亡き夫、ハーラル5世国王の棺の前でひとり佇むソニア王妃。
9月8日(火)、ノルウェー王室はソニア王妃の心を打つ写真を公開した。夫である国王ハーラル5世の葬儀を翌日に控えた前日、王妃はひとりで国王の棺の前に赴き、静かに祈りを捧げた。

ソニア王妃は最後に、オスロ王宮礼拝堂へと足を運び、最後の別れを告げた。9月8日(火)、ノルウェー王室は、インスタグラムに複数の心を打つ写真を公開した。そこには、ソニア王妃が亡き夫、ノルウェー国王ハーラル5世の棺の前で、ひとり静かに祈りを捧げる姿が写っている。89歳で8月28日に亡くなった国王の葬儀を翌日に控えたこの日、王妃は君主の遺体を前に佇んでいた。喪服姿の王妃の胸元には、ハーラル5世の曾祖母にあたるノルウェーのモード王妃が所有していた、マルタ十字をかたどったブローチが飾られていた。
悲しみに暮れるなかでも、ソニア王妃は、58年近くにわたって人生をともにしてきた夫に愛を伝えるために足を運んだ。先月1日、厳粛な式典が執り行われ、国王の棺がオスロ王宮の礼拝堂へ移された。この日には、王室のメンバーである国王ホーコン8世、メッテ=マリット王妃、イングリッド王女、スヴェレ・マグヌス王子、マッテ=ルイーセ王女と3人の娘たち、そしてマリウス・ボルグ・ホイビーも姿を見せた。その後、王宮礼拝堂は、ノルウェー国民がこの数日間に訪れ、国王に最後の別れを告げるために祈りを捧げる場所となった。
「(石棺とはいえ)中はしっかりふかふかにしてもらいたいですね」
2024年10月、ハーラル5世国王はスピーチの中で、自分にもいつかその日が訪れたときに備えて用意される「石棺」について、冗談を交えて語っていた。実際、国家予算には2000万ノルウェークローネ(約3億3369万円)が、国王のためのこの石棺の製作費に充てられることを示す項目が盛り込まれていた。「今年の国家予算には、驚いたことに、エジプトのピラミッドや墓室を思わせる項目がありました。いまどきなら、皆さんもさっそくグーグルで、その言葉の意味を調べるところでしょうが」と、国王は冗談を飛ばしていた。それから2年後、石棺をめぐるこの話は現実のものとなった。王室によると、石棺は「伝統を尊重して」制作され、国王夫妻とも相談しながら作り上げられたという。生前、国王ハーラル5世は、この石棺についてさらに冗談を交えて語っていた。「中はしっかりふかふかにしてもらえるといいですね。快適に過ごせるように。何しろ、そこにはしばらくお世話になることになるのですから」と、国王は話していた。
ただし、石棺の外観については、いまだ明らかにされていない。ノルウェーの日刊紙『アフテンポステン』によると、設計を手がけたのは、ノルウェーを代表する著名な建築事務所スノヘッタである。同事務所は、オスロ・オペラハウスや、パリにあるフランス紙『ル・モンド』の本社ビルなども手がけている。
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※この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
- text: Leonie Dutrievoz (madame.lefigaro.fr)
- translation: Hanae Yamaguchi