Louis Vuitton 2023/24 Autumn & Winter フレンチ・スタイルとは? 永遠のテーマに挑むルイ・ヴィトン。

Fashion 2023.03.10

ルイ・ヴィトンの2023-24年秋冬コレクションがパリのオルセー美術館で開催された。もともと駅だったアーチ状の天井が目を引く空間に印象派の傑作が集結するオルセー美術館は、ウィメンズのアーティスティック・ディレクター、ニコラ・ジェスキエールがこよなく愛する場所。2022年秋冬のコレクションでもショー会場に選んでいる。

先シーズンに続き、フランスを代表するアーティスト、フィリップ・パレーノとアメリカのプロダクションデザイナー、ジェームズ・チンランドが舞台演出を担当。音楽はサウンドデザイナーのニコラ・ベッカーが手がけ、3人とのコラボレーションによって没入型のショーを完成させた。

具体的には、ランウェイを石畳に見立て、諸所にあしらった幾何学的なモチーフやドラマティックな光の演出、天気の変化や街の喧騒を彷彿とさせるサウンドによって歴史的な美術館のなかに現代のパリのムードを凝縮させた空間を創出。さらにモデルの足音を増幅させたライブ感たっぷりの音をミックスし、ランウェイと周囲の境界線を曖昧にさせたのもポイントだ。

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今回のコレクションにあたってニコラ・ジェスキエールが掲げたのは“フレンチ・スタイルとは何か?”という永遠のテーマ。確立されているように見える一方、多様な文化を受け入れ、無数の例外をもち、進化し続けるスタイルでもある。果てしなく、かつ絶対的な魅力をもつフレンチ・スタイルのことをルイ・ヴィトンは“大胆な伝統という矛盾した土台の上に存在する優柔不断なファッション”という絶妙な言葉で表現している。

この壮大なテーマに対してニコラ・ジェスキエールが提示したのは、パリジェンヌのさまざまな着こなしにモダンなツイストを試みたルックの数々。例えば、ジャケットスタイルの新解釈。ボリュームをもたせてウエストをマークしたり、ディテールや異素材で遊びを加えたりと、ジャケット単品でもスタイリング全体で捉えても新鮮な提案が並んだ。

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ざっくりしたニット、ガーリーな膝丈ドレス、シャツドレスといったパリジェンヌのデイリーな着こなしを彷彿とさせるウェアには、構築的なシルエットや曲線的なカッティングといった要素を組み合わせてモードに昇華。

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ボンバージャケットやスタジャン風など、スポーティなアウターもシックな色味、オーバーサイズや異素材、構築的なカッティングなどを掛け合わせて洗練された仕上がりに。

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ルックのうち約半数にバッグを合わせており、“フレンチ・シック”というテーマならではのモードとリアリティを融合させたスタイリングを披露。「ツイスト」や「プティット・マル」といったアイコンバッグの新作が登場したほか、パリの街並みから抜き出したような建物や宝箱をモチーフにしたユニークなバッグも。

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小物で目立っていたのは、超ロング丈のマフラーとトリコロールカラーのスポーティシックなバイカー風グローブ。どちらのアイテムもマニッシュからフェミニンまで、振り幅のある着こなしに合わせている点に注目。諸所に登場した楽器モチーフのブローチもスタイリングのアクセントにぴったり。今年の秋冬、争奪戦必至のアイテムたちだ。

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トリを務めたのは2021年からメゾンのグローバルアンバサダーを務めるチョン・ホヨン。超ヒット作「イカゲーム」の出演以降、女優として目覚ましい活躍を続ける彼女だが、先シーズンのコレクションでファーストルックに登場し、モデルとしてもカムバック。凛とした存在感でフィナーレを飾った。

来場したセレブリティも豪華!  ローラ、Kōki、クロエ・グレース・モレッツ、アンバサダーを務めるレア・セドュやエマ・ストーン、NewJeansのヘインのほか、新しくメンズのクリエイティブ・ディレクターに就任したファレル・ウィリアムズの姿も。“フレンチ・スタイルとは?”という奥深いテーマに対するニコラ・ジェスキエールの表現を没入型スタイルのショーで堪能した。

●問い合わせ先:
ルイ・ヴィトン クライアントサービス
0120-00-1854(フリーダイヤル)
jp.louisvuitton.com/

photography: LOUIS VUITTON editing: Naoko Monzen

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