年齢差のある恋愛描写も気になる佐野勇斗、寺西拓人、どうなる「VIVANT」……7月スタートのドラマ、おすすめ5選!

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文・小林久乃

冬と春クールの放送は終了して、早くも2026年上半期が終わってしまった。個人的な体感ペースだと、あっという間に紅白歌合戦を見ていそうな気配がするが、そうなってしまう前にトピックの多い夏ドラマから、5作品を推薦しておきたい。

タイプの異なる年の差恋愛ドラマで心と瞳を潤す。

ラインアップを見渡してまず目についたのは、以前の「テレビドラマ、拾い読み!」でも書いたけれど「年の差恋愛ドラマ」が多い。ちなみにここで書く年の差とは、女性が男性よりも年上の異性恋愛パターンを示唆している。その1本が松本若菜主演「君の好きは無敵」(TBS系/7月14日22時放送開始)だ。

ⒸTBS

2024年の夏ドラマ「西園寺さんは家事しない」で爽快な演技を見せてくれた松本が、火10に戻ってきた。大手コンサル会社に勤務していた草壁杏奈(松本)が、偏屈なデザイナーの瀬尾深月(佐野勇斗/M!LK)と出会い、大ヒットキャラクター作りに挑むコメディーにはどうもラブ要素も含まれているらしい。実年齢では14歳の年齢差がある松本と佐野がどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。

もう1本は内田有紀と寺西拓人(timelesz)W主演の「ラストノート」(フジテレビ系/木曜22時)。離婚も経て独身・49歳の一瀬葵(内田)と、夢をあきらめた30歳の樋口澄晴(寺西)が出会い「まさか恋に落ちるはずは」と思いながらも惹かれあっていく。役柄上の年齢差は20歳。昭和2桁生まれにとって絶対的なミューズの内田に、昨年から“破竹の勢い”を体現する人気ぶりの寺西との共演は、ドラマファンとして盆暮正月が一度に押し寄せてきたようなもの。火10は明るく、木10はしっとりと。タイプの異なる「年の差恋愛ドラマ」の夏レースの軍配はどちらに?

さて先述の内田による久々のドラマ出演に続けて、期待が高まるのは蒼井優主演の「Tシャツが乾くまで」(TBS系/金曜22時)。2019年の結婚以来、仕事を少しペースダウンさせているようだったけれど、最近は朝ドラやNetflix作品などに出演中の蒼井が、いよいよ連ドラ主演に復帰する。

ⒸTBS

出版社に結婚情報誌の編集担当として勤務する咲子(蒼井)は、夫の樹生(中島歩)と幸せに暮らしていたのに、ある日もう一組の夫婦と事故に巻き込まれていく……と、放送スタートまであらすじさえもヴェールに包まれた本作。「カルテット(2017年)、映画「花束みたいな恋をした」(2021年)、「九条の大罪」(2026年・Netflix)を手掛けた土井裕泰氏の演出に、期待が高まる。個人的には土井が現在62歳で、会社員としていまもなおエンタメの最前線にいる姿をロールモデルとして、注目している。

改めて「VIVANT」の魅力を探りたい。

そして同年代の活躍……としてけして自分と同列に並べるわけではないけれど、反町隆史主演「GTO」(カンテレ、フジテレビ系・7月20日22時放送開始)はうれしい。毎週夢中で観ていた前シリーズからすでに28年も経過しているなんて、いかに自分が年を取り、しつこくドラマを観ているのかを実感してしまう。

グレイトティーチャー・鬼塚英吉(反町)が、前作のように生徒の自宅へいきなり押しかけて、壁をぶち抜く行為なんぞ愛ではなく、蛮行だと判断されてしまうはず。デリケートさと図々しさが表裏一体になった、令和のハイスクールライフにどんな一石を投じるのか。

ラストに第2シリーズといえば2023年放送の前作が、大フィーバーを起こした、堺雅人主演「VIVANT」(TBS系・7月26日21時)が、冬クールまでの連続放送にスケールアップして、また戻ってくる。先日、仕事があってこちらの局に立ち寄ったところ、敷地内すべてが「VIVANT」色に染まっていた。あらすじは書くまでもないが、別班のメンバー・乃木憂助(堺)の元に再び緊急招集がかかるところから、物語が始まる。薫(二階堂ふみ)、ジャミーン(本間さえ)たちとは関係がどうなったのか? ノゴーン・ベキ(役所広司)は果たして死んだのか? と謎は浮かぶばかりだが、初回放送日のSNSが「#VIVANT」で埋まり、飲み屋街から人が少なくなりそうな予感がする。

私の周囲も放送を待ち侘びている人が多く、前回放送時もインタビューへ行くと、本作のことを軽く興奮しながら話してくるタレントがちらほらいた。ドラマフリークとしては観ない選択肢もなかったので視聴完走したけれど、いまひとつ世間の熱狂ぶりほどの興味が持てなかった。元々、ドラマや映画を観る際は「この作品が言いたいことはなんだろう?」と探るのが醍醐味だと思っているのだが、周囲の作品ファンにこの質問を「VIVANT」と照らし合わせて問うと、誰も的確な回答がない。ただおもしろく、ロマンが詰まっているらしい。とはいえテレビ局がとんでもない予算を投じて製作している大作なので、今回は腰を据えて見どころを探ろうと思う。2026年、夏ドラマの開幕だ。今年の夏、暑い(熱い)のはドラマだけでありますように。

小林 久乃

コラムニスト/ライター/編集者

平成から現在に至る まで、毎クール連続ドラマを視聴し続けて、約3000本を網羅したドラマファン。趣味が高じて「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社)を上梓、準レギュラーを務めるFM静岡「グッティ!」にてドラマコーナーのパーソナリティーを務める。他、多数のウェブ、 紙媒体にて連載を持ち、エンタメに関するコラムを執筆中。