バレエ好きのために作りました!
パリへの出張は多いですし、現場編集者をしている時には毎年1月にはガイド特集のためにパリを訪れていました。今号のように、じっくりしっかりと、パリの「或る場所」について記事を作るのは久しぶりのこと……。周りにたくさんのバレエファン、そしてオペラ座ファンがいたからこそ実現した企画です。

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今回の一大特集が実現したのは、パリ在住歴が長く、フランス文化やパリ・オペラ座への知識が豊富な元フィガロジャポン・パリ支局長の大村真理子さんがいたからです。個人的なことを書きますが、入稿前に生原稿を確認している際にも涙が出るほど、素晴らしい記事を書いてくださいました。特に、まもなくアデュー公演をしてエトワールを退任するドロテ・ジルベールのインタビュー。多くの方に読んでいただきたいです。

バレエの公演を観に行くと、特に東京ですが、お母さまと娘さんで来場している姿をよく見かけます(息子さんのケースもあり)。母娘でバレエ好きなのだな、と感心していますが、身体能力の高い人々を舞台上に観る時、自身も「あのように動けたら」という憧憬を抱くこともあるはず。オペラ座でバレエを習いたい、と考えたことがある読者のために、パリ・オペラ座学校ではどのような教育が行われているのか、オペラ座に入団する道はどのようなものか、が少しわかるようなテーマも掲載しています。

また、楽屋という仕事場でありながらプライベートな趣味を全開できる場所についても触れています。ここでは9人のエトワールの楽屋で撮り下ろした写真を掲載しています。

オペラ座のダンサーたちは、小さな街パリを愉しんで暮しています。若きエトワール、ロクサーヌ・ストヤノフも自転車で毎日オペラ座に通勤。そんなダンサーたちの行きつけや、ダンス関連のグッズが買えるブティック、公演前後に有用なグルメスポットなども厳選して紹介しています。

合計70ページにわたる大ボリュームの特集です!
ファッションはスナップを参考に、トレンドミックスが叶うおすすめアイテムを紹介しました。今季は、素材はレース、アイテムはジャケット&シャツ、気分はオフィスルックかはたまた真反対のレトロブームに乗っかるか、お好みに合わせて。

NHK連続テレビ小説に出演中の上坂樹里さんにディオールを纏っていただきました。チェックonチェック、レース、スパンコール、そしてラッフルなど、クチュールを現代風に落とし込んだデザインをフレッシュに着こなしてくださりました。

もうひとり、「あの」著名人が! ブルガリの輝きを表現する中島健人さん。半年前に中島さんの人間的な輝きに魅せられた編集者が今回も担当しました。服もジュエリーも、纏い方をいつも熟考している中島さんの頭脳明晰な分析がインタビューでも記されていて、興味深いです。
秋新色メイクアップは、「何買う?」がすぐにわかるシンプルな構成に挑戦。キーワードはアイメイクのぼかし方とキラキラアイテム。そして多幸感あふれるチーク、かな。

今号のもうひとつのカルチャーボリューム特集、カンヌ映画祭。カンヌのレポートから奥山大史監督が撮ったショートフィルムの舞台裏、カンヌサポートメゾンのショパールトロフィー、そして、フランスのファッションデザイナーによる映画愛そしてカンヌ映画祭に対するコメントまで、多岐に渡って紹介しました。
日本勢が目立った今回のカンヌですが、madameFIGARO.jpでかつて連載執筆してくださっていた岡本多緒さんがヴィルジニー・エフィラとともに女優賞を受賞した作品『急に具合が悪くなる』を先日劇場に観に行きました。ほぼ満席! 隣の席にもひとりで来ていた観客の方がいて、ともに号泣しました。人生は素晴らしい、そんなメッセージをもらった気持ちになりました。これこそ、まさにアールドゥヴィーヴルです。

フィガロジャポン編集長 森田聖美