その肌の赤みは敏感肌かも? 大人ならではの傾向と対策。
頰や鼻周りを中心とした“赤み”に悩む大人が急増中。
以前は気にならなかったその色は、肌が揺らいで敏感になっているサイン。大人ならではの原因究明と、解決に導くスキンケア選びをプロのアドバイスのもとレクチャー。
美容皮膚科専門医と、敏感肌コスメのパイオニアに聞く「赤み」の原因。
ここ数年、美容のキーワードとしても耳にすることが増えた肌の“赤み”。赤みケアにアプローチするスキンケア製品が価格帯問わず増えていたり、赤みをカバーするメイク下地やコンシーラーの需要が高まっていたりと、注目を集めている。なかでも大人世代の赤み悩みが増えている理由はどこにあるのか?
「成分先行のスキンケアブームや美容医療の普及などによって“攻め”のケアが一般化し、肌が悲鳴をあげているのが要因のひとつ。さらに加齢や更年期によって皮膚が薄くなり、毛細血管が透けて赤みが見えやすくなっていることも理由として挙げられます。寒暖差や紫外線など環境ダメージによる肌負担が増え、バリア機能が低下しているのも大きな原因です」と松倉クリニック代官山の貴子院長。また、オーストラリア発の赤みケアに特化したスノー フォックス スキンケアを日本で展開する茂住昌子は「年齢とともにセラミドや皮脂はどうしても減少していくため、肌の土台は年々揺らぐ傾向に。若い頃と同じケア、同じ生活でも、知らず知らずのうちに“赤みが表面化しやすい肌”に変化しているのです」と解説する。こうした肌の構造的な問題に加え、時代的な背景やデジタル環境の変化によっても赤み悩みが浮き彫りに。

「美容の進化で黄ぐすみに悩む人がかなり減った印象が。より高次元な透明肌を目指すうえで、赤みをはらうことが次なるスキンケアのテーマになっているのでは?」(貴子)
「高画質のスマホカメラやビデオ会議で自分の顔を見る機会が増え、肌の赤みが可視化されたというのもある気がします」(茂住)
いずれにしても、健康的ではない赤みは、肌環境の変化や加齢による影響で角層が痩せ、肌が刺激を受けやすい敏感状態に転んでいるせい。肌がレスキューを求めているSOSのサインでもある。そのままにしておくと肌の老化を加速したり、別のトラブルに発展したりする可能性も。日々のスキンケアを見直して、迫りくる“荒波”に打ち勝つようなお手入れに切り替えなくてはいけない。
「まず取り組むべきは、バリア機能の強化。摩擦や熱を加えるスキンケアは避け、角層を潤いで満たして保水するものや湿潤環境へと導くアイテムで、敏感に転んでいる肌の“船底”をしっかり立て直しましょう」(貴子)
「そのうえで、赤みが“いつ、どこに、どのくらい続くのか”を見極め、対応するスキンケアを組み立てることが大切です」(茂住)
敏感に傾いた自身の肌をあらゆる角度からじっくり観察しながら悩み別の“帆”を立て、荒波を乗りこなす体力のある肌へとアップデートさせることが、赤み悩みを解決する唯一の方法といえる。
「美容医療においても赤み改善は難しいジャンル。施術も肌の土台が整っていないと思うように効果が出ません。荒波に負けないような“船底”に帆を立てることが、結局はいちばんの近道です」(貴子)
これって「酒さ」? どう治療すべき?
“赤ら顔”と呼ばれる酒さは、ニキビやアトピー性皮膚炎と症状が似ていて見分けにくいのが特徴。
「医療としても完治が難しく、悪化要因を避けながら症状をコントロールする皮膚疾患です。厄介なのが肌質によって対策が変わる点。オイリー肌の人がニキビと思い込んでピーリングや洗浄力の強いアクネケアに走って悪化する、乾燥肌の人がとにかく保湿と油分の多いクリームをすり込んで刺激を重ねて炎症を起こすなど、入口を見誤ると悪循環になってしまうことも。自己判断せず、専門医の診断に委ねることが大事です」(茂住)
貴子
松倉クリニック代官山 院長
形成外科、美容皮膚科専門医。医師としての専門的かつ最先端な視点と、最新のスキンケア製品に関する豊富な知識を融合したベストなアプローチで、患者ひとりひとりの悩みにこたえる。
茂住昌子
エイペックスコマース代表
2016年に酒さで悩む創業者がオーストラリアで開発したスノー フォックス スキンケアを、21年 に日本でローンチ。25年、コンセプト漢方薬店レメディ ケイブを表参道にオープン。
STEP1
敏感肌を立て直す、肌バリア強化のためのスキンケア選び。

STEP2
肌の赤み、その原因別にアプローチする対策法。

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- illustration: Moeko
- editing: Sachico Maeno
*「フィガロジャポン」2026年11月号より抜粋