.com
ワイン問い合わせ先:
ディオニー https://www.diony.com/
ワインエクスペリエンス https://college.wineplus.jp/
ザ・アフリカン・ブラザーズ https://www.instagram.com/theafricanbrothers2016/
- photography: Aya Kawachi(thalee ling), Yu Nakaniwa(bhelpri) text: Ryo Tamura