「派手すぎる王室のPRに呆れる」ウィリアム皇太子がトーク番組にサプライズ出演、英国民の間で議論に。
チャールズ3世国王の息子であるウィリアム皇太子が、環境保護を目的とする自身のプロジェクト「アースショット賞」をPRするため、英国の人気トーク番組に出演した。しかし、今回の広報活動に対しては、英国国内で賛否が分かれている。

英国王室の現役メンバーとして史上初の出来事だった。10月22日(木)、ウィリアム皇太子が人気トーク番組「グラハム・ノートン・ショー」にサプライズ出演し、英国民を驚かせた。同番組は、米国の「ジミー・キンメル・ライブ!」や、ジミー・ファロンが司会を務める「ザ・トゥナイト・ショー」に相当する英国の人気番組だ。これまでにも数多くの著名人が出演してきた同番組だが、ウィリアム皇太子以前に、ウィンザー家のメンバーが番組名物の赤いソファに座ったことはなかった。この夜、ウィリアム皇太子は、俳優のケイト・ブランシェット、ハンナ・ワディンガム、環境活動家のロバート・アーウィンとともにゲストとして出演。全員が「アースショット賞」について語るために集まった。同賞は、地球環境の保全を目的としてウィリアム皇太子が2020年に立ち上げた取り組みで、毎年、この分野で活動する5人を表彰している。
番組中、終始リラックスした様子で笑顔を見せていたウィリアム皇太子は、プライベートな一面ものぞかせた。例えば、映画監督クリストファー・ノーランの作品への熱い思いを明かし、「彼の映画は本当に素晴らしいです。『ダークナイト』3部作は心理的にダークで奥深く、そこがとても気に入っています。彼はまったく突飛な発想を、驚くほど面白い作品に仕上げてしまうんです」と、目を輝かせながら語った。

「メーガン夫人とハリー王子をいかに恐れているかがうかがえる」
今回のウィリアム皇太子のテレビ出演は、王室の古いイメージを刷新しようとする広報戦略の一環であることは明らかだが、必ずしも万人に歓迎されたわけではない。SNS上では、複数の視聴者が懐疑的な反応を示した。Xでは、「将来の英国王がなぜトーク番組に出演しているのか? そもそも、それは本当に彼の役割なのか?」といった疑問の声が上がった。さらに、「王室メンバーはセレブのように振る舞わないものだと思っていた」「ずいぶん派手な王室のPR活動だな。次は話題に上り続けるためだけに、リアリティ番組にでも出演するつもりか?」といった皮肉交じりのコメントも寄せられた。なかには、「それよりも、ウィリアム皇太子と父親がアンドルーとエプスタインの関係を今も隠蔽し続けていることについて、質問に答えるようなまともな番組に出演したらどうだ?」と、厳しく批判する声もあった。
予想どおり、今回のテレビ出演は、ウィリアム皇太子が世間の注目を集めるための手段だと受け止める人も多かった。というのも、8月末にハリー王子とメーガン夫人が予期せず英国へ戻ってきて以来、夫妻は明らかに再び表舞台で注目を集めるようになっているからだ。最近では、ハリー王子が「GQ」誌のインタビューに応じ、兄ウィリアム皇太子に和解を呼びかけたことなどが大きな話題となり、オマーンのスルタン(君主)によるウィンザー城への公式訪問が、ほとんどかすんでしまうほどだった。こうしたなか、ジョンというユーザーはXに「なんてことだ。ウィリアムは、ハリーとメーガンをどれほど恐れているかを自らさらけ出している。あまりに必死な姿は、決して格好のいいものではない」と投稿した。ほかのユーザーからも、「メーガンとハリーが戻ってきて以来、ウィリアムと妻も本格的に活動を再開せざるを得なくなったようだ」「本当に必死だね」「ハリーの真似をしようとしている」といったコメントが相次いだ。
しかし、ウィリアム皇太子の英国での絶大な人気を物語るように、こうした辛辣な批判は、たちまち多くの称賛の声にかき消された。視聴者からは、皇太子のユーモアのセンスや親しみやすい人柄を高く評価する声が相次いだ。実際、皇太子はトーク番組でも緊張した様子を見せず、終始自然体で振る舞っていた。「ユーモアがあって話も上手。知的で誠実な人だ」「本当に気さくで親しみやすい」「ウィリアム皇太子が大好き。彼がいれば王室の未来も安泰だ」と、多くの英国民が好意的な反応を示した。こうした反応からも、英国王室の近代化がゆっくりと、しかし着実に進んでいることがうかがえる。
From madameFIGARO.fr
※この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
- text: Solene Delinger (madame.lefigaro.fr)
- translation: Hanae Yamaguchi