ウォッチラバーが指南! 初心者が知っておきたい「絶対に成功する腕時計選び、基本のキ」。

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ウォッチを手に入れたいと思ったら、最初に知っておきたいことがある。一生を共に過ごすアイテムであり、自分のスタイルを確立するものであり、そして資産にもなるものだから、「絶対に失敗しない」ために見るべきポイントやベストウォッチの見つける方法を頭にインプットしておきたい。入ったら迷宮入り不可避のウォッチの世界、まずはいまさら人に聞けない選び方「基本のき」を紹介。

ウォッチラバーのスタイリスト田中雅美さんのコメントを参考に、目指すは快適なウォッチライフ!

後悔しない、ベストウォッチを選ぶ3つのTO DO

01.サイズ感の見方

ウォッチ選びで最初につまずきやすいのが、ケースサイズの感覚。一般的に「女性には○○mm径は大きすぎる」と案内されることもあるけれど、サイズ表記だけを見て「大きすぎる」「小さすぎる」と判断するのは早計。例えば、同じ34mmでも、ケースの厚みやベゼルの形によって手首にのせたときの印象は大きく変わる。「自分の手首の太さや骨格を把握したうえで、実際にいくつかのサイズを試着し、数字と印象のギャップを体感しておくと、その後のウォッチ選びの基準がぶれにくくなります」とスタイリスト田中雅美さん。自分の好みのサイズ感やつけた時の感覚、重さも体感して選ぶのが◎!

02.ウォッチをつけた姿を全身鏡で見る

試着の際、多くの人は自分の手元だけを見て「似合う」「似合わない」を判断してしまいがち。しかしウォッチは、普段の服装や雰囲気、仕草も含めた全体の中でこそ印象が完成する。鏡から少し距離を取り、服装全体を見渡した状態で確認するひと手間が、後悔しない一本選びにつながる。「01で話したサイズ感が、着用せずにアイテムだけ見た時、着用して手元だけ見た時、全身で見た時とで、印象が全く異なることがあります。つけてみてその魅力に気が付くことがあるのでぜひ試着を」(田中雅美)

03.ウォッチ選びの根拠、きっかけを持つ

数多あるウォッチから、自分らしいアイテムを選ぶ「きっかけ」は人それぞれ。スペックやトレンド、バリューから選ぶことも当然重要だけれど、田中雅美さんは「着けたときに自分がどういう人間に見えるか」「そのブランドの物語に自分を重ねたいと思えるか」という感覚を起点にするのがコツだという。理屈より先に、心が動くかどうかを大切にする選び方だ。

歴史を重ねて愛され続けるブランドや、アイコニックなコレクション、好きなタイプを見定めておくこともひとつの手。「このブランドが好きだから」という入り方もあれば、「端正なクラシックが好き」「大きめフェイスで存在感を出したい」「ジュエリーのように纏いたい」という、なりたい雰囲気から逆算する入り方もある。

▼タイプ別におすすめアイテムを知りたい人は、3つの記事を参考に!
①白T&デニムに効く「究極のウォッチ」を探して。一生ものを徹底トーク!
②ハンサムになれる名品ウォッチを選ぶべき理由。ケース径34mm以上のビッグフェイスを徹底トーク!
③ひと粒の華やぎがスタイルを激変させる! 知られざる「ジュエリーウォッチ」の魅力を解剖。


ブレスレットとストラップ、どちらにする?

バンドで変わる印象と使い勝手

ウォッチのバンドは、大きく「ブレスレット(金属)」と「ストラップ(レザーやラバーなど)」に分けられる。金属製のブレスレットは、一般にレザーより汗や水分の影響を受けにくく、日常使いしやすい。また、金属特有の光沢が装いを引き締めてくれるのも魅力。一方ストラップは、着けるほどに素材が手首に馴染み、経年変化を楽しめるのが持ち味。レザーは上品な印象を、ラバーやキャンバスはカジュアルな表情を添えてくれる。

メンテナンスの頻度

ブレスレットは汚れが溜まりやすい隙間があるため、定期的な洗浄が必要になる。ストラップ、特にレザーは水や汗に弱く、劣化が早い。レザーストラップは消耗品。使用頻度や保管環境によって寿命は異なるため、変色やひび割れ、型崩れなどが気になったら交換を検討して。ストラップを替えるだけでも、ウォッチは驚くほど新鮮な表情を取り戻す。「私はレザーストラップのウォッチを一年中愛用しています。数年前、電池交換をした際に同時にオーバーホールに出し、そのタイミングでストラップのメンテナンスもしていただきました」(田中雅美)

ベルトの付け替えについて

近年は、工具を使わずにワンタッチでベルトを交換できるモデルも増えている。1本のウォッチを、その日の服装や気分に合わせてブレスレットとストラップで使い分けられるのは大きな魅力。購入時にベルト幅やラグ幅を確認しておくと、後から着せ替えのようにお気に入りのストラップを選ぶ、という楽しみも広がる。

着け方の正解、不正解

着けるのは右手か、左手か?

ウォッチは元来、利き手ではない方の手首に着けるのが一般的とされる。右利きの人が左手首に着けるのが主流なのは、リューズを右手で操作しやすく、日常動作の邪魔にもなりにくいため。ただし近年はファッションとして意図的に利き手側に着けるスタイルも珍しくなく、絶対的なルールというよりは、動かしやすさを基準にした慣習と捉えるとよい。「時間を気にしている仕草が失礼にならないよう、私は利き手につけています。スタイリストという仕事場、お洋服を扱いながら自然と手元に目線を落とせるのでスマートな所作にできます」(田中雅美)

フェイスの位置は手首の表側か、裏側か?

文字盤を手の甲側(表)に見せるのが一般的だが、あえて手首の内側(裏)に回して着けるスタイルもある。時刻を確認するときだけ文字盤が覗くため、ウォッチの存在感が控えめになり、どこか奥ゆかしい印象に。ジュエリーとのバランスや、その日の装いに合わせて着け方を変えるのもひとつの楽しみだ。

ブレスレットタイプは、余裕を持たせても○

ブレスレットタイプのウォッチは、あえて少し余裕を持たせるという選択肢も。「腕の上げ下げに合わせてシャラリと動く、ブレスレットならではのしなやかさは、手元に女性らしいニュアンスを添えてくれますよね」(田中雅美)。ただし、時計が手首の周りを大きく回ってしまうほど緩くするのは避けたい。フィット感と美しい動き、そのちょうどいい塩梅を試着で探してみて。

機械式、クオーツ、自動巻き、手巻き……結局どれにすべき?

見た目は似ていても、中身の仕組みはまったくの別物。正確さと気楽さを取るか、手をかける愛おしさを取るか、お手入れの手間まで、性格はそれぞれ違う。得意・不得意を知っておくだけで、時計との付き合い方はぐっと自分らしくなる。

【クオーツ】 水晶(クオーツ)の規則正しい振動を利用して時を刻む方式。一般的な電池式クオーツは電池を動力源とし、精度が高く精度と手軽さを求める人、ウォッチに不慣れな人の最初の一本に向く。デメリットは電池切れのたびに交換が必要な点だが、数年に一度で済むため大きな負担にはならない。

【機械式】 ゼンマイの動力で歯車を動かし、時を刻む方式。電池を使わないぶん精度はクオーツにやや劣るが、内部で機構が動き続ける「生きている」感覚を楽しめる。デメリットは、一定期間着けないとゼンマイが止まってしまうこと、精度が数秒〜数十秒/日ほど変動しうることだが、その揺らぎすらも味わいとして楽しむ人は多い。

【自動巻き】 機械式の一種。腕の動きによってゼンマイが自動的に巻き上げられる仕組みで、日常的に着けていれば、腕の動きによってゼンマイが巻き上げられるため、手で巻く頻度を減らせる。ただし、着けずに置いておけば、やがてゼンマイに蓄えた力を使い切って止まるため、久しぶりに着けるときは巻き上げと時刻合わせがひと手間になる。

【手巻き】 機械式の一種。リューズを手で回してゼンマイを巻き上げる方式。自動巻きのように腕の動きでは巻かれないため、日々「巻く」という所作そのものがウォッチとの付き合いの一部になる。巻き忘れれば止まってしまう分、ウォッチと向き合う時間をあえて持ちたい人に向く。

知っておきたい、ウォッチの部位の基本名称

【ケース】 文字盤やムーブメントを収める外枠部分。素材やサイズ、厚みによってウォッチ全体の印象が大きく変わる。

【文字盤(ダイヤル)】 時刻を表示する面。インデックスや針のデザインによって、ウォッチの個性が最も表れる部分のひとつ。

【ベゼル】 文字盤を囲む枠の部分。素材や加工、装飾によってウォッチの表情を左右する。

【リューズ】 時刻合わせやゼンマイを巻くために操作する、ケース側面の突起部分。

【ラグ】 ケースとベルトをつなぐ突起部分。ラグの形状や角度で、ウォッチ全体の骨格の印象が決まる。

【インデックス】 文字盤上に配された、時刻を示す数字や目盛りの総称。

【風防(ガラス)】 文字盤を保護するガラス部分。サファイアクリスタルなど、素材によって傷への強さが異なる。

【ムーブメント】 ウォッチ内部の機構。時を刻むための心臓部にあたる。

メンテナンスや修理はどこでする?

クオーツは電池交換が日常的なメンテナンスの中心。ただし、電池式だからといってメンテナンスフリーというわけではない。内部には歯車などの機械部品もあり、長く使うためには状態に応じて点検やオーバーホールが必要になる場合も。機械式も同様に、定期的なオーバーホールが推奨される。いずれも適切なタイミングはブランドやモデル、使用状況によって異なるため、購入時に推奨されるメンテナンス周期や費用を確認しておくと安心だ。特に高級ウォッチは、ブランドの正規サービスや指定された修理窓口への相談がおすすめ。「私はいつもお願いしている信頼しているお店があって。相談ベースでもそこに持っていくようにしています」(田中雅美)

  • text: Izumi Akamatsu